第17話 裏切られた目黒衆  シブイチ狂想曲



カリカリ・・カリリ〜・・・グシャ!!
(大樹寺の右手に握られていた二つの胡桃が握りつぶされる。
粉々となった胡桃が床に落ちていく。)

赤松>二個の胡桃を握りつぶしてしまうとは・・・
なんて凄まじい握力・・・
(信じられないといった表情で大樹寺を見つめる赤松。
思わずゴクリと唾を飲み込んだ。)

大樹寺>ん?・・・
(大樹寺が天井を見やる。
大樹寺は天井に何者かがいることを感づいていた。)

赤松>どうしたのですか?

大樹寺>・・・いや、なんでもない。
(大樹寺は天井に誰かがいる事を察知していたが赤松にはこのように答えた。
おそらく目黒衆であることも察知していたが、あえて泳がせたのである。)

目黒衆女忍>・・・
(一瞬、大樹寺に感ずかれたかと思ったが、どうやら大丈夫そうだ。
安堵の表情を浮かべると女忍は音も立てずにその場を去っていった。)

(女忍が完全に去ったのを確認すると)

大樹寺>赤松、今の女忍はオマエが放った者か?

赤松>今の女忍とは・・・?

大樹寺>先ほどまで天井でアタシ達の会話を聞いていた。

赤松>なっ・・なんですって?

大樹寺>どうやらオマエは本当に知らないらしい。

赤松>この話を聞かれたとしたらマズイです。
奴らは目黒衆を大西真紀の究極奥義を引き出すための実験台にされた事を知ってしまいました。
なぜ捕らえなかったのです?

大樹寺>目黒衆がこのアタシを狙ってくると?
くっくくく・・・
別にいつ仕掛けてきてもかまわない。
それより赤松、オマエは目黒衆の出だといったな?
オマエこそ裏切った事にならないのか?

赤松>・・・・
「駄目だ・・・この人には全て見透かされている。」
(赤松は当初、自分が目黒衆の女忍であると嘘をついていたこと後悔していた。)

大樹寺>まあ、いい。
オマエも色々あるのだろうから。

(ところ変わってここは目黒衆のアジト。
先ほどまで大樹寺道場に潜伏していた女忍が椿に報告する為に帰還した。)

女忍>報告致します。
今回の一件、大西真紀の究極奥義を引き出すために我ら目黒衆が利用されました。
赤松幸恵は大樹寺優香の命で我らを実験台としたのです。
ですが大西の究極奥義を引きだすのは無理と勝手に判断し我らを切り捨てたのです。

椿>やはりそういう事か・・・。
(そう冷たく言い放つと胸から2枚のカードを取り出す椿。
椿は2枚のカードを空中に、ばっと放り出すと素早く腕の腕章から針のついた金属製糸を引き出しカード目掛けて投げつける。)

シュルシュルシュル・・・ズバッ!!!!
(針の先端が2枚のカードに突き刺さり、そのまま報告した女忍の頭上を飛び越え壁に突き刺さる。
針に突き刺され壁に貼り付けられた2枚のカード・・・
1枚は赤松幸恵・・・もう1枚は大樹寺優香である。)

シュッ・・・!!
(椿は、しばし壁に突き刺された2枚のカードを見つめていたが
針についた鋼鉄製の糸を引き戻す。
と、同時に針付鋼鉄糸が、まるで生きた蛇の様に椿の手元に戻って行く。)

椿>・・・・ぐしゃ!!
(椿は2枚のカードを握りつぶした。)




にほんブログ村ランキングに参加しています。
応援して下さる方は下記のバナーをクリックお願いします^^
(1日1回限り有効です。)


にほんブログ村 小説ブログ 学園・青春小説へ
にほんブログ村




第16話 目黒衆 謎の撤退  シブイチ狂想曲



真紀>ちょっと待った・・・
オマエら、いったい何が目的なんだ?
鳥使い(如月)と花札女(華月)の仇討ちかよ?
(三治の体を切り刻まれ真紀は完全に身動きが取れなくなっていた。)

椿>いいえ。あなたの戦力が、どんなものか確かめてみたくなりましてね。

真紀>だったらこの二人は関係ないだろ?

椿>この子(三治のこと)はあなたを誘き出すエサ。
もう一人(梨沙子)は運悪く偶然、この場に出くわしたって事です。
サシでアタシと勝負して頂けますかね?

