羅刹完結 To Be Continued  羅刹 第二部



長い間、羅刹シリーズをご愛読頂きまして本当にありがとうございました^^

羅刹の連載開始が2007年11月ですから
実に4年近く渡って連載していたことになりますね^^;

第1回の大西家の食卓から始まりラストエピローグまで全237話、
ここに完結です。

この羅刹シリーズにはサプライズが3つ用意されており

@中学時代の真紀の相棒、篠原みゆきが4年ぶりに帰ってくる。
 だがそれは撫子組の組長として。

A竜崎理事長の娘は4年前、風子を刺殺した沙夜。
 沙夜はドラッグによる幻覚作用でベランダから転落、
車椅子の少女になっていたこと。

B池袋カーディスシリーズでノース・ザ・エンペラーの密偵として
 暗躍していた赤松幸恵が渋一理事長秘書として再登場。
 伝説の義賊 撫子組を復活させる。

今回、最大の悪役は赤松幸恵になる訳ですが羅刹では彼女の過去にも触れています。
赤松幸恵の母、早季子は竜崎宗一郎と恋仲になるのですが
竜崎の父は貧しい家庭に育った早季子との結婚に大反対していました。
彼は息子と早季子を別れさせるため早季子の前に大金を積みました。
大金は拒絶して泣く泣く身を引く事を決意した早季子ですがお腹の中に子を身ごもっていたのです。
そのお腹の子供が幸恵というわけです。
その後、幸恵を抱え必死に働く早季子でしたが体を壊しついには他界してしまいます。
貧しい養護施設に預けられた幸恵・・・
学校では友達からいじめ抜かれます。
幸恵は次第に父である竜崎を憎み、自分をいじめたギャルを恨み、最終的には世の中全てを恨むように変貌していったのです。

そんな幸恵ですが最後には父の愛情を感じることが出来たのは唯一の救いだったのかも知れませんね。
ですが時すでに遅く幸恵は呪いの札により生きたまま人形と化してしまうのでした。

赤松幸恵に利用された撫子組の末路は本当に悲惨でしたね。
総長香澄、白戸は指名手配され警察から追われる身に・・・
観盾、六寺以下伍長、女義士達はことごとく逮捕され、胡蝶、那須は死亡しました。
助かったのは葉山まこと篠原みゆきのみ。
利用されていたのも承知で最後まで自分達の信念を貫き通そうとした撫子組はカッコイイです^^

さらに死んでいったマンバの虎、車椅子の少女沙夜。
彼女達もまた赤松幸恵に翻弄され人生を狂わせてしまった少女達だったと思います。

最後に真依子と蓮の恋はどうなったのか?と熱心な読者の方より質問を頂きましたが
二人の恋の行方はTo Be Continuedということで^^;

次回作 「新世代闇巣女子学園」は10月よりスタート、どうぞご期待下さい^^


にほんプログ村に参加しています。
応援して下さる方は下記のバナーをクリックお願いします^^
(1日1回限り有効です。)

にほんブログ村 小説ブログ 学園・青春小説へ
にほんブログ村


ラストエピローグ どうなる?退学届  羅刹 第二部



中根>(いつもクールな中根が慌てた様子で教室に駆け込んできた。)
美香ぁ!!
(教室に入ると一目散に美香の元へ。)

美香>ん? どうした?
(早弁真っ最中の美香だが、あまりにいつもとは違う中根の様子に箸をとめる。)

中根>はぁ・・はぁ・・はぁ・・
早弁なんかしてる場合じゃないって!!
(中根は美香の耳元に口を近づけ小声で衝撃の事実を伝えたのである。)
真紀ちゃんが校長室に呼ばれた・・・

美香>へ? って、いつものアレじゃないの?
(真紀は校長室でよくお茶する。
美香が言うアレとはその事を指していた。)

中根>違うって!!
さっきまで真紀ちゃんと一緒にいたんだけど教頭が呼びにきて・・・
それまで笑顔だった真紀ちゃんの表情が一変したの。

美香>それって・・・

中根>浜崎校長は真紀ちゃんが出した退学届け・・・持ったままなんだよね。

美香>けどさぁ、校長は竜崎のお屋敷であれだけ真紀ちゃんかばってた訳じゃん?
まさか竜崎がいなくなった今、校長が態度を豹変するなんてこと考えられないじゃない?
・・・・あっ!!

