とあるBS隊の無人島に行ったつもりの海辺計画・・・ペットボトルとレトルト主体=非常用食料を初めから食う生活という本末転倒的なプログラムのようでした。
無人島野営は、だれでも一度は実行してみたいプログラムでしょうが〜
食料と水の自給は大変です〜知識と能力が求められるので、この能力と判断に見識経験がない指導者ならば、非常用の食料・飲料水が日常の装備となってしまうでしょう。
無人島の楽しいイメージだけでは、腹へって喉が渇きますから。
というわけで、数年前に実行した無人島プロジェクトをUPしてみました。
■無人島生活2001三河大島編写真↓
http://www.photohighway.co.jp/AlbumTop.asp?key=754643&un=164626&m=0
■無人島生活2002神島編写真↓
http://www.photohighway.co.jp/AlbumTop.asp?key=825516&un=164626&m=0
●プロジェクトタイトル
自給自足キャンプ〜古代人生活への挑戦〜 富士章・アワードの取得をめざして
●テーマ
漁労、採集の実践・原始的な生活への探求と実行・自発的かつ臨機応変な行動・自分の能力を知り、そこよりさらに高いレベルを目指す・隊の中における個人の役割をしっかり理解する

「野生ある自然と一体化する無人島自給自足プロジェクト」
20世紀末の世界的な環境問題への問いかけに連動して「自分達のまわりにある自然環境への知識と認識を高める」視点を重視して無人島プロジェクトを実行した。
1999年の夏、三河大島野営使用の許可を頂き、海と島の自然について体験を通してこれからの環境について考えるプロジェクトを鵠沼エリア(F1・F8・F21)VS合同で実施したが、失敗、完敗。
2001年は計画打ち合わせで、「再び同じ場所で実行し、自分たちの進歩を確認したい」という意見がでた。
そこで、新たな21世紀のスタートを迎え・・・自然環境への理解と魅力的かつワイルドな価値ある活動の実践を目標として、再度三河大島での自給自足生活にチャレンジした。
無人島プロジェクトに向かう8月3日、「全国RS大会:ムート2001海外スカウトホームステイ受け入れ:インド3名・香港3名」合計6名のスカウトと交歓会を行い無人島に出発した。
立案時にムート2001関東事業部の企画が立ち上がり、この無人島プロジェクトとRSクループロジェクトとの連動が決定(F8RSがムート参加確定のため)
RS(無人島経験者)にはインストラクターとしてVSと合同活動するように助言、実行期日は潮廻りのよい大潮・満月あたりが最適と説明(現地下見実行済み)
火のおこしかた、水の作り方、干物作成、投網などの生活術と知識の習得を事前課題とした。
●無人島生活内容
原始的な方法による生活一般、罠を使用し魚を採集する、水作りに挑戦、保存食の調理
個人テーマの設定と挑戦:自分で考えて行動する、極力現地調達での野営の展開、各種スキルの向上
●参考メッセージ
ベーデンパウエル「世界のスカウトたちへの「最後のメッセージ」
“自然研究は、神があなたを楽しませるために創造された世界が、いかに美しく素晴らしいものに溢れているかをあなたに示してくれる・・・生まれたときより少しでも良い世界を残すように努力しよう。”
ベーデンパウエル著「ローバーリング・ツウ・サクセス」
“しっかり目を見開き、耳を澄ますならば、誰にとっても、森林はそのまま研究室となり、クラブとなり、礼拝堂ともなる。”

無人島では、獲物が確保出来ないと食べるものがない。このため、個人が懸命に行動する必要がある。当然さぼる者も出てくるが、暑い島では歴史的な必然であり、許容事項でもある。
獲物確保のためには、生物を知り海を知る必要が生じる。結果として自然から学ぶ姿勢が生まれる。環境問題に対する認識が深まる。
海では月中心の太陰暦、陸では太陽中心の太陽暦が実感できる。
南国での昼寝の習慣の意味と価値が理解できるようになる。また、海の危険性と魅力を十分に自覚できる。
獲物を捕り、水を確保するために工夫が必要となる。結果、自主的に考え、面白い思考錯誤、妙な工夫を見ることができ、笑い話が多く生まれ、思い出話ができる数年後が楽しみ。
野生味ある狩猟本能が刺激され、バイタリティある個性の誕生に期待出来る反面、失敗すると2度とやりたくない気持ちになる恐れもある。
無人島へのあこがれは誰でもあると思うが、あまり実行したことがないのが実状であり、一度は体験してみたい欲求に素直に答えたプロジェクトのため、自主参加率と自主計画性が高い。自主的な行動が増えれば、エピソードが増え、他の人に自慢する話しができ、さらに自分達、個々の自信が膨らむと思う。過信になる場合もあり、ちょっと心配・・・

