もっとも基本的な事柄について語ることはむずかしい。この世界の特性において、人間は他の物体に対して何らかの強制を強いることができ、平面あるいは棒状のもの(線的な性格を持っているともいえる)に対しては曲げるという行為を行うことができる。私の経験上、物体には同時に一つの空間を共有することを拒否する性質があり、このことを利用して人間は他の物体に対して移動を強制することができるらしい。
分かっていることは紙に対して平面と直角な方向に力を加えると紙は曲がる、曲がりを徐々に大きくして復元可能な曲がりの限界を超えると、折れるという現象が発生する。

曲げただけなら元に戻せるが、折ったものは戻せない。このへんが数学的世界と物理の世界の違うところ、現段階では人知のおよばぬところなのだろう(たぶん)。
辞書で調べると英語で曲げるはbend、折るはbendとfold(たたむ)。欧米のオリガミストは折るをなんて言ってるんだろう? そのうちペーパークラフト関係の洋書を読んでみよう。いつも眺めてるだけなんだよね(だって読まなくたってわかるもの)。
PS ネットで調べていたら
origamiBBSに次の表現が見つかった。
「座屈 buckling 材料の破壊のひとつ。板、円柱などが、おもに、圧力を受ける方向と直角方向に急激に曲がること。「折り目」は、非可逆的な破壊であり、一種の座屈と考えることもできなくもない。(03047)」
「ホイル紙は折ってんのか曲げてんのかハッキリしないし、和紙には「お前は負曲率曲面かっ」と言いたくなるし(笑)。それに比べて洋紙は折りごたえのある座屈感が‥‥こう‥‥ね、いいのですよ!(03045)」
さすが
折り紙探偵団の掲示板、恐れ入りました。

0