(その時、美香はある事を思い出し絶句する。
そう・・真紀はその後も篠原みゆきを助ける為に井ノ中公安委員長や赤松幸恵がいるホテルに乗り込んでいたのだから。)

中根>校長は真紀ちゃんが撫子組総本部に行った事に関してはその心情を察してかばってくれた。
だけどね・・・井ノ中や赤松がいるホテルに乗り込んだ事はどう考えているかわかんないよ。
(だからこそ真紀は厳しい表情で校長室へ向かったのだと中根は考えていた。)

美香>それってマジヤバイし! 真紀ちゃんが退学になっちゃう!!
(美香が思わず大声を出してしまったことからクラス中が大騒ぎになる。
そしていつしか全学年、後輩たちにも話が広がって行ったのである。)

(同じ頃、真紀は校長室で浜崎と話し合っていた。)

真紀>・・・・
(神妙な顔つきで浜崎校長を見つめる真紀。)

浜崎校長>これは大西くん、キミの仕業だね?

真紀>(コクリとうなづく。)

(浜崎の言う「これ」とはテレビの事を言う。
テレビの画面にはワイドショーで公安委員長である井ノ中の辞任記者会見が行われていた。)

記者>今回、ホステスとの深夜路上でのわいせつ行為が発覚し辞任されるわけですが・・・

井ノ中>色々言いたい事はありますが私も男です。
言い訳はしません!!
全ての責任を取り国家公安委員長ならびに国会議員の職を退く事とあいなりました。

記者>それにしても大変な怪我をされているわけですが・・・
今回のホステスとは関係ないのでしょうか?

井ノ中>(むっとした表情で)
関係ありません!!
腰の骨が外れたのは事故です。
階段から落っこちたんだ!!

浜崎校長>・・・・
ぷっ!!ぶははははははははははははははははははははは!!!!!!
(笑いを堪えきれず、お茶を噴出す浜崎校長。)
傑作じゃないか!!
ん? おっと失礼・・・
(と、急に咳払いするとマジ顔に戻る。)

真紀>わかってるよ校長・・・
これ以上この学園に迷惑はかけられないし・・・

浜崎校長>・・・・
(懐から真紀が浜崎に預けた退学届けを出す。)

真紀>・・・・


続きを読む

エピローグ2 別れの刻(とき)  羅刹 第二部



(隠れ家に戻った香住。
すでに白戸、葉山そしてみゆきが戻っていた。)

香住>みんな無事だったのですね・・・良かった・・・
(ほっとした表情の香住。
そしてそこに解任したハズのみゆきが居たことに驚いた様子。)
篠原さん・・・なぜ?

みゆき>撫子組を解任されたとは言え、あたしだけ黙って待ってる訳にもいかないしね。

白戸>で・・総長、首尾は?

香住>・・・
(うつむき加減に首を横に振る。)

白戸>しくじった? 総長が?

葉山>じゃ〜観盾さん達の釈放は?

香住>申し訳ありません。
・・・大西真紀が現れたのです。

みゆき>(香住に白戸、葉山が詰め寄るもそれまで黙って話を聞いていたみゆきが驚いた様に香住を見る。)

白戸>公安委員長への仕置きを大西が阻止したというのですか?

香住>それも違います。
(香住は自分の油断から窮地に陥ってしまった事、間一髪、真紀に助けられた事を包み隠さず語ったのである。)
大西真紀は「勘違いすんな。
安東・・・オマエを助けに来た訳じゃない。」と言っていましたが・・・

みゆき>真紀はそういう奴さ・・・

香住>私たちは大きな誤解をしていたのかもしれません。
ギャルの中にも信義に厚い人物もいるのだと・・・
あなた(みゆきの事)や大西真紀のようにね。

葉山>それと橋野もね^^

香住>(大きくうなづく。)

みゆき>おいおい・・・あたしはギャルじゃないよ。 4年も前に引退してるし。

白戸>はぁ〜(大きなため息をつく。)
撫子組の役目も終わった様ですね・・

香住>まこちゃん、申し訳ないのですが夜食の買出しに行ってきてもらえますか?

