岩倉市民ミュージカル『衝撃・笑劇 古事記伝』、八百万の神とかの集団演技に向けての基本練習。すり足で歩いてスーッと片足を持ち上げ、とか、スイ、スイ、スイとボックスを踏むとか、要は片足ですっくと立つということができないと、できない。で、私、片足ですっくと立つとフラフラっとする。足先を開いたり閉じたりすることで前へ進む、で、私、進まない。
ここまで体力運動能力が衰えているとは・・・と、なんか悲しくなっているところへ演出さんの声『山口さん大丈夫ですか。無理だったらやらなくていいですよ』、お見通しだ。
興味とかやる気とかだけでオーディションを受けたことを後悔しちゃったなあ。見渡せば若い男性がいっぱい。年配と言っても「おじさん」程度、やっぱり私が最高齢のようだ。
と、年を考えないじいちゃんの後悔に輪をかけるような・・・究極のドジをやらかしました。
ミュージカルの稽古で愕然としたあくる日、姉を見まいに行きました。前の番によく眠れなかったせいか、稲沢に入って居眠り運転寸前になり、喫茶店にかけこみました。
コーヒーをいただいてレジへ・・・あ、財布がない! 「すまんけど、これから病院に行って何とかしてくるで」と言ったら、なんと「いいですよ」の返事、稲沢市祖父江町の知らない喫茶店なのに!
ところがですよ、病院に行ったって知り合いのお見舞いがない限りお金のことなんかなんともならない。そこで! 折しも姉の介護に来てくださった理学療法士さんに「あのー、400円貸してもらえないでしょうか?」とお願いしたのです。(なんで療法士さんにかというと、看護師さんに頼んだらあっという間に病院中の評判になってしまうと思ったからです、看護師さん、いっぱいおられますから。で、急いで喫茶店に行ってお勘定したら「お客さん、バッグが忘れてありましたよ」
こんなことがあると、ほんと「わしもいよいよかなあ」と思いますよ。姉の隣に入院した方がいいんじゃないかって。夕焼け、っていうか黄昏の空が、身に沁みて美しい・・・。
こんなことがあってもなくても、いよいよ「独身最後の日」を迎えることになりました。明日女房殿と娘と孫が帰ってくるという日の夕食、最後のホットモット、最高級の「特選幕の内弁当」!
で、イギリス生まれだから「帰ってきた」と言っていいのかどうか・・・孫が来たのです。
どんな環境で育っているのか、半年ぶり異国で私の、じいちゃんの顔を見るなり「ニコッ」と笑うのです。しばらくしたらもう以前からのお友だちのように・・・
で、「あんよはじょうず!」と肩の痛いことも忘れてつき合ったりして・・・この子が小学校にはいるころには80歳か、なんてこともついでに考えたりして。
でも、時差ボケなど旅の疲れをものともせず(ちょっとものとしてたけど)ばあちゃんが準備してくれた帰国後最初の「在所めし」、じいちゃんも理生くん(リオくん、孫の名)もめっちゃんこ食べた!
こんな風に乗り出しながら。


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