第67話 一番組長 葉山まこ  羅刹


(六寺、南が重症を負った事は、たちまち香住の耳に入った。)

香住>それで・・南さんの容態は?

緒方>正直な所・・当分は隊を離れる事になるかと・・・

香住>そう・・・六寺さん、南さんが抜けた穴は大きいですね。
久我原さん、当面は貴方が八番組長代理として八番隊を指揮して下さい。

久我原>はい・・・
(断腸の思いで目を瞑り、一礼して香住の部屋を出る伍長久我原。)

緒方>五番隊の代理はどう致しましょう?

香住>五番隊、八番隊は、当面本部護衛係として私が統括します。

緒方>わかりました。
それと・・大西ですが南さんの攻撃により、当分は動けないとの情報を耳にしました。

香住>そう・・怪我の功名と言った所かしらね・・・

緒方>でっ、これからの我々の動きですが・・・

(香住や緒方筆頭観察方の作戦会議に各組長が話し合っている横で、一番組長である葉山まこは、一人眠たそうにあくびをしていた。)

葉山>ふぁぁ〜〜〜 「つまんない・・・」
(皆に気づかれないようにそっと香住の部屋を出る葉山。
そのまま自室に戻ると葉山傘下の一番隊がそろっていた。)

山本>お帰りなさい隊長。
(葉山より倍ある背丈の女性が出迎えた)『一番組伍長 山本陽子』

葉山>南さんと六さん、当分戦線離脱〜だってさ〜。
あ〜あ〜はぁ〜〜・・・
(大きく伸びをしてため息つく葉山。)

山本>組長、どうされました?

葉山>撫子組入ったのはいいけどさぁ〜なんか思ったより暇だなぁ〜
刺激少ないよ〜・・・
(先日の一件以来、ギャル達に目立った動きはなく、姿さえもあまり見かけなくなり、葉山も退屈な日々を過ごしていた。)

葉山>ねぇねぇ明日、池袋行かない?
あそこならギャルもわんさかいるし〜ようやく、撫子組らしいことできんじゃん?

山本>え・・それはマズイですよ〜(汗)
ギャルの粛正はわかりますが、池袋で活動するお達しは出ていませんし勝手な事出来ませんよ。
我々は総長の命令には絶対ですよ。

葉山>う〜ん。
ほんじゃさ!! ほんじゃさ!!
渋谷のギャル共を追いかけてたら池袋まで来ちゃった!ってのはどう?

山本>そんな、むちゃくちゃな〜><
(山本をはじめ女義士達はみんな呆れ顔だ。)

葉山>ちょっとあんた達!!
あんた達の直属の上司は、この私なんだからね!!
総長の命令の前にまこの言うこと聞くのが先なんじゃない?
(部下を睨み付ける葉山。)

山本>わっ・・わかりましたよ〜・・・
でも、くれぐれも無茶しないでくださいよ? 組長。


第66話 頭を下げたハマザキ  羅刹


(両肩を美香、みちるに抱かれ病院に到着した真紀。
南との死闘の末、肋骨に重傷を負った真紀、その痛みに顔が歪む。)

浜崎校長>大西くん、無事だったか!!
良かった!! うん・・良かった!!
(丁度、エレベーターが開いた所で浜崎と出くわす。)

真紀>真紀は大丈夫だよ・・これくらい 痛っ!!

浜崎校長>こりゃいかん!! 肋骨が折れているかもしれん。
診察室はこっちだ。
(真紀を診察室に案内しようとする浜崎。)

真紀>それより校長、虎に会いたいんだ。 

浜崎校長>そうだったな・・・虎岩くんはこっちだよ。

真紀>校長、花梨は?
(真紀達を先導していた浜崎の足がパタリととまる。)
・・・キミや虎岩くんのおかげで花梨は無事だったよ。
(振り返り)
大西くん・・・今まで本当に、すまなかった。
この通りだ。
(頭を下げる浜崎。)
花梨はワシの大切な一人娘なんだ。
アイツまで逝ってしまったらワシは・・・
ワシは死んだ母さんになんと行ったらいいのか・・・
(目頭を押さえる浜崎。)

美香&みちる>・・・・
(真紀に頭を下げる浜崎をじっと見つめる二人。
今まで浜崎の再三に渡る仕打ちを受けてきただけに複雑な心境も。)


(安置室前には、たかまいの二人が。
二人は目を真っ赤に腫らしていた。)

たかまい>真紀さ〜ん・・・!!(泣)
(真紀の顔を見るなり、堪えきれなくなった涙が溢れ出す二人。
真紀は虎の顔に被せられていた白い布をそっと取る。)

真紀>虎・・綺麗な顔、してるじゃないか・・・
(グっと唇を噛み締める真紀。)

真依子>グスン・・虎ちゃん、立派な最後だったよ・・・
フー子ちゃんの仇、討ったんだもんね。

真紀>・・・・

浜崎校長>お・・大西くん、ドクターがレントゲンを取りたいそうだ。
(いつまでも虎の側を離れようとしない真紀の肩にそっと手を置く。)

真紀>痛っ・・・

浜崎校長>あっ!!・・すまない・・・

真依子>真紀さん、どうしたんですか?
まっ・・まさか奴らに?!!