葉山>は〜い! 買出しに行って来ます♪

(葉山が買出しに出かけるのを確認すると真剣な表情で香住が話し始める。)

香住>いずれにしても私と白戸さんは指名手配中の身・・・
篠原さん・・・葉山さんを宜しくお願いします。

白戸>篠原さんとまこちゃんは撫子組組長の中で唯一、面が割れていないからね。

みゆき>だけど・・・葉山は絶対に一緒に行くって言うぜ。

香住>わかっています。
だからまこちゃんには買出しに行ってもらったのです。
(そう言うと白戸に目配せし立ち上がる。)

みゆき>葉山に別れの挨拶無しに・・・

白戸>会うとまこちゃん・・・ごねますもんね。
「嫌です! まこも絶対一緒に行きます!」ってね。

みゆき>ちぇっ・・あたしに押し付けるなんて総長、あんたも酷な事するなぁ(苦笑)
で、これから行くの?

香住>どこへ行こうとも私達はお尋ね者の身・・・

白戸>安住の地をさがします。
総長・・そろそろまこちゃん、帰ってきちゃいますよ。

香住>そうですね・・・
では篠原さん、お別れです。

みゆき>ああ。
二人とも元気で・・・
(硬い握手をかわす3人。
香住と白戸は最小限の荷物だけ持つと部屋を出て行ったのである。)


(翌日、観盾と六寺を除く撫子組構成員全員が拘留期限切れにより釈放された。
香住達も胸を撫で下ろしているんだろうな・・・そう思うみゆきであった。)


エピローグ1 もう届かない赤松人形の叫び  羅刹 第二部



ゴミ集積場に一体の人形が捨てられていた。

胡蝶の呪札により人形とされてしまった赤松幸恵のなれの果てである。

集積場には使い古されたテレビや冷蔵庫、自転車などと共に無造作に捨てられていた赤松人形。

誰がどの様な経緯でこの赤松人形を入手しこの集積場に捨てたのかは定かではない。

赤松人形の顔は、すすぼけ着物は野良犬に噛まれたのだろうかボロボロの状態。

だが赤松人形には意思があった。

自分がなぜ人形になったのか? その時の状況もはっきりと覚えていた。

掴み損ねた栄光・・・

そう自分は今頃、国会議員の公設秘書として活躍しているはずだった。

ゆくゆくは政界にも打って出るはずだったのに・・・

それもこれも全て渋谷第一学園と撫子組のせい。

奴らのせいで自分はこんな惨めな姿になってしまったのだから。

赤松は自分のおかれた境遇を恨んだ。

私はこのままの姿で一生を終えてしまうのだろうか?

そんな事、ありえない。

絶対に人間の姿に戻ってやる・・・

だが・・・その時

ピーピーピー

産業廃棄物処理業者のトラックが集積場にやってきた。

そして二人の男がトラックから降りてきて次々に粗大ゴミを荷台に積み上げていく。

ちょっ・・ちょっと待ってよ!!

私を焼却場に持っていくつもりなの?

じょ・・冗談じゃない!!

私はゴミなんかじゃない!! 人間なのよ?

最期の冷蔵庫を積み上げると集積場に残った赤松人形を摘み上げる産廃業者の男。

私の背中に貼り付けてあるお札をはがして!!

はがして下さい・・・お願い・・・お願いしますから・・・

だが男達に赤松の声は届く事は無かった。

その時・・・赤松人形の目から涙があふれだしたのである。

ひぃぃぃ・・・

男は気味悪がって赤松人形を放りだした。

そしてトラックに飛び乗ると慌てて走り出していったのである。

ゴミ集積場にただひとつだけ取り残された赤松人形。

夕日がすすぼけた赤松人形を照らしていた。


そんな時・・・

夕暮れ時だというのにパラソル(洋風日傘)をさした女が現れ赤松人形を掴みあげたのである。

あ〜あ〜こんなになっちゃって・・・かわいそうに。

女は微笑むとパラソルをクルクルと廻しながら集積場を去っていったのである。

女のパラソルを夕日が不気味に照らしていた。






AutoPage最新お知らせ