最終話 ウチ・・・帰りたくないよ  シブイチ狂想曲



(真紀は梨沙の異変に気がついていた。
いつも陽気な梨沙が仲間たちを前にしても、はしゃぐ事が無い。
時より笑顔も見せるが、どこか作り笑顔の様なのだ。

「何かあるな・・・」
その時、梨沙が席を立ち上がり部屋へそっと入って行くのを見逃さなかった。)

真紀>梨沙・・・

(真紀も席を立ちあがり梨沙の後を追おうとする。)

三治>あれ真紀さん、トイレっすか ?
じゃあ、お供します^^

(真紀に声をかけた三治の耳を引っ張るみちる。)

みちる>こら三治 ! !
デリカシーの無い事、言わない。
ギュウウウ! ! ! !

三治>あ・・痛たたたたたた! ! ! !
ご・・ごめんなさい〜><

(梨沙が入っていったのは熊倉邸の二階の奥。
ここが梨沙の部屋になっていた。
閉まり切ったドアの前に立つ真紀だがノックをためらう。
しばらくするとティッシュを取り出し鼻をかむ音が・・・)

真紀>・・・梨沙ぁ?
入るよ。
(静かにドアを開ける真紀。

梨沙は慌てたのか振り返ることなく、鼻をかんだままのティッシュで目を覆った。)

真紀>どうしたぁ? 泣いてんのか?

梨沙子>真紀ちゃん・・・
ウチ・・ウチ、まだ帰りたくないよ。
(梨沙子は真紀に抱き付き泣きじゃくった。

真紀は「ついにこの時が来たか・・」と思った。

梨沙子は美香との交換生徒。
時期が来れば戻らなければならない。)

真紀>梨沙・・・泣いてんじゃねーよ。
こっちまでもらい泣きするじゃんか。
(真紀の目も赤くなっていく。)
これでお別れってわけじゃないし。

梨沙子>(こくりとうなずく梨沙。)

(その時、階段下からみちるの声が)

みちる>梨沙ぁ? 何してんだよ。
あんたのお好み焼き、みんな待ってるから。

真紀>梨沙ぁ・・みんな待ってる。

梨沙子>そ・・そうだった・・ウチのお好み焼き、みんなに評判ええし(笑)
しゃあ! !
(部屋から飛び出していく梨沙子だが・・・
勢いあまって階段から落ちてしまう。)
きゃあああ! ! ! !

あいたたたたた・・・><

真紀>ったく・・ドジっ子は変わんないか^^;

(それから数時間後・・・)

熊倉校長>(カラオケのマイクを握り)
え〜・・・あ〜・・・う〜・・・
宴もたけなわではございますが・・・ここで皆さんにお知らせがあります。
芹沢美香くんが半年ぶりに我が校に復帰します。

みちる>美香・・美香が戻ってくるって^^

三治>良かったっすね^^

梨沙子>・・・・
(みんなの嬉しそうな表情を静かに見つめる梨沙。)

中根>と、言う事は梨沙もあっちに帰るって事よね ?

みちる 三治>えっ・・・
(シーンと静まり返る一同。)

熊倉校長>梨沙くん、挨拶を・・・(マイクを渡す熊倉。)

梨沙子>ホントに色んな事を勉強させてもらいました。
みんなと終業式を迎えられないのが残念だけど・・・
いつの日かまた帰ってきます。
大人になったら、またこの街に来て商売するがウチの夢なんで。

中根>お好み焼き美味いよ^^

みちる>お好み焼きは超一流だもんね^^

三治>毎日食べに行くっす^^

梨沙子>グスン・・(涙ぐみながら)

ウチは・・ウチはシブイチが大好きです! !

シブイチ・・シブイチ最高ぉ! ! ! !







(数日後、新幹線の中に梨沙子の姿があった。
窓から見える景色をみつめる梨沙子の表情は
やんちゃ少女から一回りも二回りも成長した大人の女性に変貌を遂げていた。)



シブイチ狂想曲    完


『シブイチ狂想曲はカゼコイさん主宰の「物語の館」とのコラボ作品です。』




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第45話 明かされた究極奥義  シブイチ狂想曲



真澄>(大樹寺の病室を訪れた真澄。
大樹寺は一瞬、驚いた表情をするが真澄からすぐ目を離し窓際の外の景色を見つめていた。)

久しぶりね・・思ったより元気そうじゃない ?

