2月は
「G5早春コンサート」の月だという意識が私の脳みそを占拠しているが、新聞では
「一宮市長選挙」「愛知県知事選挙」の月・・・
こういう時になると、私は「元木曽川町長」という厄介な立場に少し引き戻される。
岐阜の子になったとはいえ、無関心ではいられないので「元」を振り返ってみよう。
【昔話】
5期務められた町長さんが引退を表明されたため、木曽川町で久々に町長選挙が現実になった。
岩倉市民ミュージカルの練習に励んでいた私に、突然立候補の話がもたらされた。
女房殿に話したら「そんなこと出来るわけないがね!」と言われた。
次女は「町長は○○さんと決まっとるんやなかったの?」と言っていた。
断っても断っても断りきれないという選挙の仕掛けに巻き込まれ、ついに立候補ということことになった。頭の中に暗雲が垂れ込めた。
有力者という方に「町長選とは」というお話を聞き、頭の中に灰色のスクリーンが浮かび上がった。いくらお話を聞いても、そのスクリーンに自分の姿を描くことができなかった。私は恐ろしくなった。
選挙に出るなんて、中学校の生徒会長選挙以来なのだ。
木曽川町の方々に本当に申し訳ないことをしたと今でも思っているが、岩倉では木曽川町長選に出るということは伏せたままミュージカルの練習を続けた。木曽川町ではミュージカルのことを家族以外誰にも言わなかった。
平成5年12月、岩倉市民ミュージカル本番。平成6年2月、木曽川町長選挙・・・
6年1月、選挙前哨戦さなか、ミュージカル出演者が“新年同窓会”をやるというので顔を出した。帰り際、なにも知らない若い仲間たちがいつまでも「さよなら、さよなら!」と手をふってくれた。「ああ、もうこういう世界とは無縁になるのか・・・」と心が痛んだ。
木曽川町のみなさん、本当に申し訳ありません!
ということがあったので、今回の一宮市長選で私にとって一番わかりにくかったのが
「後継指名」「後継推薦」ということ。
ま、「誰が市長を選ぶのか?」という素朴な疑問なのだが・・・あ、
ミュージカルと町長選挙の板挟みになったなんて方が“疑問”であって、私には選挙のことをとやかく言う資格はないかもしれないなあ。
でも、こんな私だって市長選挙について聞かれることがあるので、「選挙」ではなくて「首長」というものについて、自分の経験から振り返ってみよう。
まずは
「必要なのは直観力だよ」ということについて。次回以降。

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