美香>(真依子の問いに、こくりとうなづき)
想像以上に恐ろしい敵だよ・・・

真依子>・・・・

(回想シーン)
真紀>4年前の撫子組とのあの戦いで人が二人も死んでるんだ・・・あんな事がもう二度とあっちゃいけないんだよ・・・
それだけじゃない・・その頃、つるんでたツレも真紀のもとを去っていったんだ・・・
撫子組は真依子達が想像してる以上にヤバイ連中なんだよ。
やるとしたら、それこそ命賭け・・・
敵にしろ見方にしろ犠牲者が出るだけなんだよ・・・


(真依子は、この時、真紀が再三に渡り忠告してきた意味を今やっと理解したのである。)

第65話 絆  羅刹


真紀>何ぃ!! ああっ!!
しまった!!
ズザザザ!!!!
(そのままうつ伏せ状に倒される真紀、南は真紀の腕を取ったまま逆方向にねじ上げる。
真紀の額から汗が流れ落ちる。)

南>私は他の(撫子組の)連中と違って武器は使わない。
私の最大の武器は、オマエの拳を見切ったこの視力さ(笑)

真紀>ギシギシギシギシ!!!!
ぐっ!!・・うあああああああああああああ!!!!

(真紀の戦いの最大の特徴は関節外しや肋骨折りといった一連の大西流格闘術と誰にも追いつけないスピードだ。
だが真紀の動きを完全に見切った南。
真紀の腕と肋骨がギシギシと悲鳴を挙げ始めた。)

真紀>くっ・・ああっ!!
(真紀の肋骨から鈍い音が!!
真紀は、うつ伏せ状態になったまま動きが止まった。)

南>くくく・・ふふふ・・ふははははははははは!!!!
(南は不気味に笑いながら真紀の腕を放し、ゆっくりと立ち上がる。)
傑作だな〜・・・
肋骨砕きの秘技を持つオマエが逆に肋骨をやられるとはな。
・・・とどめだ!! 大西真紀!!
(真紀の髪の毛を掴み無理やり引きずり起す南。
南は棒立ち状態の真紀めがけて高々と右足を振り上げる。
踵落しだ。)

(と、その時、南の背後から美香の特殊警棒が回転しながら飛んでくる。)
バキィィ!!!!
(回転しながら飛んで来た特殊警棒は南の肩口を直撃した。)

南>ぐはぁぁ!!
何ぃぃ?!!
(驚いて振り返る南の目に飛び込んで来たのは瀬川みちるの姿であった。
真紀は胸を押さえたまま、地面に片膝をつく。)

みちる>仲間意識が強くて何が悪い!!?
ズボズホズボズボ!!!!
(みちるの必殺指拳が機関銃の様に南のボディに何十発と打ち込まれる。)

美香>ウチら仲間うちは、あんたらと違って絆があるのさ。

南>絆だと? 笑わせるな!!
オマエら雑魚に邪魔だてはさせない。
(南は体中に風穴をあけられながらも、みちるを突き飛ばす。)

みちる>きゃっ!!

美香>(みちるをしっかりと抱きとめる美香。)

南>今、瀕死の大西にとどめを刺してやる。
そこでゆっくりと見て
(振り返り真紀に手を伸ばそうとした瞬間・・・)

クリックすると元のサイズで表示しますバキィ!! ボキバキ!!!!
(真紀の親指、人指し指、中指の3本指が南の肋骨に突き刺さる。)

南>・・!!
(目を見開き信じられないといった表情で真紀を見つめる南。
数歩後退すると仰向けにぶっ倒れる。)
どさっ!!

真紀>はぁ・・はぁ・・はぁ・・
(息をつくのも苦しそうに顔をしかめる真紀。
美香とみちるが駆け寄り真紀に肩を貸す。)

美香>真紀ちゃん、しっかり・・・

真紀>ありがとう・・・危ないところだった。
くっ・・どうやらアバラやられちゃったみたい。
(3人は、そのままたかまい達が待つ病院へと向かった。)


第64話 見切られた真紀  羅刹


南>さっきのパンチ、効いたぜ・・・
大西真紀、オマエは確かに強い。
この南を一発のパンチで吹っ飛ばしたのはオマエが始めてだ。
だけどな、天下の大西真紀にも、ひとつだけ弱点があるのさ・・・
グイッ!!・・・ギュギュギュギュ!!!!
(地面に倒れている真紀の頭を踏みつけながら)
オマエの唯一の弱点、それはな・・・
仲間意識が強過ぎると言う事さ!!