大樹寺>・・・
(しばし沈黙の時が流れるが耐えられなくなったのか大樹寺も口を開く。)

ええ。 もうじき退院だそうです。
真紀・・真紀ちゃんから全て聞いているんでしょ ?

真澄>あの子は何も言わないわ。
でもあの子の負傷箇所を聞いた時、確信したの・・・優香ちゃんだってね。

大樹寺>先生(真紀の父・・故人)がいない今、肋骨折りを使えるのは真紀ちゃんとアタシしかいないから。
でも真紀ちゃんの精神力は凄い。
あの大怪我で手術後、すぐにアタシの所に戻ってきたのだから・・・
にも拘わらずアタシは彼女のスピードについていけなかった。
結果・・この有様。
こんなアタシを笑いに来たんですか ?

真澄>(首を左右に振る真澄。)
それは違うわ。
謝らなければならないのはこっちの方よ。

塾生の俊くんを助ける為にあなたは格闘術を使ったのよね。
結果、相手は大怪我をした。
でもね、それって正当防衛だとアタシも思う。

大樹寺>アタシも ?

真澄>それでも彼(真紀の父)はそれを良しとせずあなたを破門した。

あなたの人生を狂わしてしまったのは、やはり大西家だと思う。

真紀は最後まであなたをかばっていたのよ。
そしてパパと口論の末、家を飛び出していった。
本当にあなたの事、大切なお友達と思っていたから・・・。
それだけは信じてあげてちょうだいね。

大樹寺>! !
(まるで金槌で頭を一撃された様な衝撃にかられる大樹寺。
知らなかった。
自分が破門になった直後、真紀がアタシをかばって先生に・・・
そんな事も知らずアタシは真紀を利用し、そして傷つけたのか。)

真澄>あなたの人生を狂わしてしまったこと・・・
本当に本当にごめんなさいね。
(深々と頭を下げる真澄。)

大樹寺>そんな・・悪いのはアタシです。
ホントにごめんなさい。

(大樹寺は泣きながら真澄に抱き付いた。)

真澄>優香ちゃん・・・
(しっかりと抱きとめる真澄。
「もう全てを話ても良いだろう・・・」と真澄は思った。)

あなたの知りたかった究極奥義・・・
それはね、肋骨折りにあるの。

大樹寺>・・・・

真澄>肋骨を破壊したのち、臓器まで破壊する。
これが大西流究極奥義よ。

大樹寺>真紀ちゃんは使えるのですか ?

真澄>真紀はすでに究極奥義をマスターしている。
だけどね、あの子は決してそれを使ったりしないわ。

大樹寺>・・・・

真澄>それを使えば人の命を奪う事になるから。
だからこそ真紀は「究極奥義なんか知らない。」と言ったんでしょうね。
あの子は自ら究極奥義を封印したの。
きっと墓場まで持っていくつもりなんだと思う。

大樹寺>(自嘲気味に笑う。)
アタシが真紀ちゃんにかなうわけがない・・・
アタシはどうやっても肋骨まで到達するのがやっとだから・・・。

(真澄が帰った後、大樹寺は窓から見える夕日を見つめていた。
ついに知った究極奥義の秘密・・・
だが自分ではどうしようもない手の届かない物である事を悟った今、
何年も前からのどの奥につっかえていた物がようやく取れた・・・そんな感じがしていた。)

「いつか真紀ちゃんに謝ろう」そう思う大樹寺であった。




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第44話 119番通報したのは誰 ?  シブイチ狂想曲



(大樹寺が入院して2ヶ月が経過しようとしていた。
この間の見舞いは近親者以外は0名、彼女の見舞いに来る者は皆無であった。
道場閉鎖から2ヶ月、赤松幸恵以下数十人いた弟子も今は去り誰もいない。