●安全への注意事項
*一人での行動の禁止:海の事故は無知と油断から発生する、素人判断は危険
*グループ行動を基本:どこにいくか、どこにいるか必ず報告、みんなで話し合って活動場所を決める
*天候予測を行う、風向き、天気図の把握、雲の位置と形などから考える
*救急法を復習しておく
3月の日赤救急法受講を思い出し、事前に最低限マスターしておく
*海ではライフジャケット着用
潜る場合はカヌーのサポートを受けること
*海では、必ず靴等を履く
はだしは、厳禁とする・日焼けに注意
*全員事前に短期傷害賠償保険に加入する
●無人島での日常
*水をつくる:飲料調理に使う
一人1日0.5リットルの水の作成・煮沸して使う。非常用予備水用意、雨水可
*わな、釣りで食料を調達する:海から獲物を捕る
魚、貝、かに、海藻類・鳥類・山菜があれば採る。調理前に食用か確認。
*保存食をつくる:干物をつくる。燻製をつくる。
まず魚を捕ることが先決
*植物でお茶をつくる。
ドクダミ茶などをつくる。
*各種調理の実行:とにかくうまい物をつくる
食べることしか楽しみがない
*寝る場所をつくる:雨風、太陽光を避ける場所をつくる
涼しい場所をつくることが大切。テントは非常時用。
*体を休める時間をつくる
月と太陽、干潮、満潮、潮の流れを読み、活動タイム計画をつくる

計画書にはRSの意見を取り入れ、安全対策・毒害魚・日射病などの注意レポートを記載し、また悪天候による荒波へ注意する。
過去の事故事例を説明し、個人の軽率な行動及び楽観視しないように指導。
過去の計画書と経験を参考に美味しい調理と安全対策が生活の要となることを指摘。
各自が独自のテーマと目的をもって無人島計画を立てることを条件として提示。

港に深夜2時に到着。野宿して、早朝の渡船を待つ。第一便に乗船し、島に渡る。疲れと睡眠不足であるが、笑顔で乗船。ものすごく暑い。炎天下である。たまらない。計画途中で予測していたが、予測を超える気温。
この夏は猛暑となることが判明、日射熱中症対策を重視し、十分な水分補給を計画に織り込む。この結果、水は作成しても飲料・食事に使用せず、陸地からの搬入を条件とした(1回船搬入:100リットル確保を条件)
緊急時の島から陸への避難方法を3通り設定し、いざという時に備えるよう手配。地元の漁に来ている人達のじゃまにならず、教えを乞うように努力する。
快晴、猛暑、大潮、満月の絶好のコンディション。最終日の撤収後に雨に降られた以外、問題はなく安心して実行できた。ただあまりの暑さに、日陰つくりを速やかに行い、昼寝と日光浴を優先し、十分な水分補給を心がけ熱中症防止に努めた。
炎天下での釣りは厳しい。暑さ対策も計画に取り入れた。
釣りよりも投網の捕獲量が圧倒的に多い。
明け方・夕方それぞれの満潮前後1.5時間ずつ合計3時間が釣りに最適な時間である。夜釣りも釣り良。
昼間の干潮時は、貝・かに・牡蠣・海藻とりに最適な時間である。
島の一日
縄文式火興し道具で、実際に火をおこす。2時間ぐらいかかる。
うち寄せる海水の防波堤づくり、浜辺での土木作業も日課である。ただし、一時しのぎに過ぎず、毎日この作業の繰り返しである。
調理は、獲物が捕れ次第行い、腹がへったら食べる。この繰り返し・・・
船着き場と磯が、日中の活動舞台である。

磯では、アサリとサザエの仲間の貝が素潜りで大漁に捕れる。
海の生命力と自然の恵みを実感し、自己の能力と知識の向上を志した時に獲れた物:サザエを凌駕すると言われている見事な巻き貝「ニシ」。
VSメンバーが必死に潜って、捕獲してきた美味な貝<ニシ(アカニシ):英語はrock shell>
1個ゲンコツぐらいの大きさ。無人島では、湯がいて壺焼きにしてたくさん食べた。・・・コレハ・ものすごくウマイ!
殻の内側が成長すると赤くなるアカニシ。 愛知では単に「ニシ」と呼ばれる大型の巻き貝。
昔はたくさんいたニシは、一時少なくなっていましたが最近また増えている。ゆでて酢味噌和えにしたり、壷焼き、刺身が一般的、大型のものは<サザエよりずっと美味>といわれている・ご馳走貝。

