たまに行くバーの常連客で自衛隊の若い下士官がいる。
彼はいわゆる「衛生兵」なんだけど、結構、アツい男だ。
先日、彼とこんな話をしてた。
「日本の自衛隊ってのは、士官や下士官の多すぎる組織やな」
「ええ。特に下士官は世界一多い軍隊ですね」
「そもそも、徴兵制を前提としとるんだろね。ってことは、これ以上、少子化が進むと徴兵制そのものが成り立たへんから、有事には全く機能しない組織だってことやね」
「そのとおりですわ」
そういえば、ケーブルTVで自衛隊の広報番組を担当している女性と名刺交換したけど、彼女の階級は「三等空佐」。昔で言うたら「少佐」やね。
彼も「中隊長以上の階級ですよね」という。
そう。この国の「軍隊」は、有事には全く機能しない組織形態なんやな。
それなのに、やれイージス艦だ、戦闘機だと最先端の軍備を揃えようとする。
自衛隊は、石破みたいな軍モノオタクの物欲を満たすために存在してるんじゃない。
組織として機能しないなら、武装することに高い金を使う必要はない。
むしろ、災害救助なんかに特化して、最新鋭の土木機器や医療機器とスタッフを備えるんやな。工兵と衛生兵をハイパー化するってわけだ。
衛生兵殿にその意見を具申した。
「僕もそう思います。僕らはものすごいジレンマ感じてるんですよ。ハイチだってそうなんです」と言う。
そんな部隊に自衛隊が生まれ変わったら面白い。
どうせ、有事に使い物にならん組織なら、これこそが日本らしい部隊なんやろけどね。
それでもどうしても軍備が必要なら、軍隊ごと買うしかないやん。
少子化はそこまで進んどるのよ。

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