兎の狩り方を聞いたことがある。
兎の巣穴は斜面にあって、上の穴と下の穴がある。
前足に比べて後足が発達してる兎は、登り坂には強いけど、下り坂ではうまく走れないそうだ。
だから、下の穴の入口から煙で上の穴に燻り出す。
猟師は上の穴の上で待っていて、燻り出された兎を斜面の上から追い立てるんだそうだ。
なるほど、兎は上に向かってでないとうまく走れないのか。
卯年の今年は、上を向いて跳ねていかなあかんわけだ。
実際、僕のやってることの多くは、人によっては夢物語のようなものかもしれない。ドン・キホーテのように見えるかもしれないし、大法螺吹きにも見えるだろう。
確かにすぐに結果の出ることばかりじゃない。2年後、3年後に形が現れるかもしれないし、それは10年後、20年後、ひょっとすると僕がくたばってから姿を現すものかもしれないし、全く違う形になってしまうのかもしれない。
理想が姿を現した時に、いろんな意図によって、理想とはかけ離れたものになってしまうのもよくある話で、そのたびに大きな徒労感が生まれることもある。
だけど、僕は僕のやるべきことをやる。
昨年、誰にも無視され続けられていた問題に一石を投じた。それはメディアによって報道され、大きな波紋を起こすことはできたものの、根本的な解決に至ることは、結局、できなかった。
勝利まであと一息のところで、尻餅をついて逆転負けを喰らった、そんな気分で年越しを迎えた。
用意していた、3の矢、4の矢も多分外されてしまったようだ。
だけど、まだ終わってはいない、と思ってる。
さて、次はどないしたろか。
ひとつは、東京の同志たちと昨年から書きためた文章が書籍として発刊できるかもしれない。流布の方法は、どんな方法になるかどうかわからないけど、これが当面の次のアクションになるかな、と思ってる。
昨年、起こした波紋は、少なくとも特定に人間に僕らの存在を認識させただろう。年末にはNHKの解説委員にも見解を提供できる機会を得て、ある程度の手応えもあった。
流れの中で、また新しい仕掛けを生み出すことになるだろうな。
直面している課題もある。
今年度、文科省から得た資金は、件の事業仕分けとやらで来年度以降は、一旦廃止という方針が出たものの、結局、土壇場で政府予算案は通過し、当該事業の29億円が承認された。
5年で78百万という当初の資金のうち、今年度の18百万と来年度の15百万あまりは確保できることになる。
これで、他に類を見ないシステムのベースになる部分を構築する。
当面は、この作業にかなりの労力を費やすことになるだろうな。
その他、新しい教材の開発、11日からのワークショップの教材作り、5〜6月の定例イベントと7月以降に企てている新しいイベントの企画づくり、10月以降の企画の準備…。やるべきことは多い。
「毎年、何か新しいことが加わりますね」
企業の人事担当に半ば呆れられたっけ。
だけど、やるべきことにやりたいことが加わって、気持はどんどん自由になっていく。これは何にもかえがたい快感なんやな。
身近には、当面の資金繰りや親の健康問題などなど、シリアスな問題も抱えているんやけどね…。
年末に体重を5kgあまり落とした。87kgが現在、81〜82kg。
現役時代は80kgの体重を試合によっては、65kgまで減量してた。
無差別の試合しか出ないだろうと下半身の筋力をつけて80〜90kgに増量したのが30代から。だけど、90kgを維持するには内臓への負担が大きすぎて、結局、87sどまり。僕には0.1トンなんて身体は無理なようだ。
おかげでぐらぐらな膝関節は比較的安定したんだけど、ここ数年、アキレス腱の炎症が酷かった。
んで、今年はこのまま、体重を少しずつ落そうかな、と考えている。
当面、78s前後まで。75s〜78sを自然に維持できるようなところまで落とせたら秋の日本マスターズ柔道は、-73s級で出るのも一興かな、と思ってる。この試合、過去には-81s級で2度3位になってるけど、ここ数年出てなかったしね。
五十路を過ぎて、道場に立って、自分の息子ほどの学生たちと稽古ができる身体に産んで、育ててくれた両親には本当に感謝している。
10年あまり前に作ったロックバンド、LAZY HORSEが、毎年、東京でライヴをするようになって昨年で10年。渋谷のクロコダイルに定期的に出させてもらうようになって今年で10年になる。節目の年でもあるかな、と思ってる。
関東方面のマネジメントをお願いしているハートフォード洋平さんの企ても実現できれば楽しいだろうし、余裕ができれば、いろんなイベントもやってみたい。
くたばるのには若すぎるし、ロックをやめるにも若すぎる、って思ってる。
当面は1月9日、アメ村SOCIOでのライヴ。LAZY HORSEでは、初めて出るハコだ。
てなことで、僕は僕で好き勝手に楽しませていただきます。
ご迷惑を多々おかけするとは思いますが、この僕を気楽に楽しんでください。

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