そんな中、彼女は新たにスポンサーを見つけようと必死に企業に連絡を取るが
本人が会社訪問もままならない状態では相手にされるはずもなかった。
これが目の前に突き付けられた現実・・・
ある時を境に彼女は、同室の患者ともほとんどしゃべらない状態になっていた。

そんな彼女ではあるが担当の看護師にだけは心を開いていた様だ。)

看護師>明日は退院ね^^

大樹寺>・・・
(看護師の言葉にも応えず窓から見える景色をぼんやりと見つめている。)

看護師>・・・
(大樹寺の心境を察してか、それ以上は何も言わず病室を出ようとする看護師。)

大樹寺>・・・ねぇ ?

看護師>はい ?
(大樹寺の声に振り返る。)

大樹寺>アタシは救急車で運ばれてきたのよね ?

看護師>ええ、そうよ。

大樹寺>119番に通報したのは ?

看護師>それがね・・「優香の友達です。」って言ったっきり電話が切れたらしいの。
その子、肋骨が折れている事、肺には達していない事など的確に応えていたそうよ。

大樹寺>(その話を聞いた直後、大樹寺の顔色が変わった。)
と・・友達・・・。

(大樹寺には、その人物が誰なのかはっきりとわかっていた。
あの状況下で肋骨の骨折、肺には達していない事など素人にはわかるはずもない。
だとすれば119番通報したのは・・・)
真紀・・ちゃん・・・。
(大樹寺の口からポツリと出た「真紀ちゃん」・・・。
彼女の瞳から大粒の涙が頬を伝った。)

「自分は道場が閉鎖された逆恨みで真紀を襲撃し大怪我を負わせた。
それでも真紀は、こんな自分の事をまだ友達と呼んでくれるのか・・・?」

(中学時代、真紀と共に道場に通った日々の記憶が鮮明に蘇る。)

大樹寺>・・・・。

看護師>あ、優香ちゃんにお見舞いの方が来てるわよ。
(そう言うと見舞客を通し病室を後にする看護師。)

大樹寺>アタシに見舞客 ? ・・・
(驚いた顔をする大樹寺。
そこに立っていたのは真紀の母、真澄だったのだから。
優香と真澄・・実に5年ぶりの再会であった。)




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第43話 熊倉邸のガーデンパーティー  シブイチ狂想曲



(あれから3ヶ月が経過した。
季節はもう夏・・
真紀の怪我も完治した頃、熊倉校長宅に招待された真紀と真澄。
その他のメンバーとしては中根麻由美、瀬川みちるが御呼ばれにあずかった。

真紀は中根、みちる、さらにもう一人と連れだって熊倉邸に・・
チャイムを鳴らすと中から出てきたのはなんと・・・)

みちる>梨沙ぁ! !

(驚いた顔をする3人。)

中根>梨沙も呼ばれてたんだ。

(中根の問いに首を横に振る梨沙。)

梨沙子>えへへ・・実はね・・・
(と、言いかけた所で熊倉が奥から姿を見せ。)

熊倉校長>やぁ〜よく来てくれたね^^
さ・さ・・あがって、あがって。
・・・って、大西くん、真澄さんは遅れて来るのかな ?

真紀>あ〜校長、ゴメン。
ママなんだけどさぁ・・今日は用事があるから行けないって。

熊倉校長> ずっでーーん! ! ! !
(ひっくり返る熊倉。)
とほほ・・・

梨沙子>用事があるなら仕方ないじゃん ?
ね、諦めよう。
(熊倉をお越し説得する梨沙子。)

みちる>なんか二人、親子みたい(笑)

熊倉校長>しかしなぁ・・最高級のシャンパンも用意したのになぁ(涙)
せっかくの松坂牛も1人前分が無駄になってしまうなぁ・・
(ぼやく事この上ない往生際の悪い熊倉。)

真紀>まぁ、ママの代わりと言っちゃなんなんだけどさぁ・・・

熊倉校長>林檎ちゃんかね^^

(真紀の背後から顔を出したのは)

三治>ちわ〜す^^

梨沙子>三治じゃん、じゃ〜みんなあがって^^

中根>って、事は・・梨沙、校長先生の家に住んでたの ?