真紀>その前にこの二人を解放してもらおうか。

(鬼気迫る二人のやり取り・・・
そしてこの一連のやり取りを最初から撮影している人物がいた。
赤松幸恵である。
隠れてハンディカメラで真紀×椿の攻防を撮影する赤松。)

赤松>大西真紀と目黒衆椿の一戦・・これは見ものだわ。
(そんな時、赤松のケータイに着信が。)
・ ・ったく、今、忙しいのよ。
(だが着信の相手の名前を見て赤松の表情がこわばる。
着信の相手とは他でもない大樹寺優香だったからだ。
慌てて電話に出る赤松。)

大樹寺>赤松・・目黒衆の実力、見せてもらった。
作戦変更だ。
すぐに戻ってくるように・・・

赤松>お言葉ですが目黒衆の中でも名うての女忍である椿がこれから大西真紀と・・・

大樹寺>早く帰還しろ。・・・いいな?

赤松>(赤松の額から玉のような汗が浮かび上がる。
大樹寺は、あの赤松をして、そこまで緊張させる威圧感の持ち主なのだ。)
・ ・・わかりました。

椿>いでしょう。二人を解放しましょう。
(三治と梨沙子に巻きついていた鋼鉄の糸がスルスルと緩み椿の指に戻っていく。
糸の先端についた鋭い針を腕章に刺す椿。)

梨沙子>三治、大丈夫か?!!
(開放された梨沙子はすぐに三治の元へ駆け寄る。)

三治>ひぃぃ・・・助かりましたぁ><

椿>(太刀を抜き身構える椿。
じりじりと真紀との間合いをつめていく。
その時である。
椿のイヤホンマイクに赤松からの指令が入る。
それは椿にとって納得しがたい物であった。)

赤松>このミッションは中止だ。
いったん、この場を離れるように。

椿>そんな馬鹿な。
大西の究極奥義を確かめるんじゃなかったのか?
(無念やるかたないといった表情の椿。)

真紀>どうした?どこからでもかかってくれば?

椿>残念ですが急な指令が入りました。
この勝負、お預けです。

真紀>は?

椿>(椿の元に目黒衆が集まると同時に黒煙が立ち込める。
黒煙とともに目黒衆はいっせいに消えていったのである。)

真紀>(唖然とする真紀。)

(本部に戻った赤松は憮然とした表情で大樹寺の部屋に入った。)

赤松>ただいま帰還致しました。

大樹寺>ご苦労様・・・。
カリカリカリ〜カリリ・・・
(大樹寺は椅子に腰掛けたまま赤松を見つめる。
右手には胡桃が二つ握られており、二つの胡桃をこすり合わせていた。)
カリリ〜・・・

赤松>なぜ途中で中止したのです?

大樹寺>赤松、オマエ本気で真紀を倒せるとでも思ったのか?
残念ながら目黒衆は真紀の敵ではない。
あの程度の実力では究極奥義はおろか大西流の武術すら見ることは出来ないだろう。
アタシ自身も目黒衆の実力をかいかぶっていた様だ。

赤松>お言葉ですが椿は目黒衆の中でも屈指の実力者です。
倒すまではいかなくてもある程度までの実力を引き出すことは可能かと。

大樹寺>もういい。
(赤松の椿は実力者との力説もまったく興味がない様子。)
どうやら真紀の究極奥義を引き出すにはアタシが出るしかないようだ。
大西真紀はこの大樹寺優香が倒す。
カリカリ・・カリリ〜・・・
(右手で鳴らしていた二つの胡桃・・・
大樹寺は右手の握力でこの胡桃を粉々にする。)
グシャ・・・
(大樹寺の右手から粉々に潰された胡桃が床に落ちていった。)




にほんブログ村ランキングに参加しています。
応援して下さる方は下記のバナーをクリックお願いします^^
(1日1回限り有効です。)


にほんブログ村 小説ブログ 学園・青春小説へ
にほんブログ村




第15話 目黒衆女忍 椿    シブイチ狂想曲



女忍A>口の減らない女め・・・(クナイを取り出し)
かかれ!!
(真紀のまわりをグルリと取り囲む女忍目黒衆。
真紀の目がギラリと光る。
だが三治が人質にとられているだけに下手に動けない真紀。)

三治>(座らされた状態で刃をつきつけられている三治。
だが女忍Aは戦況を見守ることに夢中になっている。)
しめしめ・・・
スブッ・・・!!
(三治は人差し指と人差し指を重ね忍術ポーズを作ると女忍Aの尻に突き刺した。
俗に言うカンチョウである。)

女忍A>・・・・!!
きゃぁっ!!