昔の桟橋にて投網で獲物をゲットする
投網をマスターし、スズキを大漁に捕獲。大粒のムール貝と比べてみると、その大きさがわかる。投網と釣りの併用により短時間・大漁収穫が可能となり、日中の労働時間が減少、昼寝・飛び込み・遊泳・素潜りなど自給自足生活を楽しむ心の余裕が生まれた。
調理方法:刺身、干物、唐揚げ、各種スープなど
捕獲獲物:アサリ、ニシガイ(サザエの仲間)、スズキ、メバル、ハゼ、キス、コチ、ボラ、ハギの仲間、カニ、海藻等多数
晴天に恵まれ、食料・潮まわりにも恵まれ、良い日々の自給自足生活が体験できた。RS達の現地でのアドバイスと漁労術指導が的確であった。
現地活動では、海の中と岩場での行動、裸足の厳禁、ライフジャケットの着用、波の変化などに注意。各自の決めた活動テーマに沿って行動をすることを基本において、楽しい食事に心がけた

1999年に比べ、2001年は島に乗込んだ時の表情から成功を確信した。
投網と貝捕り道具を持ち、足ひれを身に付けた姿は立派な海人であった。
潮の干満で行動計画をたて、食料確保に励む様子は2年前とは雲泥の差であった。
RSたちのアドバイスに素直に従い安全に留意した行動はスカウトらしいものであった。
事故も病気もなく終えた点で満点に近い結果となった。
無人島では生活がどうしても繰り返しとなるため、単調になってしまう。(変化は、悪天候とか事故が起こった場合)
しかし、無人島生活を心ゆくまで楽しめたプロジェクトであった。やはり飲み水が確保してあるという心の余裕は大きい。水不足・水制限の場合にはこうは行かないであろう。
今回は火を起こしから始め、飲み水以外は全て自ら確保し、自給自足的な野外活動という視点では満足のいく結果であった。

無人島野営は、だれでも一度は実行してみたいプログラムでしょうが〜
食料と水の自給は大変です〜知識と能力が求められるので、この能力と判断に見識経験がない指導者ならば、非常用の食料・飲料水が日常の装備となってしまうでしょう。
無人島の楽しいイメージだけでは、腹へって喉が渇きますから。
というわけで、数年前に実行した無人島プロジェクトをUPしてみました。
■無人島生活2001三河大島編写真↓
http://www.photohighway.co.jp/AlbumTop.asp?key=754643&un=164626&m=0
■無人島生活2002神島編写真↓
http://www.photohighway.co.jp/AlbumTop.asp?key=825516&un=164626&m=0
●プロジェクトタイトル
自給自足キャンプ〜古代人生活への挑戦〜 富士章・アワードの取得をめざして
●テーマ
漁労、採集の実践・原始的な生活への探求と実行・自発的かつ臨機応変な行動・自分の能力を知り、そこよりさらに高いレベルを目指す・隊の中における個人の役割をしっかり理解する

