
カード化すると実用性が増す。その実用性がピークに達するのはクリスマスカードの季節。そういうわけでカード化の技法については前倒しで報告する。
カード化の技法の最大のコツが大きな紙を使用すること。この作品ではA4(297mm×210mm)の赤いマーメイド(私のお気に入りの紙、一枚30円)を使用。この紙を切って297×148(=はがきの縦の長さ)の細長い紙を作る。切り落とした紙に心を奪われないこと、もったいないが過ぎるとよい作品は生まれない。
この紙を二つに折って、中央部分にトナカイを切り出す。両側に開いた部分からカバーを作り出すのだが、なるたけカーバーを大きめに取ることが肝要(本作では幅90mm)。小さくすると作品部分の横幅が大きくなりすぎて、本作のような縦長の主題ではしまりがなくなる。
内股開きで作ったトナカイさんをカード化する上で変更した点、技法をM字開脚に切り替えた。これまで紹介してきたM字開脚は股関節部に折り線がくる仕組みだったが、本作では足関節に折り線が来ている。これによってトナカイさんの腰のラインを生んでいるのだが、工夫次第でもっと別な造形もあるのだろう。
蛇足ながらワンポイントアドバイス。バックを切り抜くとき二枚重ねて切るから左右対称になるわけだが、頂点の部分だけは別々に切っている。これによって背景に生気が増す。重ね切りをしないと、うーん、手間が3倍はかかるなあ。

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