「秘密の箱」の新章「XIII.パラレル・コミュニケーション」(2014.09.20時点は未公開)の粗書きが終わり、修正に入っています。
現在公開されている第二部・第XII章「共有体験」を今は無き「大人のための催眠術」さんに投稿したのが2005年6月30日なので、掲載は7月初旬でしょう。
その後、2006年はEGOで「大人綺譚」を公開し、2008年にBBSPINKに「ホンジョロイド」シリーズ投稿したりしていましたが、公開量が圧倒的に減っているのは事実です。
そして、2011年1月に同じくBBSPINKに「ホンジョロイドは電気ブラシの夢を見るか?」を投稿し、3月9日にEGOを更新・掲載したのが、最後の自作品更新となりました。
その二日後が3.11で、私の生活や心持ちも激しい影響を受けましたが、そのことについては今回は割愛します。
「秘密の箱」に関しては、まさに9年ぶり。
その間、数回にわたってサーバを移転することになり、オフラインでも転居を繰り返し、私と私を取り巻く環境は大きく変化しました。
今回、新サーバへの移転にあたり、オンラインのテキスト保管のぜい弱性について考えさせられたことはすでに書いた通りですが、
同時に自分自身がこれまで書いた作品をもう一度見直すことにもなりました。
今回、「秘密の箱」再開にあたって、いくつもメッセージを頂きました。
そのすべてにきちんとお礼のことばを伝えきれていませんが、大いに勇気づけられています。
(『突然こんぺいとうが降って来たような』と表現してくれたTEGさん、ありがとう)
自分自身、「今がその時だった」ことが、未だに少し信じられずにいます。
常に頭の片隅にひっかかっていた「到底、解決不可能な課題」だと思っていたものが
ゆっくりと解きほぐされる感触があります。
物語の中においても、8割方書かれたところで、どうにも自然な解決が難しい壁につきあたり、筆(キー)が止まっていたところが、
久方ぶりに開いて、キーボードをカタカタやっていたら、普通に流れていきました。
絵梨とノブアキの会話に、「なるほど!」とビックリ&感心しながら、その小さな発見の積み重ねで新章は出来上がりました。
たぶん私は何も見ていなかった。
何もわかっていなかった。
あるいは眺める方向が間違っていたのかもしれません。
9年間、寝かせているうちに、私の中でも何かが少し変わった気がしています。
以前、埋没するかのように「秘密の箱」を書いていた時の熱量は、今の私にはありません。
少しだけ私は老い、低空飛行が当たり前になり、ジェットやターボを使う燃料もありません。
もちろん、戦闘ロボに変形したり、変身して3分間だけ大活躍するエネルギーもないし、もしそのような予兆がある場合、全力でそれを回避するつもりです。
「秘密の箱」を書き始め間を置くことなく投稿していた2000年〜2001年は、私自身、苦しい状況でした。
もちろん、その背景には社会的な状況の変化もありますが、その中で何を選択しどう行動するかという、自分自身の在りようは、やはり私自身の選択によるものです。
そして私は「逃避」として、物語に埋没していました。
書くことで、辛い現実から自分を隔離し、なおかつ自己確認、自己肯定の道具として物語を利用していました。
オンライン・エロ・モノカキに権威などありません。
しかしそれでも、読んで下さる方々の賛同や感想を(他では得られない)自己評価にプラスすることで、
なんとか自分を正当化しようとしていた気もします。
もちろん未だにその傾向はあり、恥ずかしながら「評価」が気になって仕方ありませんwww
でも、それ以上に、「秘密の箱」の再開を喜んでくださる方がいることに深く感謝しながら、
再開することができた「不思議」な巡り合わせや、自分自身のちょっとした変化にも、ビックリしていたいと思います。
新章公開の後、その後の話がどうなるのかお約束することはまったくできませんが、
無理なく、肩の力を抜いて、やるべきことをこなしながら、余暇として続けていければいいなあと強く願っています。
書くことは、単純に楽しい。
そして、私によく合っている。
書けている時でも、書けていない時でも、そのシンプルな嗜好に立ち戻っていければ幸いです。
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っていうか、ローカルのパソコンの中に、久々に開いたら「へー、こんなこと考えてたんだ、面白いぢゃん」って思う書きかけの物語が山のようにあって、
当然、その全てを完結させるなんて無理に決まってるんですが、
何とか1つか2つは、陽の目を見させたいって思うんですよね。
とはいえ、友だちと進めてた(ほとんど活動してない)音楽ユニットで録音したものも何とか形にしたいし、テルミンの練習もサボってるし、
某サイトの更新も滞っているし、
その割に最近ポロポロと仕事の依頼が入っていて、無理なものは断ってる状態で……
私はもう初老なんだけど、今後どうしたらいいんだろう?

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