「野生ある自然と一体化する無人島自給自足プロジェクト」
20世紀末の世界的な環境問題への問いかけに連動して「自分達のまわりにある自然環境への知識と認識を高める」視点を重視して無人島プロジェクトを実行した。
1999年の夏、三河大島野営使用の許可を頂き、海と島の自然について体験を通してこれからの環境について考えるプロジェクトを鵠沼エリア(F1・F8・F21)VS合同で実施したが、失敗、完敗。
2001年は計画打ち合わせで、「再び同じ場所で実行し、自分たちの進歩を確認したい」という意見がでた。
そこで、新たな21世紀のスタートを迎え・・・自然環境への理解と魅力的かつワイルドな価値ある活動の実践を目標として、再度三河大島での自給自足生活にチャレンジした。
無人島プロジェクトに向かう8月3日、「全国RS大会:ムート2001海外スカウトホームステイ受け入れ:インド3名・香港3名」合計6名のスカウトと交歓会を行い無人島に出発した。
立案時にムート2001関東事業部の企画が立ち上がり、この無人島プロジェクトとRSクループロジェクトとの連動が決定(F8RSがムート参加確定のため)
RS(無人島経験者)にはインストラクターとしてVSと合同活動するように助言、実行期日は潮廻りのよい大潮・満月あたりが最適と説明(現地下見実行済み)
火のおこしかた、水の作り方、干物作成、投網などの生活術と知識の習得を事前課題とした。
●無人島生活内容
原始的な方法による生活一般、罠を使用し魚を採集する、水作りに挑戦、保存食の調理
個人テーマの設定と挑戦:自分で考えて行動する、極力現地調達での野営の展開、各種スキルの向上
●参考メッセージ
ベーデンパウエル「世界のスカウトたちへの「最後のメッセージ」
“自然研究は、神があなたを楽しませるために創造された世界が、いかに美しく素晴らしいものに溢れているかをあなたに示してくれる・・・生まれたときより少しでも良い世界を残すように努力しよう。”
ベーデンパウエル著「ローバーリング・ツウ・サクセス」
“しっかり目を見開き、耳を澄ますならば、誰にとっても、森林はそのまま研究室となり、クラブとなり、礼拝堂ともなる。”

無人島では、獲物が確保出来ないと食べるものがない。このため、個人が懸命に行動する必要がある。当然さぼる者も出てくるが、暑い島では歴史的な必然であり、許容事項でもある。
獲物確保のためには、生物を知り海を知る必要が生じる。結果として自然から学ぶ姿勢が生まれる。環境問題に対する認識が深まる。
海では月中心の太陰暦、陸では太陽中心の太陽暦が実感できる。
南国での昼寝の習慣の意味と価値が理解できるようになる。また、海の危険性と魅力を十分に自覚できる。
獲物を捕り、水を確保するために工夫が必要となる。結果、自主的に考え、面白い思考錯誤、妙な工夫を見ることができ、笑い話が多く生まれ、思い出話ができる数年後が楽しみ。
野生味ある狩猟本能が刺激され、バイタリティある個性の誕生に期待出来る反面、失敗すると2度とやりたくない気持ちになる恐れもある。
無人島へのあこがれは誰でもあると思うが、あまり実行したことがないのが実状であり、一度は体験してみたい欲求に素直に答えたプロジェクトのため、自主参加率と自主計画性が高い。自主的な行動が増えれば、エピソードが増え、他の人に自慢する話しができ、さらに自分達、個々の自信が膨らむと思う。過信になる場合もあり、ちょっと心配・・・

●安全への注意事項
*一人での行動の禁止:海の事故は無知と油断から発生する、素人判断は危険
*グループ行動を基本:どこにいくか、どこにいるか必ず報告、みんなで話し合って活動場所を決める
*天候予測を行う、風向き、天気図の把握、雲の位置と形などから考える
*救急法を復習しておく
3月の日赤救急法受講を思い出し、事前に最低限マスターしておく
*海ではライフジャケット着用
潜る場合はカヌーのサポートを受けること
*海では、必ず靴等を履く
はだしは、厳禁とする・日焼けに注意
*全員事前に短期傷害賠償保険に加入する
●無人島での日常
*水をつくる:飲料調理に使う
一人1日0.5リットルの水の作成・煮沸して使う。非常用予備水用意、雨水可
*わな、釣りで食料を調達する:海から獲物を捕る
魚、貝、かに、海藻類・鳥類・山菜があれば採る。調理前に食用か確認。
*保存食をつくる:干物をつくる。燻製をつくる。
まず魚を捕ることが先決
*植物でお茶をつくる。
ドクダミ茶などをつくる。
*各種調理の実行:とにかくうまい物をつくる
食べることしか楽しみがない
*寝る場所をつくる:雨風、太陽光を避ける場所をつくる
涼しい場所をつくることが大切。テントは非常時用。
*体を休める時間をつくる
月と太陽、干潮、満潮、潮の流れを読み、活動タイム計画をつくる

計画書にはRSの意見を取り入れ、安全対策・毒害魚・日射病などの注意レポートを記載し、また悪天候による荒波へ注意する。
過去の事故事例を説明し、個人の軽率な行動及び楽観視しないように指導。
過去の計画書と経験を参考に美味しい調理と安全対策が生活の要となることを指摘。
各自が独自のテーマと目的をもって無人島計画を立てることを条件として提示。

