アホな奴のシャブ逮捕でニュースは持ち切り。
また、裏で何か大事なことが闇で決定されてるのかな、と思いつつ、「どーでもええやん」てのが正直な感想だ。
ただチラ見してたテレビの報道にちょっと目がいった。
平成7年ごろは20代の薬物検挙者が多かった。その後若年層の検挙者は減り、逆に40代や50代以上の検挙者が増加している。そして、40代、50代の検挙者の大半は再犯者だという。
これを受けて薬物専門の弁護士だか何だかが「管理職になって自分の能力と職責のバランスが崩れて…」なんてことを評論してた。
おいおい、ちょっと待てよ。
平成7年ごろの20代は今の40代やで。そこに再犯率が高いってのは、その世代の連中のクスリが抜けてへんだけのこっちゃん。当時のジャンキーが今もジャンキーやってことやろ。
逆に今の若い世代の検挙率が低いのは合法ドラッグとやらに逃げたのか、そんなイリーガルなものに手を出す興味そのものが失せてしまった連中ばかりなのか。
そもそも母集団の多い団塊Jr世代である40代世代と少子化世代と単に検挙数で比較すること自体ナンセンスやな。
加えて平成7年てのは1995年。Win95の登場でインターネットが急速に普及し、そんな黎明期には、ネット上での違法物の取引が問題化し始めたころやね。今まで繁華街の路地でやってた取引がネットで海外からでも入手できるようになった環境にも原因あるんちゃうの?
おまけに1995年はバブル崩壊後の景気低迷期。就職氷河期と呼ばれた時代やね。
その後、派遣労働者法や有料職業紹介事業の自由化など、非正規雇用が増加し始める時代やな。
「管理職」どころか、「正社員」にもなれんかったんちゃうの?
薬物依存については、以前、興味深い内容を目にしたことがある。
依存症にかかるメカニズムは、ネズミを使った実験で、水とモルヒネを混ぜた水を飲める環境にするとモルヒネ入りばかりを摂取してオーバードーズになるってことが根拠らしい。
だけど、大怪我をしたとき、薬物中毒者が常用している以上の濃度のモルヒネが痛み止めとして投薬される。
その患者は退院後でもモルヒネ中毒にはなっていない。
なんで?
これに対して、興味深い実験がある。
さきほどの実験を1匹のネズミではなく、コミュニティ単位で行う。
餌もあり、交尾もできる。
そういった環境下ではオーバードーズになるネズミはいないというのだ。
この実験が人間にも当てはまるのなら、依存症から脱却できないのは社会そのものにある。
そういや、戦後まもなくは覚せい剤であるメタンフェタミン、いわゆるヒロポンは普通に薬局で市販されていた。
両親とも利用したことがあるし、親父は注射器のセットまで持ってた。
だけど、両親は中毒患者にはならなかった。
お袋は、「友達から勧められたけど、心臓がバクバクいうて私には合わんかった」って言うてたっけ。
ダメっ! 絶対! なのに依存するのは社会そのものの問題じゃねえの?

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