いやはや、まいった……。
このところ書いている(このブログにも“書いている”わけだけど)お話が、まったく終わる気配を見せない。
最近の私には珍しく、毎日それなりに作業を積み上げているにも関わらず、だ。
文章量的には、すでに二章分、書き上がっている。
一部、入替えや追加があるから、二章まで書けた、とはいえない。けれど、総体では二章分、いやそれ以上に、ほぼ完成した部分がある。
今回は、時間軸に沿って書いているわけではなく、プロットを形にしていくやり方で書いているので、「一章が完成したから次は二章」というような、「ただひたすら書く」ということはできない。
(いや、ただひたすら書くなんて、もう何年も経験していないけれどもw)
ストーリー的にも、時間軸に沿って見せるよりも、カットバックやフラッシュバックの形で見せた方が面白いと思われる部分が多々あり、シーンを切り張りするような作り方をしている。
で、このやり方がなかなか楽しいのだけれど、処理しなければならないことは間違いなく増える。
たとえば、シーンA⇒シーンB⇒シーンCという時間軸に沿った流れがあり、ほぼ同じ時間に別の場所で、シーン1⇒シーン2⇒シーン3という出来事があるとする。
そしてこれら二つの流れが、シーンDでひとつにまとまる(たとえば、それぞれの登場人物が出会う)というような、そういう書き方をしたいのだ。
で、もちろん書きやすさはそれぞれ違うとしても、シーンA〜Cが書き上がり、シーン1〜2も出来上がった時に、あれこれ気付くことが出てくる。
たとえば、延々説明が続いていないか。場所の移動が少なく単調になっていないか。エロシーンがまったくなく、あるいは逆にエロシーンばかりが続いてストーリーが進んでいないのではないか。
そこで、もう一度プロットを開いて、必要なら入れ替えを行なったり、追加のシーンを書き加えたりする。
ただでさえ長い私の文章を、可能なかぎり読みやすくするために、一章の文章量を最大でも60KB程度に押さえたいし、章ごとの文章量もおおよそ揃えたい。
それ以上に、シーンA〜Cの流れ、シーン1〜3への流れを錯綜させたい。
シーンAの後にシーン1が描かれ、その次にシーンBが入り込む。
しかも、最終的に出来上がったものでは、時間軸すら入れ替えて、まずシーンDがあって、そこから過去に遡り、シーンA、シーン1、シーンB、シーン2、シーンC、そしてシーンDへのラストへ戻り、二つの時間軸がひとつになる、みたいなことをやりたいのである(ああ、うぜえw)
それは、今書いているものが「秘密の箱」や「あぶどる温泉」のような個人の物語ではなく、さまざまな出来事が重なりあって進む物語だからだ。
個人に集中しない書き方をしたいし、逆にそのことで出来事を楽しむストーリーにしたいのである。
このやり方は、頓挫しているニューロフューザーで試みている。
すでに20年近く前に一部書いたままホッタラカシになっていたニューロフューザー(当時は別のタイトルだったけど)を再度書き始めたのは、今ならやれると思ったからだが、しかしやっぱり途中で止まったのには原因がある。
だが、何が原因か気付いたのは、本当につい最近のことだ。
ニューロでは、(私にとっては)壮大な展開に加え、登場人物たちの個人の物語もそこに入れ込もうという欲張りな試みをしている。しかも、そのことを私自身が一切意識していなかった。
ただ書きたいことを書きたいように書き始めた結果、そのようなことになってしまったのである。
もちろん、起こるべき出来事や様々なアイデアを書いたメモは用意してあるが、ラストの結末まで欠落なく繋がるプロットは存在していない。(さらに20年近くのメモは、本当に簡単なものでしかないw)
今回新たに書いている話は、最後の最後までプロットが出来上がっている。
そして、それに沿って書き進めている。
他の書き手の人にとっては、「そんなのアタリマエじゃん」ということなのかもしれないけれど、私にとっては、これはかなり凄いことだ。
だが――。
にもかかわらず、そう簡単には終わらない。
新たな部分を書いているうちに、全体に関わる大きな構造が見えてきて、それを示す新たなアイデアが湧いてくる。
それをプロットに加えてもう一度全体を見渡すと、どうしても組み替えが必要になったり、すでに書き終わった部分の修正が必要になったりする。
それを放って続きを書いてしまうと、すっかりそのことを忘れてしまったり、後で大幅な修正が発生しそうだから、とりあえずはプロットの見直しと修正、すでに書いた部分の修正を先に済ます。
すると、あらどうでしょう。
確かに前より面白くなった気がする。
でも、それを書くならこのことも書かねば、と、新たに記述が必要なことが出てくる。
そうして、修正をすませ、出来上がった一章を見てみると、あらら、すげー長くなっているではありませんか。その上、バランスも悪い。
勢いで書いている部分を再度修正し、それでも長すぎると思われる場合は、いっきに削れる部分を探して削除する。(モッタイナイお化けが出ると嫌なので、削除した箇所は、念のためメモとしてとっておく)
時にはエロシーンを大幅にカット、なんてこともあるし、この部分が面白いのになあ、と思える場所も「えいやっ」と削る。
しかし、その丸ごと削ったテキストの面白さは何とかして残したい。
「そうだ、これはサブ・ストーリーとしていずれ公開すればいいじゃん」
ああ、なんて諦めの悪いヤツなんだ、自分。
かくして、そこそこ小さな、ストーリーとストーリーを繋ぐいくつかのシーンが、別のファイルにまとめられ、整形される。
だが、この整形作業がまた楽しくて、これまた時間を喰うのだ。
今のところ、第一章にも二章にも、サブのシーンが出来上がってしまった。
こうなったらもう諦めて、書いては削り、削ってはその削った部分をサブとして完成させていくしかない。
というわけで、かなりの量、書いている。
書いているけれど、終わらない。
現段階で、プロット上では、全部で7章。
現在書き上がっている量の、およそ3倍をさらに書き加えれば、完成することになる。
ちなみに、先に書いた部分は、プロットのファイルに時間軸に沿ったメモとして置いてある。
普通、というか、他の方たちがどうしているのかわからないけれど、プロットが26KBくらいある。
他に、登場人物や設定のメモ、ネットで調べたあれやこれやのファイルが、大量にフォルダにまとめてある。
なんか、段々とパズルを解いている気分になってくるw
これはもしかしたら、もっともっと断片のテキストを用意して、それを嵌め込む形で小説の形にまとめ上げる方が手っ取り早い気のかもしれない。
とにかく、そういうわけで、非常に楽しんでいる。
楽しんではいるのだが、……いつになったら公開できるんだ????
ちなみに、タイトルの「GGSD」は、今書いているお話の頭文字w
なんだそれ、って感じだけど、今はまだそれしか言えないのです。

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