港に深夜2時に到着。野宿して、早朝の渡船を待つ。第一便に乗船し、島に渡る。疲れと睡眠不足であるが、笑顔で乗船。ものすごく暑い。炎天下である。たまらない。計画途中で予測していたが、予測を超える気温。
この夏は猛暑となることが判明、日射熱中症対策を重視し、十分な水分補給を計画に織り込む。この結果、水は作成しても飲料・食事に使用せず、陸地からの搬入を条件とした(1回船搬入:100リットル確保を条件)
緊急時の島から陸への避難方法を3通り設定し、いざという時に備えるよう手配。地元の漁に来ている人達のじゃまにならず、教えを乞うように努力する。
快晴、猛暑、大潮、満月の絶好のコンディション。最終日の撤収後に雨に降られた以外、問題はなく安心して実行できた。ただあまりの暑さに、日陰つくりを速やかに行い、昼寝と日光浴を優先し、十分な水分補給を心がけ熱中症防止に努めた。
炎天下での釣りは厳しい。暑さ対策も計画に取り入れた。
釣りよりも投網の捕獲量が圧倒的に多い。
明け方・夕方それぞれの満潮前後1.5時間ずつ合計3時間が釣りに最適な時間である。夜釣りも釣り良。
昼間の干潮時は、貝・かに・牡蠣・海藻とりに最適な時間である。
島の一日
縄文式火興し道具で、実際に火をおこす。2時間ぐらいかかる。
うち寄せる海水の防波堤づくり、浜辺での土木作業も日課である。ただし、一時しのぎに過ぎず、毎日この作業の繰り返しである。
調理は、獲物が捕れ次第行い、腹がへったら食べる。この繰り返し・・・
船着き場と磯が、日中の活動舞台である。

磯では、アサリとサザエの仲間の貝が素潜りで大漁に捕れる。
海の生命力と自然の恵みを実感し、自己の能力と知識の向上を志した時に獲れた物:サザエを凌駕すると言われている見事な巻き貝「ニシ」。
VSメンバーが必死に潜って、捕獲してきた美味な貝<ニシ(アカニシ):英語はrock shell>
1個ゲンコツぐらいの大きさ。無人島では、湯がいて壺焼きにしてたくさん食べた。・・・コレハ・ものすごくウマイ!
殻の内側が成長すると赤くなるアカニシ。 愛知では単に「ニシ」と呼ばれる大型の巻き貝。
昔はたくさんいたニシは、一時少なくなっていましたが最近また増えている。ゆでて酢味噌和えにしたり、壷焼き、刺身が一般的、大型のものは<サザエよりずっと美味>といわれている・ご馳走貝。

昔の桟橋にて投網で獲物をゲットする
投網をマスターし、スズキを大漁に捕獲。大粒のムール貝と比べてみると、その大きさがわかる。投網と釣りの併用により短時間・大漁収穫が可能となり、日中の労働時間が減少、昼寝・飛び込み・遊泳・素潜りなど自給自足生活を楽しむ心の余裕が生まれた。
調理方法:刺身、干物、唐揚げ、各種スープなど
捕獲獲物:アサリ、ニシガイ(サザエの仲間)、スズキ、メバル、ハゼ、キス、コチ、ボラ、ハギの仲間、カニ、海藻等多数
晴天に恵まれ、食料・潮まわりにも恵まれ、良い日々の自給自足生活が体験できた。RS達の現地でのアドバイスと漁労術指導が的確であった。
現地活動では、海の中と岩場での行動、裸足の厳禁、ライフジャケットの着用、波の変化などに注意。各自の決めた活動テーマに沿って行動をすることを基本において、楽しい食事に心がけた

1999年に比べ、2001年は島に乗込んだ時の表情から成功を確信した。
投網と貝捕り道具を持ち、足ひれを身に付けた姿は立派な海人であった。
潮の干満で行動計画をたて、食料確保に励む様子は2年前とは雲泥の差であった。
RSたちのアドバイスに素直に従い安全に留意した行動はスカウトらしいものであった。
事故も病気もなく終えた点で満点に近い結果となった。

無人島では生活がどうしても繰り返しとなるため、単調になってしまう。(変化は、悪天候とか事故が起こった場合)
しかし、無人島生活を心ゆくまで楽しめたプロジェクトであった。やはり飲み水が確保してあるという心の余裕は大きい。水不足・水制限の場合にはこうは行かないであろう。
今回は火を起こしから始め、飲み水以外は全て自ら確保し、自給自足的な野外活動という視点では満足のいく結果であった。

投稿者:imori masuda takao