2013年11月30日05:37
旅の途中だった
一つのサイクルを終えて次に行く為
船を下船するような雰囲気の場所にたどり着いていざその場所を去ろうとしていた
ところが、去る為にはチケットの半券が必要な事を係りの人から告げられた…
ちゃんと手続きを終えた人は船を降りるように外の世界に去って行く
出られませんと言われて初めて、そこで荷物の中にチケットを入れていた事を思い出した
若葉色の服を着た子供達に出口の待合室みたいなところに待つように言い聞かせて、荷物を取りに行った
幾日か過ごした部屋に荷物とチケットを探しに行った
その滞在した建物は表現し辛い建物でホテルのような・病院のような・学校のような・マンションのようなつくりだった
一度部屋に戻ろうと思って引き返したら各階には階段があるけど、下から上まで通した階段がなかった
一つの階を端から端まで行かないと次の階段にたどり着けない
途方に暮れた
幾日か住んでいる時にはなんの不自由も感じなかった
住んでいる階には、トイレも風呂も、くつろぐ部屋もあり他の階の事すら考える必要もない暮らしをしていた
いざ去ろうと思ったら自分の住んでいた部屋を探し出せない?
部屋の世話をしている従業員に身振り手振りで何々クラブだったと言っている自分が滑稽だった
何階の何号室でしたか?
従業員に自分が過ごした部屋を説明出来ないので、どこに行っていいかわからなかった
さまよう内に目が覚めた
出口に行かなければ置いてきた家族は待つしかなく
チケットを部屋に取りに行かなければ、そこを出られない
変な世界だ
簡単な家や暮らしがいい
難しい暮らしは難しい結果をもたらして出口がわからなくなると思った
暮らしはなるべく簡単にしよう
そして今自分はどの階のどこで暮らしているか認識しようと思った

1