朝から雲が重く垂れ込めていて、昨日のような春の陽気はやはり長続きしないのですね。東京マラソン参加者には、ちょうどよいコンディションなのかもしれませんね。
スーパーラグビーが開幕して、昨日サンウルブスの初戦でしたね。ホームで健闘したものの、7点差の惜敗でした。ポイントが取れたことは評価すべきなのですかね。姫野選手や中村選手のような新しい風も吹いていることも、来年のワールドカップを見据えるのなら好材料なのでしょう。格上への挑戦というスタンスで、チャレンジを続けてほしいと願っています。
さて長らく引っ張り続けてきたコメントもやっと最終回を迎えることになります。最後はもちろんめ組の大将であるメグです。このめ組、なんとも語呂の良い愛称となりましたね。キャプテンの名前がそのまま冠するものになりましたね。
この代において、中学から6年間ラグビーを続けた唯一のメンバーです。ですからキャプテンになることは、その意味においては当たり前ともいえます。ですが、キャプテンタイプかと問われれば、少しばかり考え込んだりもします。もちろんやり遂げた今になれば、誰も疑いようのない、め組のキャプテンはメグなのです。ですから最初からそうだったわけではありません。フジとはまた別の意味で、キャプテンになってからキャプテンに成長した一人です。
もともとそんなに器用なタイプではありませんから、本当なら自分のポジションに専念させた方が、メグのパフォーマンスは最大限に引き出せたかもしれません。キャプテンになってからのメグは、その点でバランスを考えるあまりにプレイでも、ときに集中力を欠く場面も見られました。そうなると誰よりもまじめなメグは、そのことでまた人一倍悩むのです。頭を垂れるメグの姿を何度も見ました。それでも忍耐強さが信条のこの学年の象徴であるメグはあきらめません。悩みながらも、前に進み続けてくれたのです。
メグには大きな借りを返したいという、他のメンバーとは比べものにならないモチベーションもありました。フジ組の引退となった試合で、ノーサイドの笛をグランド上で聞けなかったからです。あの悔しさは、メグには分からないものですが、あの瞬間を一年抱え続けた気がするのです。だからそんなに簡単にへこたれるわけにはいかなかったわけです。
私は、そんなメグの魂のようなものが、花園予選3回戦に発揮されたのだと信じています。あきらめない、へこたれないだけではなく、一年間逡巡しながら模索し続けたからこそ、チームにブレがなくなったのでしょう。メグだからこそ、それは成し遂げられたのです。メグの指示に様々な意見が出ます。それは一見、メグがキャプテンとして頼りなく映るようにも見えますが、チームの深化にはこれがもっとも効果があったのです。メグを中心にあれこれと議論が広がり、誤差は時間が経過するにつれて小さくなっていきます。最後にはこのメンバーでできる最大限のことを、全員で共有できたのです。だからこその勝利といえるでしょう。強いリーダーだけが必要なのではないのです。みんなの意見が集まるキャプテン、それがとくに頼りなく見えても、だからこそ周囲がサポートをしてラグビーの精神が活きることになります。そんなチームが、め組だったのです。個では越えられない壁の乗り越え方をめ組、なによりもメグが私に教えてくれました。メグ、あっぱれです。

18