梨沙子>あれ ? 言ってなかったっけか^^;

熊倉校長>実はね、彼女がこっちに来た時、色々住む場所をあたったんだが・・・
「風呂とトイレが一緒なんて」とか「オール電化じゃなきゃ嫌だとか」
中々うるさくてね〜
最終的に新築した私の家に間借りしたという訳だ。

庭に出て焼き肉パーティーを始める一行。

三治>中々炭に火がつかないなぁ・・・

みちる>どいて! !
(手際の悪い三治をどかすとチャッカマンで火をつけるみちる。
そこへ熊倉と梨沙が食材を運んできた。)

中根>ガーデンパーティーなんて熊倉にしては考えたね^^

真紀>肉を焼きながら、ほら三治出来たよ^^
(三治の皿に肉を入れてやる真紀。)

三治>あざーす^^
(早速、焼き肉を頬張る・・・)
さすが松坂牛っすね・・・うんめ〜す^^

熊倉校長>それでは皆さん、今日は我が家へようこそ^^
それではグラスをお持ち下さい。
・・・・乾杯^^

真紀・中根・みちる・三治>乾杯^^

梨沙子>乾杯^^



(熊倉邸でのガーデンパーティーが和気藹々と進んでいた頃・・・
真紀の母、真澄は、とある病院を訪れていた。)




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第42話 崩れ去る大樹寺  シブイチ狂想曲



(梨沙の胸に5本の指が突き刺さる寸前、大樹寺が大きく目を見開く。
そして大樹寺の動きがパタリと止まった。)

大樹寺>オ・・オマエは・・・

梨沙子>(覚悟を決め目を瞑った梨沙子も大樹寺の異変に気付く。
そしてゆっくりと目を開く。
目の前には唇を震わせた大樹寺が立っていた。

大樹寺の見つめる方向に振り返ろうとするが体が言う事をきかない。)

大樹寺>真紀・・・・

(大樹寺を驚愕させた人物、それは真紀であった。
真紀はスゥェットウェア、フードを深々とかぶって顔を隠していたが、大樹寺にはそれが真紀である事はすぐにわかった。)

梨沙子>「手術が終わって間もない真紀がどうして ? 」
流石に梨沙子も驚きをかくせない。

大樹寺>木田梨沙子を助けに来たってわけ ?
相変わらず友情に厚いのね。
でも、そんな体で再びアタシと勝負しても結果は見えている。

真紀>そうかなぁ ?
さっきは不意打ちでああなったけど、まともに向き合えばあんたに勝ち目はない。

大樹寺>面白い事を言う。
肋骨が折れてまともに動けないオマエがこのアタシに ?
面白いじゃない・・・。

(梨沙を押しのけ真紀の前に立つ大樹寺。)

真紀>・・・・
(フードを下ろし顔をさらす真紀。
手を下ろしたまま、右手の5本指をパッと開き小刻みに動かす。
そして拳を作ると)
パン! !・・パパンパン! ! ! !
(5本の指の関節が凄まじい音を立てた。
そしてゆっくりと3本指を突き出す真紀。)

大樹寺>カリカリ・・カリリ・・・・
(ポケットから2個の胡桃を取り出すと右手に握る。
数秒後、2つの胡桃が粉々に砕け掌からこぼれ落ちた。
そして5本の指を大きく開く大樹寺。

二人の距離はわずか2メートル程。
勝負は瞬時に決するだろう。)

梨沙子>「真紀駄目、そんな体で勝てっこない。」
(声も出せないだけに心の中で叫ぶ梨沙。)

大樹寺>行くぞ! !
(大きく開いた右手が真紀の胸に・・・)

真紀>(真紀は左肘で大樹寺の右手をはねつける。
と同時に右手3本指が大樹寺の胸に突き刺した。)


ズボッ・・ボキッバキッ! !

大樹寺>なっ・・ぐはぁぁっ! ! ! !

