
平面の円弧を曲げて立体化した円弧を作った時、半径と中心角はどのように変化するか見てみましょう。
まずは立体化するときに折り線となる中心の線について注目してみましょう。
最初に折る前の状態の中心の線までの半径をRb、中心角をαbとします。
円弧を立体化した後の中心の線までの半径をRa、中心角をαaとします。
さらにこの中心線の長さをLとします。
円弧の長さ=2×円周率×半径×(中心角/360度)であり、左右の円弧の中心の線の長さは同じですから、
L=2πRb(αb/360度)=2πRa(αa/360度)
Rb・αb=Ra・αa
よって
Ra/Rb=αb/αa
=
1/(αb/αa)
ところで
Ra/Rb=折った後の円弧の半径/折る前の円弧の半径
であり、折った後は必ず円弧の半径は小さくなりますから
日常語に近い形に翻訳すると
Ra/Rbとは「折った後の半径の縮小率」ということになります。
またαa/αb=折った後の円弧の中心角/折る前の円弧の中心角
であり、折った後は必ず中心角が大きくなりますから
日常語に近い形に翻訳すると
αa/αbとは「折った後の中心角の増大率率」ということになります。
よって折る前後の円弧の半径、中心角について次の関係が成り立ちます。
折る前後の半径の縮小率は折る前後の中心角の増大率に反比例する。
これを理解して自分のものにするとより完璧な設計図の作成が可能です。
PS このブログを書いていなければこんな面倒な解析なんてしませんでした。で解析してみたらあまりに簡単な結果に唖然としました。数学なんてやらなくとも修練と勘があれば大丈夫、いえいえ修練を積んで勘を身につけたあなたが数学を使いこなせばその成果は莫大です。頑張ってマスターしてね。

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