先日、旧知のU氏からメールが来た。
彼は慶応義塾の教員で経済産業省のスマートグリッド推進検討会の副座長、他にも様々な公職に就いている。
まだ45歳だけど、初めて彼が僕を訪ねてきた2007年から様々な分野で協働してきた。
ここ3年ほどは会ってなかったけど、昨年、僕が電気機器メーカに転職したこともあり、先日来、久しぶりに会おうってことになっていた。
「富山から移動で、大阪に21時45分に着きます。遅い時間なんで心苦しいんですが」
彼の恐縮なんて無用だ。
直前になって「1本速い列車に乗れました」てんで22時前に彼の泊まるホテルで待ち合わせた。
ホテルのバーでハーパーのロックを飲みながら、久しぶりに語り合った。
アジア情勢、エネルギー問題、教育関連…
「じゃあ」と僕がホテルを出たときには、すでに1時を回っていた。
彼と話すと年甲斐もなく、ワクワクする僕がいる。
正直なところ、ここのところ、自分が働く意味、生きている意味すら、少々の疑念を持ち始めていた僕にとっては、少しだけでも「まだ人生楽しめるかな」と思えたひと時だった。
さて、いろんな話題の中でアジア情勢の話…。
マレーシア大学の客員教授も務める彼曰くは、インドネシアとマレーシアは、ベトナムを含めたその他の東南アジアの国とは違うと言う。
「マレーシアはマハティールが復帰して変わったって言うよね」
うちのバンドのギタリスト・ジェイミー大西はマレーシア現地法人の社長だ。彼からマハティール復帰後の情勢は聞いていた。
「そうなんですよ。それまでは汚職に塗れていました」
うん、同じようなことを聞いていた。
「何が違うと思います? 一番大きなことはマレーシアとインドネシアは『選挙』が機能していることなんですよ」
「マハティールの復帰も『選挙』によって平和裏に行なわれた。これが大きかったんです」
なるほど、と思った。
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さて、我が国においても次の日曜日は参議院選挙だ。
この国において、果たして『選挙』は、まともに機能しているのだろうか?

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