情報が刻々と変わるので、夕べ書いたものも今朝はすでに違っていたりと戸惑うような事態になってきましたね。今のところ日本での感染例は聞かれませんが、注意が必要ですね。という話題です。
鳥の次は豚
インフルエンザの時期が去ったと思ったところで、ちょっと驚くニュースが届きました。メキシコで豚インフルエンザで死者が多数出ているというのです。すでに死者は百人を越え、学校はすべて休校、遊戯・公共施設などもすべて閉鎖するほど深刻になりつつあります。メキシコ国内ばかりでなく、アメリカ、ニュージーランドなどにも感染者が出ていて、どこまで拡大するのか、予断を許さない状況になりつつあります。
アメリカではこの件に関して、非常事態宣言を行ったのですが、テレビで現地在留の人のレポートを聞くかぎり、メキシコ市の生活は大きな混乱がないという表現よりも、関心が低いという印象のようです。日頃、マスクをする習慣のない人たちの中で、マスクをする人の割合が多いという程度のようです。このあたりには報道の仕方や、注意喚起の仕方、そしてそれにどれほどの関心を寄せて耳を傾ける姿勢がないことを物語っていますね。過剰に反応することはないのかもしれませんが、感染するものであることと、新しいタイプで対応が十分にできるのかが分からないことを考えると、対策を講じておく必要がありますね。
インフルエンザに関しては、一口にインフルエンザといってもいろいろな型があります。毎年、予防接種をしている人もいるでしょうが、それだってその年に流行の兆しのある型の予防をしているだけで、すべての型に効くわけではありません。しかも世界は今回の豚インフルエンザではなく、鳥インフルエンザがこれまでは人には感染しなかったというところから、人へ感染した場合について警戒していました。その意味では今回の豚インフルエンザは寝耳に水といったところでしょうか。鳥インフルエンザの場合、型が人感染のものと異なるため、その対応が十分にできるのかが問われるのですが、この豚インフルエンザの型はこれまで人の間に感染しているものと同じようです。その意味ではタミフルが効くのではないかと期待されてもいます。
こういうものの流行、または流行の兆しが出た場合に中止しなければならないのは、風評被害ですね。正確な情報を手に入れて、冷静に対処しなければなりません。軽々に行動することも控えねばなりませんし、過度に騒ぎ立ててもいけません。エイズや、SARSの流行の際にも、風評被害は偏見という形でゆがんで人にぶつけられていきます。前述の通りに、この豚インフルエンザは基本的にはこれまでの人感染の型と同じであるから、対処をしっかりすれば被害拡大は防げるはずであることを知っておく必要がありますし、豚インフルエンザで問題になっているのは発症源は豚であるけれども、それが人から人へ感染していくから問題あるわけだから、豚を食べることには何も問題がないことも理解しておくべきです。
ゴールデンウィークを迎え、旅行を計画していた人たちも少なくないのでしょうが、旅行会社も早くに中止を決定しました。拡大の懸念があるため、仕方ない措置ですし、旅行を強行してもどれほどの人が参加するのか、現地で安心して旅行を楽しめるのかを考えても、賢明な措置だといえるでしょう。
世界保健機関も今回の豚インフルエンザの警戒レベルについて、逡巡している様子がうかがえます。この警戒レベルに応じて、各国の政府を中心とした機関が対策を講じるため、いたずらに警戒レベルを上げればいいというものでもないようです。専門家の指摘ですと、今の警戒レベルよりも一つ二つ上の状況であるのは事実だけれども、今のレベルにとどめているのだと解説します。パンデミックという世界的大流行が防げるかが鍵となりそうです。今のところ、私たちの日常生活に直接、影響するような事態ではありませんが、それでも事の成り行きは見守っておく必要がありますね。今回はあくまでも現象面についてのみ書きましたが、今回のことで私たちが病気とどのように向き合うべきかが見えてもいますね。

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