(肋骨を破壊され「信じられない」といった表情で真紀を見つめる大樹寺。
そのままぐったりと片膝を地面につける。)

真紀>梨沙ぁ・・とどめだ! !

梨沙子>えっ? ウチが ?
(真紀の声に梨沙の体が反応する。
「え ? ウチが ?」と彼女が言った時、彼女の指は自分を指さしていたのだから。)
動く・・・! !
しゃあああ! !

(梨沙子は大樹寺に向かってダッシュ、片膝ついている大樹寺の足を踏み台としてジャンプ、
梨沙子の膝が側頭部に炸裂、シャイニングウィザードだ。)

大樹寺>・・・・! ! ! !
(崩れ去る大樹寺優香・・・彼女にとって初の敗北であった。)

梨沙子>真紀ぃ・・だ・・大丈夫なのか ?
(真紀のもとに駆け寄る梨沙。)

真紀>梨沙がアタシの為に大樹寺の所に行ったって聞いて、ゆっくり寝てなんかいられないだろ ?

梨沙子>真紀ぃ・・・><
(梨沙子は思わず真紀に抱き付いた。
そしてあたりにはばかる事もなく泣いたのである。)

真紀>痛っ・・痛てぇよ・・・

梨沙子>ご・・ごめん><




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第41話 梨沙子 絶体絶命  シブイチ狂想曲



(尻餅をついてしまった梨沙子、キッと大樹寺を睨み付ける。)

大樹寺>シブイチの奴がこれほどまでとは・・・
どうやらオマエの実力をみくびっていた様だ。
どうだ ?
今、アタシに許しを請えば新道場の師範代として迎えてやってもいい。

(梨沙子にゆっくり近寄りながら意外な条件を持ち出す大樹寺。)

梨沙子>アタシを新道場の師範代に ?

大樹寺>・・・・

梨沙子>さっき言ったよな ?
真紀の仕返しに来たって。
そんなウチがオマエに協力できるとでも思ってんのか ?
それも、まだありもしない新道場でさぁ! !
オマエ、頭おかしいだろ ?

大樹寺>そう、それは残念・・ねっ! !

(梨沙子の髪の毛を脳天から鷲掴みにすると無理やり立ち上がらせる。)

ではひとつ・・・オマエの弱点を教えてやろう。

梨沙子>ウチの弱点 ?

大樹寺>オマエの一発、一発は確かに強烈だ。
だが、オマエはスタミナ配分がわかっていない様だ。

梨沙子>なんだとぉ・・・

大樹寺>ほら、すでに肩で息をしている。
長期戦に持ち込めばオマエの勝利は無い。

梨沙子>! ! ! !

大樹寺>フ・・・(驚愕の表情の梨沙子に対して不敵に笑みを浮かべる。)

この大樹寺の肋骨砕きをかわしたスピードは誉めてやろう。
だけど・・・
(その時、大樹寺の指先が赤色に発光する。)

(左手で梨沙子の髪の毛を掴んだまま、右手人差し指を梨沙子の側頭部に突き刺す。)

ズブッ! !

梨沙子>あっ! !
(梨沙子の動きがぱたりと止まってしまう。
梨沙子は瞬時に「またしても・・」と悔しげな表情を浮かべる。
自分の気持ちとは裏腹にこの技を食らうと体の自由がまったく奪われてしまうのだ。)

大樹寺>動けなければ肋骨砕きをかわす事は出来ない。

梨沙子>・・・・

大樹寺>安心して・・あと数分もすれば体は元のように自由に動ける。

終わりだ・・・ボキボキ・・バキ! !

(5本指の関節を鳴らすと右手のスパンを大きく開く大樹寺。
大樹寺の5本の指が梨沙子の肋骨めがけて突き刺しに行く。)

ビュッーー! ! ! !

梨沙子>・・・・
(覚悟を決め目を閉じる梨沙子。)

大樹寺>・・・! ! ! !
(梨沙の胸に5本の指が突き刺さる寸前、大樹寺が大きく目を見開く。
そして大樹寺の動きがパタリと止まった。)

オ・・オマエは・・・

(大樹寺が見たものとは)




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