主に捧げ みこころに委ねまつらん
世にあるも 世をさるも
とこしえに み手に頼らん
主のもとに ゆく日まで
いときよく まもらせたまえ

生まれた瞬間から人間は死に始めている…
と聞いたのはいつだったか?
大学の時アルフォンスデーケン先生の「死への準備哲学」の講義を取っていた時だったかしら?
とすれば…死を目の前にした数日間というのもその坂道の一部に過ぎないのかもしれません
人によってはそれがいきなり階段の最後の10段位を飛び降りるように急いだり
一歩一歩踏みしめるようにゆっくりと降りる人もいるだけの違いなのだろうな…
パパが天国に召されました
昨日の朝、病院に泊まっていた弟から電話があったのが5時
ハナゲン父とポチを起こしタクシーを呼び身支度を整えて家を出たのが6時
病院到着ぴったり7時、まもなく弟の家族もやってきました。
10リットルの酸素をマスクでしながらパパは必死に泳いでいるようでした。
(やだ、パパかなづちなのに・・・と思った一陽ちゃん)

昼は各家族交代で行きました。私達が早番で
弟の家族が遅番で行くことになり駅前で食事を取って戻りました。まだパパは頑張るはず…今夜か明日か、そのくらいと思っていたのです。
弟の家族がもう戻ってくるかなと思っていた頃、父の様子をチラチラと見ながらもポチと雑談していた一陽ちゃん。その時ハナゲン父が『おいっ』
さっきまで必死に呼吸をしていたパパ。
明らかにまばらにしか息をしていません。
ナースコールをして直ぐに弟に電話をしました。
『今どこ?早く走って。。。戻って』
本当に本当に静かに。。。パパらしいお別れだったと思います。
みんなが間に合うようにそして昼下がり。その後の流れも考えていたような。。。
泳ぎ疲れちゃったよね。お疲れ様でした。ゆっくり休んでね。不思議と涙は出ませんでした。
パパは苦しまなかったように見えたし何もかもわかっていたようだし…
色々な事情でパパとの本当のお別れはもう少し先になりました。
一旦お預かり頂くところに弟と一緒にパパを送り届けてからママの待つ家に向いました。
大変だったのは昨日の夜から今朝にかけて。。。
ママはパパがいなくなったことをどう受け止めているのかよくわかりません。
夕食を取り、ハナゲン父とポチは駅前のホテルへ、弟の家族は自宅へ。
自信はなかったけれど一陽ちゃんが家に残りました。でもやっぱりダメだった。
多分ママはもう自分の半径5m以内の事しか理解していないのかも・・・
自分の事しか考えられず人の気持ちを気遣うなんて事はみじんこ程もできない。
(それは元々そうだったけれどね。)
普段だったら仕方がないと流せたかもしれないけれど。。。
今朝。9時になれば弟が来るからそれまでがんばろうと思ったけれど無理でした。
『あなたなんかいなくていいわ。○○を呼んだから』
大人げなかったでしょうか?そう聞いて一陽ちゃんは荷物を手にしました。
ママの顔も見ずに
『じゃ、○○と仲良くすればいいわ。さようなら』
と言って家を出ました。弟の携帯にメッセージを残しました。
『おはよう。ママから電話が来たでしょ。もう限界。帰るわ』
悔しい。なんでこんな時にこんな涙を流さないといけないのか…
気が付くと駅に向って歩いていたはずなのに自分が何処にいるんだかわからない。
弟から電話が来ました。
『おふくろはいいよ。もう少ししたら様子見に行くから。それで今何処なの?』
『わかんない。。。迷子になったらしい』
なんとかナビしてもらって駅前に到着。
ハナゲン父達の泊まっているホテルまで1時間以上かかって辿り着きました。

駅まで行く途中。大きな公園の中を通りました。
芝生をぐるりと取り囲む遊歩道があるのですが、駅に急ぐ人々が芝生の真ん中を踏みしめて歩いているうちの出来たと思われる一本道が真っ直ぐに通っています。本当に見事にそこだけがはげはげ(笑)人生は曲がりくねりながらもとりあえず一歩一歩歩む道だ。
ポチから電話が来ました。
『今何処にいるのさ』
『迎えに行こうか?』
弟から連絡がいったらしい・・・
『大丈夫、一人で行ける』

3人でゆっくり朝ご飯ブッフェ。
一緒に過ごせる家族がいて良かった。
エリザさん、ダメだったよ。(苦笑)
梓ちゃん、愚痴聞いてくれてサンキュ
ピュアちゃん、気遣ってくれてメルシー
その後パパのことで打ち合わせに行くという弟から連絡があり駅で待ち合わせ。
丁度やってきた特急で弟とじっくり話をしました。
『ごめんね。やっぱり僕が泊まればよかったよ。』
『いいんだけど…ママはこのまま在宅で大丈夫なのかな』
『わからん。ただ入院させていればいいのかもわからないよ』




デパ地下で美味しそうな棒寿司を買って帰宅しました。昼は食べる気にならずそのままベッドへ直行。目が覚めたらハナゲン父がお味噌汁を作っていました。いつの間にか7時近くになっています。バトンタッチしておかずを一品作り夕食。
テーブルにはポチが文化祭の全校生徒アンケートを集計していたらしい紙が散乱しています。
木曜日までお休みを取りました。先週の金曜日からだから約1週間。
こんなに休みを取ったのはポチが小さい頃フィリピンに赴任していたハナゲン父に会いに行ってリゾートの島に行って以来かも。。。何年ぶりだよ。パパが一陽ちゃんにくれたお休みなのかも。
なんだか。。。明日もつい病院に足を運んでしまいそうな気がします。

でも・・・あそこにはもうパパはいない。
携帯にひとつメッセージが入っています。
日付は去年の6月26日。何回目かの入院中。
パパです・・・
多分明日、明後日退院なんで
何回も見舞いに来てくれてありがとう
来てくれてありがとう
多分明後日なんで
もう病院に来なくていいから
またうちで会いましょう。はい。。。
ムラへ旅行をしようとしていた数日前の事でした。
一陽ちゃんは梅田にも博多にも行けることになったみたい。
パパったら気を遣ってくれちゃった?
ハナゲン父もずっとお休みを取るらしい。ポチは学校です。
見回すと家の中は荒れ放題。衣替えもしていません。。。。
お掃除したり、お散歩したり、ゆっくり映画も観ようかなぁ。
☆大好きだったパパへ☆
パパのお嫁さんになる。。。そんなこと言っていた頃があったの覚えていますか?
西宮で2人暮らしだった頃は本当に楽しかったです。
パパよりうんと背が高くて、ちょっぴり気難しいけれど、わりといい人だよ>ハナゲン父。
ポチもいい子に育っているし…
だから。。。一陽ちゃんは大丈夫だよ。
☆一陽からのお返事はコメント欄にて☆