今年も3月から始まっている題詠100首2007という企画。
参加中ですが、ようやく半分まで来ました。
去年、途中からトラックバックができなくなってしまって
仕方なく
題詠用ブログを作ったので
今年はそちらでしか公開してませんでした。
では、50首。
001:始 初めての出会いは朝でぐちゃぐちゃで始業のベルが鳴り出しそうで
002:晴 自転車ですれ違ってもしらんぷりしてしまうほど晴れていました
003:屋根 ひとんちの屋根にのぼって菓子パンをほおばる君を見ていたかった
004:限 2限目の選択国語は4組の君の机をなでつつ受ける
005:しあわせ 実験の最中だけどビーカーのむこうに君がいたらしあわせ
006:使 したじきを使わずに書く癖だけは直した方がいいと思うよ
007:スプーン 透明なプラスティックのスプーンの中には虹が見えていました
008:種 近道を通ってきたの? 靴ひもにセンダングサの種がついてる
009:週末 お天気がいいから誰もいないから週末だから学校で会う?
010:握 左手のコントロールが効かなくて強く握ってしまいそうです
011:すきま わずかでもすきまがあればのぞくのが正しい男子のたしなみでしょう
012:赤 めいっぱい赤くなるから薄暗くなるまで待って手をつなごうよ
013:スポーツ 健全な肉体だからスポーツでごまかすことができないようだ
014:温 まだ風が冷たいからとポケットの中で温めあった指先
015:一緒 いつまでも一緒にいたいと思うけど願うほどではなくなりました
016:吹 風船にカレーの息を吹き込んで飛ばして遊ぶ日曜の午後
017:玉ねぎ どっさりと刻んで煮込む玉ねぎの甘い香りが帰宅の合図
018:酸 植物は二酸化炭素を消費するけれど呼吸もしているんだよ
019:男 男子って嘘をついたら指先が冷たくなるから握ってごらん
020:メトロ 地下鉄をメトロと呼べば特有の匂いもトワレと呼んでいいかな
021:競 傷のない完成品を競わせてすべてが球になる時を待つ
022:記号 「はじめてのデートの前夜みたいに」という意味を持つ表情記号
023:誰 まだ誰もいないホームで3回転半のイメージトレーニングを
024:バランス 大きめのバランスボールを五個以上ふくらませたら部屋がいっぱい
025:化 お化粧をしたわたしよりしていないわたしのほうが好きなんだけど
026:地図 地図帳を借りようとしただけだから身構えなくてもいいんじゃないの
027:給 あしたから時給が少し上がります お昼にプリン食べていいかな
028:カーテン ひさかたの光のカーテン 収穫を間近に控えた麦の穂の色
029:国 東シナ海に隣接する国の名前が壁に書かれたバス停
030:いたずら いたずらとわかっていても出てしまうような着信音にしました
031:雪 わた雪のようにふわりとけずられた氷にレモンシロップかけて
032:ニュース 3名の転入生が来るという偽のニュースが廊下を駆ける
033:太陽 太陽光発電パネルを設置した屋根には猫のたまり場がある
034:配 プリントを配る指先ばかり見ていたから何も聞いていません
035:昭和 堅苦しい挨拶ばかり続くけど昭和はすでに終わっています
036:湯 いまどきの中高生はパケットを湯水のように使うのですね
037:片思い おでこだし髪をおろせば隠せるし気にしてないよ 片思いだし
038:穴 前もって言っておくけど最初から穴のあいてるジーンズだから
039:理想 理想にはおよびませんが現実もかなりいい線いってるつもり
040:ボタン とれかけのボタンのようにたよりない絆だけれどないよりはいい
041:障 唐突に故障者リストに載せられたみたいな顔をしていましたね
042:海 海へいくことが目的だったのか二人乗りするためだったのか
043:ためいき ためいきで教室中が満たされるような気がする物理の時間
044:寺 寺ばかりある街でした 除夜の鐘を数えることができないくらい
045:トマト 湯むきしたトマトのようにやわらかな抵抗だからひるんじゃだめよ
046:階段 階段を椅子の代わりにすることを受け容れてみた日曜の午後
047:没 制服の群れに埋没するようにスカート丈を調節しよう
048:毛糸 あやとりの本には専用ひもがつき極太毛糸の出番は来ない
049:約束 守れない約束をした 携帯はカバンの中で震え続けた
050:仮面 何枚も重ねてつけた仮面から私がこぼれそうになってる
今回は年齢設定に無理をしているところもありますが、気にしないで。
残り半分、のんびり行きます。

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