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2016/10/3  23:10

考えさせられる「聲の形」  文化国家(Kulturstaat)
 昨日、西濃の「ふれあい2016大野まつり」に行ってきまして、本日はそれの振替休日ということもあり、「よい機会だから西濃が舞台の「聲の形」を見に行ってこようか」と思い、今日再び名古屋の109シネマズに行ってきました。

 青少年向け作品であまり気が進まなかったのですけど、岐阜新聞がやたらにすすめていましたし、「これも地域おこしだから」と思ったような感じです。アニメ映画をわずかの間に2本見るのはたぶんはじめてです。

 作品については数年前にひじょうに評判をよんだ漫画でしたので、その時に最初の部分だけ見て「これも青少年向けの作品だな」と思い、続きは読みませんでした。

 で・・・今日、アニメ映画を見て・・・「やはり原作を見ないといかん」と思い一気に見ました。
 別に原作も映画もほとんど変わりません。

 正直あまりリアリティのない感じでしたけど、「ひじょうにいろいろな要素があり、考えさせる作品なのではないか?」と思いました。

 一般的な見方と違い、私はヒロインの西宮硝子(にしみやしょうこ)さんの補聴器を壊したのはまずいけど、石田将也(いしだしょうや)さん彼女が憎くていじめているようには見えませんでした。
 よく子供にありがちな、「好きな女の子をいじめたくなる」という感じに見えました。
 植野直花(うえのなおか)さんも、西宮硝子さんが憎かったのは障がいが問題なのではなく、恋敵だからという理由以外には感じなかった。
 西宮硝子さんもどこか石田将也さんを最初から気に入っている雰囲気で、そのために彼女なりに石田将也さんを命をかけてまで守ろうとしている、どこも悲惨な感じがしない作品でした。

 石田将也さんが悲惨ないじめを受けたのは、障がい者をいじめたからではなく、原作を見てもむしろ黒幕はあの担任の先生だと感じた。
 石田将也さんの幼馴染がいじめる側にまわったのも、先生によい顔をしようとしただけでしょう。
 その証拠に、彼らは石田将也さんに悪意を持っていなかったことがあとでわかるのですから。
 ちょっとネタバレ気味かな・・・すみません。

 実際・・・障がい者に強い差別意識を持つ先生は多いです。
 障がい者をかまう子がいれば、今度はその子や親族が標的になります。
 いじめる側が強気に出れる背景は、「先生も内心は気に入らないと考えている、こいつをいじめれば先生の覚えがめでたく、よい点にもつながる」と考えるわけです。実際、石田将也さんへのいじめに先生は一切注意していないでしょ?

 私はひよこの時から大切に育てた鶏を、先生数人に皆殺しにされ食べられてしまいましたから。
 私が障がい者のいとこを持ち、鶏の面倒を見てくれていた障がい者の女の先生をかばってしまったから。
 女の先生を傷つけるだけなら鶏を殺すだけでよい、ホームルームで私の目の前で話したのは私に話したかったのでしょう。

 西宮硝子さんのお母さん…私のお母さんの若い頃に似ていると思った。
 
 そして・・・小さい頃交通事故で話すのが不自由な知り合いのお兄さんから電話がかかってきた時に、パニックをおこしてあわてて電話を切ってしまった。
 あとで家族から「ちゃんと話しているんだよ、次に電話がかかってきたらよく耳をすませて聞いてごらん。」と言われ、電話がかかってくるたび眼を閉じて懸命に聞いて、聞こえた内容を電話で復唱していました。
 知り合いのお兄さん・・・とてもうれしそうでした。

 人によって話し方は違うのかもしれないが、西宮硝子さんのあの話し方は少し違う気がした。
 早見沙織さんといえば声優の中でも名優と言われている、彼女なりに工夫したのだと思うし上手だと思った。
 ただあれは方言のアクセントと、セリフの文字飛ばしの話し方。
 昔の癖で眼を閉じて聞いて、復唱しそうになるのを抑えていたが、「違う!…違う!…違う!」と感じていた。
 障がい者の人特有の不器用に話を伝えようとする雰囲気が、あまりにも技能がある声優さんであるがゆえにうまく出せなかった感じがした。
 しかしそれは仕方ありません。
 人によって話し方には個性があるし、健常者に完全な再現は不可能でしょうから。
 
 でもあの「好き!」はよかった。
 おそらく声優さんもかなり悩みながら演じたのしょう、でもあの絶叫は技能が使いづらいところであり、そこがむしろ最高だと思った。
 あの絶叫一つで、あの声優さんを起用して正解であると思いました。

 全体としては悲惨ないじめの描写はあるものの、青少年が好む青春物語です。

 でもあの担任教師だけは、「お前よう・・・」と思った。

 最後に少しリップサービス、養老の滝は行ったことがありますからよかったですし、大垣の「水の都」の雰囲気は出ている作品でした。

 青少年好みですがよい作品でしたよ、それだけは保証いたします。

(映画 聲の形公式サイト)
http://koenokatachi-movie.com/

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タグ: 文化 芸術 美学


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