朝から冷たい雨の降る一日となりました。気温も朝からほとんど上がらず、試合に向いた日とはなりませんでしたが、熊谷では県大会の決勝です。高校の前には、中学の決勝が行われて、城西川越が初優勝です。この子たちがそのまま進学すると、いずれ埼玉の台風の目となるかもしれません。
高校は深谷対浦和という、埼玉ラグビーを知る人から見たら屈指の好カードとなりました。それを物語るように、バックスタンドを各チームを応援する人たちでおおかた埋まりました。野鳥の会なみに目を凝らして、確認して記録用紙には2200人と記載しました。なかなかの注目度です。
試合は組織的防御の浦和と、個の攻撃力の深谷という戦前の予想通りの展開です。ただこの天候もあり、決勝の堅さもあり、互いにミスの多い内容でした。ペナルティからのタッチキックが出なかったり、キック合戦の中で痛恨のダイレクトタッチがあったりと、思わず嘆息という場面が目立ちました。こうなるとミスのより少ないチームと、ミスをチャンスにできたチームが主導権を握ることになります。深谷の二つ目のトライなどは、それを象徴するものでしたね。相手のノックオンのボールを足にかけて、センターがいち早くそのボールに追いつき、さらに冷静にもう一度足で処理して、インゴールで押さえてのトライです。準備したプレイでなく、ああした動きながらの展開でベストな選択ができるというあたりに、やはり経験の差を感じました。何気ないプレイに見えますが、あの躊躇ないプレイは、簡単にできるものではありません。
後半は浦和が得意のプレイでトライを奪って反撃の気配もありましたが、PGにDGと多彩な得点方法で突き放しノーサイドです。18対5ですから、最後まで緊張感のある試合であったことは理解してもらえると思います。浦和の善戦と、深谷は全国に挑戦するにはまだまだ補わねばならない課題も見え、決勝戦は幕を閉じました。
雨の試合は、敗者にとっては過酷ですね。うちも過去に何度か、雨の引退を迎えることがありましたが、なんとも切ないのです。まさに涙雨です。それでも新人戦からもたついてしまったところから、この全国予選の昌平撃破まで立派でした。やはりナンバースクールの底力を見せてもらいました。うちも負けずに、成長を続けるチームでありたいですね。深谷の全国での活躍も願いましょう。これで深谷を除いて全県で、新しい年に向かいます。

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