真紀>ぐちゃぐちゃ言ってんじゃねー!!
(頭を踏みつけられながらも腕立ての状態で立ち上がろうとする真紀。)

南>くっ!!
(一瞬、バランスを崩しかけるがすぐに体勢を立て直し真紀の顔面を蹴り上げようとする。)
びゅーー!!!!

真紀>くっ!! んっ!!
(二転、三転しながら蹴りをかわすと左足を軸として右の水面蹴りを放つ。)
シュッ!!

南>どさっ!!
(尻もちをつく南。)
さすがだ大西真紀・・・
どうやらオマエの実力、錆び付いていないようだな。

真紀>立て南ぃ!!
(南の髪の毛を掴んで引きずり起すと顔面にパンチを入れようとするが)

南>ふん!!
(肘でブロックする南、間髪要れず下からアッパーがうなりをあげるが、これは真紀がかわす。)

真紀>うらららららぁぁ!!!!
(真紀はパンチの連打を開始した。
そのスピードたるや凄まじい物がある。
まるで真紀の左右の腕が何本にも見えるのだ。)

南>くくく・・無駄だ!!
(ことごとく真紀の拳をブロックしていく南。
ブロックする南の左右の腕も何本にも見える。
後ずさりして行く南だが真紀の一瞬の隙をつき、拳の下をかいくぐると腕を取り脇固めに入る。)

真紀>何ぃ!! ああっ!!
しまった!!
ズザザザ!!!!
(そのままうつ伏せ状に倒される真紀、南は真紀の腕を取ったまま逆方向にねじ上げる。
真紀の額から汗が流れ落ちる。)

南>私は他の(撫子組の)連中と違って武器は使わない。
私の最大の武器は、オマエの拳を見切ったこの視力さ(笑)

真紀>ギシギシギシギシ!!!!
ぐっ!!・・うあああああああああああああ!!!!

(真紀の戦いの最大の特徴は関節外しや肋骨折りといった一連の大西流格闘術と誰にも追いつけないスピードだ。
だが真紀の動きを完全に見切った南。
真紀の腕がギシギシと悲鳴を挙げ始めた。
どうなる?真紀!!)

第63話 真紀 唯一の弱点  羅刹


南>(スッと真紀に近寄る南。)
何が正義で何が悪なんて、そんなの存在しない。
そんなの勝手に世間の奴らが判断すればいいだけさ。
人からなんて見られようが・・・
「己の信念を曲げずに生きてきた。」
それが私達、撫子組とオマエの・・唯一共通していたこと。

私達と大西真紀オマエは・・・
(真紀の顔に近づき横目で真紀を見つめる。)
同じ穴のムジナさ・・・

真紀>なんだと? ざけんなっ!!
ばっこ〜〜〜ん!!!!
(真紀の横で不敵に笑う南を殴りつける。)

南>ぶはあああああ!!!!
ズザザザザザーーーー!!!!
(壁際まで、すべる様に吹っ飛ぶ南。)
だんだんあの頃のオマエに戻ってきたじゃないか・・・
(口元を拭いペッと血混じり唾を吐き捨てると立ち上がる南。)

真紀>さっきの虎や六寺を見たろ?
信念曲げないのはオマエらの自由。
だけどな・・・何も罪もない娘が死んでいいわけないだろが!!

南>フ・・そんなギャルとやらの世界に嫌気がさしてオマエの相棒も出て行ったんじゃなかったのかな?

真紀>みゆきの事、言ってんのか?

南>そう言えば、さっき虎が言ってたっけ・・・
『フー子の仇』ってね。
だけどそれは虎の大きな感違い・・・
撫子組はフー子を殺したりはしていない。
私達撫子組は解散後、一切、手を出していないからな。
フー子の死・・
私が想像するに、あれって結局、ギャル同士の仲間割れだったんじゃないのか?
そんな世界に嫌気がさして篠原みゆきはオマエの元を去り撫子組に加入したんだよ。

真紀>・・・・

南>動揺してんのか?
(立ち上がり、ゆっくり真紀に近づくと)
どほっ!! ぐさぁぁぁぁぁっ!!!!
(南は真紀の鳩尾に拳を叩き込み、くの字となった真紀の顎に膝蹴りを叩き込む。)

真紀>うっ!!・・・げっ!!
(真紀の体がフワリと宙に浮き上がり崩れ落ちる。)
ドサッ!!

南>さっきのパンチ、効いたぜ・・・
大西真紀、オマエは確かに強い。
この南を一発のパンチで吹っ飛ばしたのはオマエが始めてだ。
だけどな、天下の大西真紀にも、ひとつだけ弱点があるのさ・・・
グイッ!!・・・ギュギュギュギュ!!!!
(地面に倒れている真紀の頭を踏みつけながら)
オマエの唯一の弱点、それはな・・・
仲間意識が強過ぎると言う事さ!!




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