久しぶりにグランドで部員に声を掛けました。新入部員は初めてです。今年は数年ぶりに、新入部員が二桁に届くのではという状況です。今日も10人の1年生がグランドにいました。その1年生に上級生たちがいろいろと教えているのですが、なかなか言葉では伝わりにくいものがあります。見かねて一度、全員を集めて1年生と上級生というペアを作らせました。ここで上級生たちは私が何をしようとしているのかの意図を読み取りました。このあたりが楽しいところで、どの時期に何をしたらいいのかの判断が高校生たちには難しいものです。上級生たちは一日でも早く1年生が試合に出られるレベルにしたくて、彼らがどの程度、理解し実践できるかよりも伝えるべきものを一度にすべて伝えてしまいたがるわけです。そこにきっと私たちのような指導者の価値があるのでしょうね。私がやらせたことは実に単純です。1対1でボールを取り合うだけです。しかも30秒以内に、というのが条件です。まずは1年生がボールを抱え、上級生がそのボールを取ります。10人の中でボール獲得ができなかったのは3人です。取れなかった上級生は腕立て伏せ30回の罰ゲームです。この辺りから雰囲気が明るくなり始めます。次は攻守交代です。取られてしまった上級生は1人だけでした。
その後でどうしてこういうスキルが必要なのかの説明をし、その後にどうしたら取れるようになるのかのメカニズムの説明をしました。遊び感覚の割に運動になり、大切なことを体で確かめて必要性を認識する、これが私の基本的なスポーツ指導理念です。今日、私がグランドで指導した時間は10分足らずですが、これでその後の練習もイメージを持って、懸命にやっていました。今はこんなワンポイントアドバイスを心がけています。
基本的には練習を部長と、櫻井先生に任せていますから。

0