今日は夏休み最後の練習試合でした。この後の試合はもう負けたら終わりのトーナメント方式です。ということは、本番前の最後の実戦ということになります。今のうちの弱点と、持ち味についての自覚はそれなりにあるようです。戦略としても意図していることはあるようで、昨日の練習でもそのあたりを重点的に練習をする姿がありました。基本的にはセットプレイから一次攻撃でチャンネルの1番をついてラックを形成し、二次攻撃では大外までパスを回し、そこでバックスがジョイントに入ってしまうためにそこからフォワードの一列を中心にモールを組んで…というようです。この考え方についてはいくつか確認せねばならないこともあるのですが、とにかく今日はこれを試そうと試合に臨んだはずでした。
ところがなかなか自分たちが思うようにはいきません。ほとんどが一次攻撃で終わってしまい、攻撃が継続できないのです。昨日、懸命に練習していたのは二次攻撃から次の展開でした。一次攻撃の接点の部分で明らかに相手に負けてしまうのです。ボールキャリアーばかりでなく、サポート選手もやはり接点で負けます。これでは自分たちのリズムにはなりません。全体のイメージ確認をしなかったところに今日のうまくいかなかった要因があるかもしれません。
もう一つ、グランド全体における戦略の甘さです。中盤をパント攻撃で組み立てるプランニングをしていますが、これはチェイサーの能力が高くなければ、相手に攻撃のスピードとスペースを与えることになります。これは合宿中の下館工業戦でも露呈させた弱点です。今日もカウンターから何度もピンチ、またはフィニッシュまで持って行かれました。パントについて、誰が、どこで、どんな種類のキックを選択するのかについて、今一度、確認する必要がありそうです。何度も相手の胸に、つまりは相手にパスするようなキックが見られましたからね。
ということは、今のチームにおいて考えるべきことは、まずは個人のスキルアップ、特にパスとランという基本の重点と、タックル能力です。正しい姿勢で踏み込んで、手ではなく体を寄せることを身につけなければなりません。ただチームとしては、これだけに練習時間を割くわけにはいきません。練習はあくまでもチームとしての戦略的なものに時間を費やしたいものです。そしてチームとして整えるべきものは、グランド全体を考えた統一的な発想です。
キックオフからはどのように攻めるのか、中盤は、ゴール前は、ラインアウトからは、ショートラインアウトからは、一つ一つを綿密に確認して、誰が、どこで、何をするのか、役割分担を明確にしていくことで、チームは初めて一つの方向に向かいます。特に1年生たちにはそういう具体的な確認が重要です。試合になってから、あれしろこれしろと指示されても、動けるわけはないのです。こういう場合にはこうしよう、あんな場面ではこう対応しようというシミュレーションが、残された時間を考えると、しておいて効果的なことだと言えるでしょう。明日の練習からそんな時間も作っていきましょう。一日一つずつでもいいのです。今日は敵陣22メートルラインアウトからの攻め方…とかね。ただコンビネーションの練習するのではなく、具体的な場面想定をすることが効果的ですよ。

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