(即座に立ち上がる三治、女忍Aのクナイを握る手首をつかむと)

三治>真紀さん今だ!!
(女忍Aともみあいになる。
そして地面にこかしクナイを取り上げ逆にAの動きを止める三治。)

真紀>「三治のくせに中々やるなぁ・・・」
(感心する真紀、三治が単なる変体男ではないと知った瞬間でもあった。)

女忍B>はっ!!
(女忍Bが真紀めがけて突進、クナイを振るうが)

真紀>(瞬時に首を傾けクナイをよける真紀、次の瞬間、Bの腕を取ると目にも止まらぬ速さで背負い投げ。
Bを地面に叩きつける。)
ずっしゃーーーーん!!!!
パンパパン・・・パン!!!!
(拳を作る真紀の指の関節が凄まじい音を立てる。
そして大の字となったBの鳩尾に拳を叩きつけた。)

女忍B>ぶはぁぁぁっ!!!!
(叩きつけられたBの体はアスファルトにめり込む。 そのまま失神してしまうB。)

女忍C>キサマぁ!!
(間髪いれず真紀の胸を狙いクナイで斬りつけようとするC。)

おっと・・・!!
(真紀は立ったままの状態で上半身を45度、背後に反り返りクナイをよける。
驚くC。
真紀は体勢を戻すと掌打をCの鼻に叩きつける。)

女忍C>うがああああああっ!!!!
(鼻血が噴出し地面をのた打ち回るC。
彼女の鼻は完全に骨折した様だ。)

女忍たち>・・・・
(なす術が無い女忍たち。
予想以上の真紀の戦闘能力に狼狽し後ずさりを始める。)

三治>すっ・・凄いっす・・・(大汗)
(真紀の動きを見ていた三治が思わず口走る。
噂には聞いていたが実際の真紀の動きを見るのは初めてだ。
真紀の動きは三治の想像を遥かに超えていた。)

梨沙子>三治、大丈夫か?
(三治の背後から声をかける梨沙。)

三治>梨沙さん、見てたんすか?

梨沙子>これは真紀が売られた喧嘩。
第三者が口を挟んじゃマズイっしょ?

三治>はぁ・・そういうもんすかねぇ・・・

梨沙子>つーかこんな雑魚、梨沙が出るまでもないでしょ?

(と、その時である。
三治と梨沙が突然、何かに足を取られひっくり返る。)

三治>え?・・・うわっ!!

梨沙子>きゃっ!! 痛てぇぇ・・・><
(二人の足を取ったのは金属製の糸、その先端には五寸釘ほどもある特殊な針がついている。
その糸はまるで生き物の様にさらに二人の下半身から上半身まで、あっという間に絡み付いていく。)
何だよこれは?!!

椿>フフ・・・またお会いできましたね。

梨沙子>オマエは・・・
(中々思い出せない梨沙。
だが間違いなくどこかで会った顔なのだ。)
あっ!! 闇女の・・・
(そう。
目の前にいる女忍は闇巣女子学園総裁クロサワレイの為に諜報活動をしていた白石ミク。)

椿>闇女? フフ・・・(鼻で笑う。)あれは仮の姿でしてね。
ある時は闇巣女子学園諜報部 白石ミク・・・
だがその実態は・・・目黒衆 女忍 椿(ツバキ)!!

三治>椿さん・・メガカワイイ・・・っす。
(頬が赤くなる三治。)

梨沙子>馬鹿ぁ!! 惚れてる場合かっちゅーの!!
(三治を一喝する梨沙。)
そうか・・・金髪に変わってたからわかんなかったんだ。
(闇女の当時は銀髪だったミク。
ツインテールは同様だが今は目のさめるような金髪に変貌していたのだ。)

真紀>あんたが目黒衆の頭領か?

椿>お初です。
あなたが大西真紀さんですね?
やはりあなたは我々の予想を遥かに超えたポテンシャルをお持ちの様で・・・。

真紀>で? 二人をどうするつもり?

椿>アタシのさじ加減ひとつでこの二人の体・・・ミンチにする事も可能ですがね・・・
(三治と梨沙の前にしゃがみこむと金属糸の先端についた五寸釘のような針を引く。)

ギチギチギチ・・・!!!!

三治>えっ?・・・あ痛たたたたたたたたたたたたたたた!!!!
(三治の体に巻きついた金属製の糸がきつく食い込んでいく。
悲鳴をあげる三治。)

梨沙子>三治!! てめ〜!!
(梨沙が怒りをあらわにする。
だが三治の体は徐々に糸が食い込み鮮血が。)



にほんブログ村ランキングに参加しています。
応援して下さる方は下記のバナーをクリックお願いします^^
(1日1回限り有効です。)


にほんブログ村 小説ブログ 学園・青春小説へ
にほんブログ村







AutoPage最新お知らせ