ピンチヒッター

　雲が取れるまでに時間を要しましたが、それでも太陽が戻ってきました。ただ寒気が下りてくるようで、気温は上がりにくくなっています。冬本番が近づいています。寒暖差が大きいため、落葉樹の色づきがいいですね。
　今日は七五三です。今日に定められた由来は、江戸自体の徳川政権の中のようですが、発祥は平安時代にまで遡るようです。赤ん坊がすくすく育つ時代ではありませんから、節目節目に盛大にお祝いする風習ができたようです。髪の毛を伸ばし始めたり、袴などを身につけたり、帯を解いたりする日として、七五三となりました。子どもが世の宝というのは、今も昔も何も変わらないのですよね。
　学園の中興の祖といわれる天野貞祐博士は、学生たちに向かってしきりに「可能性そのものだ」と話していました。この仕事の経験を積めば積むほど、それを実感します。次世代の若者をたくましく育てていかないと、社会は前進できませんからね。もちろん当の若者たちはそんなことを意識することなく、目の前の諸現象の対処に精一杯でしょうから、私たちがもう少し先を見据えて、どのように伸ばすのかに腐心をせねばなりません。
　個性の時代といわれます。個性を意識させるには、ラグビーは適しています。自分のポジション、自分の強み、そんなことを強く意識してグランドに立つ必要があるからです。誰でもなく、自分であるからいいのだと、そうした若者を輩出するのが、ラグビーというスポーツかもしれません。七五三の日に若者を思うのです。

　朝からどんよりと重い雲が垂れ込めていて、午後からは予報以上の雨となりました。今日は埼玉県民の日で、学校はお休みです。この日に休めるのは、学校くらいなのでしょうね。校内は停電ということもあり、原則クラブを見送るようにとの連絡があり、今日はクラブも休みにしました。
　ふと日本人の語呂合わせ好きな気質を、私も多少は持ち合わせているようで、１１月１１日のポッキーの日はあまり賛同できないものの、今日はウイングの日だよなと、勝手に決めました。１１と１４ですからね。
　私が現役時代は、ウイングだったとはほとんど知られないことになりつつありますね。割と快速ウイングだったと自負しているのですが、もはや見る影もありません。最近は指導もフォワードのスクラムやラインアウトの方が様になっていますよね。それでも私自身を育てたのは、ウイングというポジションによるところが大きい気がしています。それほどボールを持つ時間があるわけではありませんが、それ故に決定力が問われるわけで、その責任感もかなり重いと判断しています。そうしたプライドを持って、ウイングをやりました。だから今でもウイングは、外で勝負できなければならないと指導します。うちにもぐって、サポートを待つのではなく、あくまでも外まで展開したボールは勝負に徹する、そんなこだわりがあるのです。ウイングへの要求は、他のポジションよりも少しだけ厳しいのです。それは私自身の経験に寄るところでもあります。自分に与えられたポジションへのこだわり、ウイングばかりでなく、それぞれで持ってください。それがいずれ自身へのこだわりとなり、誰かと比べるのではなく、自身が納得するために何かを始めるはずです。それもまた私がラグビーから教わったことです。だからクラブのメンバーへの注文は厳しく、高いものになります。成長の大いなる契機だと信じています。

　今季一番の冷え込みと言うことでしたが、私個人としては風の冷たさがなければ、それほど体に堪えることはありません。この時期ならでは、と受けとめられます。ただ周囲には確実に風邪引きが増えています。注意が必要ですね。
　さて基本的には定休日の月曜日ですが、練習を行いました。明日は埼玉県民の日で、校内は電気設備の点検のため終日、停電になります。そんなわけで明日が振替休日と言うことになりますね。
　１年生を中心に、昨年作成したベンチコートの希望確認をしています。３年生は公式戦ジャージと、ＯＢジャージの希望確認をしているところです。木曜日昼休みに３年生に文書を渡す予定にしていますので、ご確認ください。

　今日も北風の冷たい一日でした。たしかに冬の到来を感じさせますね。しかもその分だけ空気は乾燥して、こうなると私は唇をやられます。昨日、今日とグランドのために、ヒリヒリしています。日焼けよりもずっと、私にとっては脅威です。
　学校では陸上競技場の中での練習です。野球場とグランドでは中学が試合をやっています。テニスコートは高校生の地区の団体戦です。賑やかなグランドです。新チームが指導していますが、それはすなわち練習としては、基礎に戻ることでもあります。改めて一つひとつ確認です。基本スキルほど、その差は歴然です。ここの差をとにかく埋めねばなりません。そうしないと、チームにほころびができてしまいますからね。３年生がいたときと何が異なるといえば、１年生へのプレッシャーと要求度が格段に上がったことです。毎年のことですが、ここに戸惑う１年生もいるはずです。そして「自分はダメだ」と自信を喪失して、クラブから遠ざかろうとする部員がいるのも、実はこの時期にもっとも多いのです。ですが、これもまた先輩たちが通ってきた道です。要求度が上がったのは、それぞれのスキルが追いついてきたことでもあります。ここから一年、しんどいですよ。でもそれだけの価値があります。それは先日の先輩たちの試合が証明してくれたのを、１年生たちも目にしたはずです。しんどいのが楽しくなったら、本物です。
　さて私は昨日、今日ととにかく移動距離の長い二日間でした。昨日は熊谷、今日は戸塚でした。チームから離れる時間が増えますが、みんなの様子は確認していますよ。今日はさらに戸塚からの帰り道に、タツのところへいってきました。無事に手術を終えて、明日には退院の運びとなりました。今時の手術は傷跡もあまり残らないように、最小限なのですね。元気そうでした。後輩くんたちが見舞いに来ていたので、私はあまりお邪魔をせずに、早々に退散しました。水曜日から登校できるとのことでした。

　朝の越谷は気温は低いものの、風はありませんでした。ところがラジオでは朝からアクアラインは強風のため、通行止めとなっていました。私が学校を出る際にも、まだ風は穏やかでした。ところが熊谷に着く頃には、木々を大きく揺らす風が出ていました。場合によっては、試合に影響を与えるほどの強さになっています。
　というわけで、準決勝の熊谷にいました。ただ先週も熊谷にいましたから、これ以上授業をつぶすわけにはいかず、授業のめどが立ってから向かいました。この時期になると、プリントを置いていっても、安心はできます。やらずに遊んで、騒ぐことなんてしないものでね。先週は工事を止めていましたが、生放送ではないからなのかはハッキリしませんが、今日はＡグランドの工事が進んでいました。この風でクレーンにつるされた資材が揺れているのは、少しばかり不安になりながら見ていました。
　さて１試合目は、予想通りの接戦になりました。どちらが我慢できるかという試合展開です。風上に立ちながら取れずに折り返した昌平でしたが、後半はその意味では風下で思い切った展開ラグビーができたためか、リードされながらも徐々に勢いを取り戻して、逆転に成功しました。何とか守りきり、ゴール差の２点で逃げ切りました。そのタフさは、称賛できます。同じ地区のライバルとして、素直に喜んでいます。しぶといチームに成長しました。
　２試合目は、予想外の一方的な展開になりました。終わってみたら、先週以上の点差での勝利でした。一つシフトアップした深谷が、県内ではまだまだ頭いくつか抜けている印象を残しました。ここに昌平がどんな挑戦するのか、楽しみです。うちもここに食らいつけていけるようになりたいですね。