年長組のお絵かきお手伝い・・・
競馬場で見た馬を描く。
前回
「発達段階」に沿うことが出来ず失敗したので、ちょっと慎重に。
頭の中にある馬のイメージをそのまま形にすることは、私にだって難しい。どうやって
きっかけを作るか・・・だ。
そうだ、
ブロックだ! ブロックを組み立てる要領で馬の体を描いていくことはできないか? 大きな四角は胴体、長い四角は首、細い四角は脚・・・とにかくやってみよう。
こどもたちはわが意を得たり、
ブロック遊びは得意だ、見る見るうちに「馬」が出来ていく。自分の画用紙にそれらしいものが現れると、それからはこどもの
想像力の世界だ。こちらが何も言わないのに、みんな背中に番号を書く。
「なんたらホマレ」とかではなく唯一理解が出来た馬名
「8番・かおりちゃん」だ。
「顔の色は何色?」と聞くので「身体と同じ茶色だよ」というと「ちがう」という。「なんで?」と聞くと「
マスクをしていた」と言う。正解、私の負け。
「首に毛があったよ」・・・
たてがみだ。「しっぽは何色?」「なんでもいい」
ついに背中に
騎手が乗った! すごい・・・と思ったが、特別にはほめない。
前後に別の馬を描く子・・・そうだ、競走だ、四百何十sの馬体の迫力だ!
四角のマスの中に女の子・・・
見ている自分だという・・・
状況が描けるのだ!
ついに
「競馬場全体」の絵が出るにおよんで、今回は「まあまあ」だったかなと、勝手に締めくくる。
さて、展覧会だ。
馬―――っ!

想像を絶する
巨体・・・この下に足があり、後ろにしっぽがある。大きな身体を
いくつかに区切って塗り分ける・・・なんて自由な発想!

脚は細い長四角と言っただけだが、これ、
走ってる! 向こうの競走相手は、脚がダダダダッと、
劇画みたいに走ってる!

あっ、
騎手が乗ってる! 驚いたねえ。
おしゃれなたてがみに白いマスク、
かおりちゃんはかわいい。騎手も満足そうだ。
ブロックを組み立てるように描こう・・・それだけのヒントで、こどもたちはここまで発展する。
じいちゃんはうれしかった。

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