点差以上の完敗といえるでしょう。その証拠が、うちが無得点であったことです。相手が強かった以上に、うちに相手からトライを取るためのシナリオがないことが露呈した試合といえます。
こんなはずじゃなかったと思っているメンバーは、どうしてこのようになったのかを具体的に考えねばなりません。セットプレイはスクラム、ラインアウト自体はそれほど悪いものではなかったでしょう。相手スクラムからボールを取り返すこともできましたし、ラインアウトでも揺さぶりをかけられました。ところがフォワードに関していえば、それ以外はあまり評価できません。接点で負けて、いくつターンオーバーされたでしょう。運動量にしても、相手を上回ったとは思えません。その厳しさを身をもって味わったことでしょうから、これを反省材料にして、練習の姿勢が変わることを期待するばかりです。
バックスにしても、どこを、どうやって攻めるのかについての理解と統一感が低すぎますね。エリアを取るためのパントも、あれだけ簡単にタックルエラーが生じて、相手の前進を許してしまえば意味がありません。展開しても、相手の穴を探すものではなく、自分たちの決めたサインプレイでしかも精度がかなり低いものになっているため、トライにつながるとは思えないものばかりです。
敢えて厳しい言い方をすれば、ラグビーにかぎらずあらゆるものに対する姿勢が試合に如実に出たのかもしれません。献身的に体を当ててくる相手に、どこか人任せな今のチーム体質は勝てるはずもありません。ラグビーたけでなく、とにかくあらゆるものに謙虚に、ひたむきに向き合うことをしなければ変わらない、いや変われないものです。
もちろん新チームになってから練習試合も経験しないまま、いきなり公式戦ですから経験不足は否めません。ですからここからの成長に期する気持ちはあります。ですがこれまでも書いてきたとおり、たとえば成績に妥協的な今のみんなの姿勢では、経験を積んだところでどこまで変われるか疑問も残ります。今日の一戦を謙虚に受け止めて、それぞれが自分に欠けていたものを自覚して、それをどのように埋めるかを考えて、年明けのグランドに立たなければ次の一戦の結果も見えています。県大会への最後の切符がほしければ、次の試合は今の意識ではなく、がむしゃらに体を当てて戦わねばなりません。
厳しい現実が突きつけられました。ここからどうするかが、このチームの今後を占うことになりそうです。期待を込めて、厳しいコメントを送ります。スキルではなく、グランドに立つ、そして生活に向ける目を変えてくることを願っています。おつかれさまでした。

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