去年の2月から指導を手伝いに行ってる私立大学で、先週土曜日に講演を行なった。
現2年生、新3年生の父母を前に1時間余り。
イベントは「保護者のための就活応援セミナー」。
最近は、この手の「親」をターゲットにしたイベントもそこらじゅうであるんだけどね。
実際、「就職なんて自分でやるもんやろー」てな話なんだが、そういうタイトルをつけながら、ほんまの狙いは「顧客満足度アップ」なんやな。
高い授業料に見合ったことを大学が提供しているという印象を与えるのが本来の目的ってことになる。
イベントの冒頭、今年度で任期が切れる学長が数分挨拶。
この学長、ずっと僕のことを警戒しとるから、愛想もない(笑)
どーでもえーけど。
さて、僕の出番。演題は「倫理憲章改正の背景と求められる人材像」
端的にいえば、「この国の未来はないよ。あんたらのお子さんたちは熾烈な競争に晒されるんだよ。だから、親は儚い『安定した就職』なんてもんに過度に期待したらあかんのよ」って話だ。
だけど、それをそのまま言ってしまえば身も蓋もない。
厳しい時代だってことを認識してもらった上で、希望も持ってもらわなきゃならない。
これが結構難しいんやな。
昨日、出席者のアンケート結果集計が回ってきた。内容を問う設問で「どちらともいえない」との回答は1名だけだった。「非常に参考になった」「参考になった」との回答がほとんど。
まあ、よしだわな。
感想で面白かったのは「自分の子供3人は別の大学ですが、この大学ほど、学生一人ひとりに心をかけてくださる大学はありません。大学観が変わりました」だとさ。
正直なところ、「あれ、そーなの?」って感じだわな。
そりゃ、僕は、それが仕事やし、それが僕のやり方やから、一人ひとりしっかり面倒みますで。
だけど、それがこの大学の方針でそれが全ての教職員に徹底できてて、しかもそのスキルがあるかってのは、「どーだかなー」だ。
だけど、僕の1時間ほどの話で大学観を変えて頂いたんなら、口先三寸で人を誑かす「詐欺師」の面目も保たれたってえもんですわ。


0