きな臭く、なおかつ不毛な議論が繰り返されている。
説得力のないのは、「初めに結論ありき」で、その結論に至る明確な「根拠」を示さないためだ。
一方で、中国の南シナ海での行動や尖閣諸島などにからめて国防を憂う声もある。
だけどね、「国防」って何から何を護るの?
イギリスの政治家アーサー・ポンソンビーは、主張される事に関する10の要素を以下のように導き出した。これは、第一次世界大戦でイギリス政府が行った戦争プロパガンダを分析したものだ。
1.われわれは戦争をしたくはない。
2.しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。
3.敵の指導者は悪魔のような人間だ。
4.われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命(大義)のために戦う。
5.そしてこの大義は神聖(崇高)なものである。
6.われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
7.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。
8.われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
9.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。
10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。
分かりやすいねえ。
そのまんまやん。
そもそも、護るべき「国」って何?
それは「国民」ではないことは、先の大戦での沖縄戦などを見ても明白やわな。
戦時下では「戦略」が国民の生命に優先される。
「国土」、とりわけ「国土の環境」ではないことは明白やわな。
辺野古では母なる自然が破壊されている。
船が沈み、飛行機が海に落ちるたびに海洋汚染は進む。
高速で飛ぶジェット戦闘機に排ガス規制なんてかけない。
核兵器なんてのは、何をかいわんやだ。
結局、護りたいのは「支配者の権益」なんだろう。
護るべきものが「国民」であるならば、「戦争」なんて絶対しないわな。

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