
なべさんの作品(後ろ)を参考にトナカイを作ってみた。背中にくぼみみがある!
このくぼみが背中のラインに変化を与えて生物の微妙な立体感を強調していたわけである。

このくぼみについて解析する。上の写真の
@はトナカイの完成形。
Aは@から頭部と頸部を簡略化したもの。
BはさらにAを簡略化し、背中のくぼみの部分だけを曲線と曲面で取り出したもの。
CはBを幾何学的に解析するため、直線と平面の要素に還元したもの。

Bの展開図、折り線は山折りの曲線だけで構成される。理屈上不自然にも感じられるがその不思議さは凸になり凹になりした曲面によって解消される。
Cの展開図。Bを直線と平面の要素に分解するとこれだけ複雑な線が浮かび上がる。
頭で考えるととてもとてもむづかしい。使い勝手のいいテクニックなので、頭だけで理解しようとせずに紙を手にして折りながら理解と習得を目指すことです。
コマ回しだって理解するには物理学を勉強する必要がありますが、理解しなくたって駒は回せます。そんな風に思ってください。
技法名としては「
背中のへこませ折り」「背中の菱形へこみ」でも良い。私としては
プライベートな呼び名として「なべさんのへこみ」と符丁をつけておく。
なべさんの馬。技法的には「肩の後ろの上げ折り」、背中には「なべさんのへこみ」をさりげなく使っている。うまいもんである。
良い点は上の作品を見ればわかるとおり、単調な背中のラインに変化が出来て生物感が出ること。
欠点はたたんだ状態から復元することは素人には難しいと思われること。アフターケアをしてあげないと変な状態で飾られるであろうこと。

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