じいちゃんは裏の畑の「お当番さん」だ。
じいちゃんが決めて植えたんじゃないものだって、じいちゃんがネットを張ったりポールを立てたりしてお守りをしている。
じいちゃんはどちらかというとかわいそうなのが気になる性格なので、西洋朝顔の横で小さくなっている一人生えの日本朝顔や、ごみための中で芽を出したミニトマトや、落ちた種から知らない間に生えてきたゴーヤを、一生懸命育てている。
サツマイモやオクラだって、余った種をもらって蒔いて育てているんだ。
もとはみんタダなんだな。
その畑のまわりのフェンス際に、南天やジャックの豆の木みたいな木がいっぱい生えている。去年そのジャックの豆の木の間から、小さくて貧弱なバラの花が一つ咲いているのを見つけた。
なんでこんなところにバラが生えているのかわからないけど、豆の木の枝を切って水をやっていたら、いくつか花をつけるようになった。
今年はそのジャックの豆の木の新枝を切ってやるのが遅れた。
6月、湿気が高く、蚊がいっぱいいて食い殺されそうになったからだ。
そうしたらバラはかわいそうな状態になってしまって、昨日やっと枝を切ってやった。
豆の木は大きな株からどんどん伸びてきて、根っこは畑の下をずるずる張っていて、とても元から絶つという訳にはいかないから、伸びた枝をせっせと切るほか無い。
ところが!・・・である。何本もある枝をせっせと切っていて、間違ってバラの幹を切ってしまったのだ!
じいちゃんはなんせ「お当番さん」だから責任がある。しかも自分がいたわってきた不遇のバラだ。
誰もいないからそっと畑のゴミ捨て場に棄てようとした。

(このバラの下の生え放題がジャックの豆の木だ。ゴミ捨て場にも生えている)
そしたら「なかよし」の教室から、
「あ、バラを切っとる!」
という声がした。じいちゃんはあわててバラを切ってるようなフリをしてニッコリ笑い、そして事務室に戻ってそのバラを飾った。
はは、はははは・・・これからが大変だ。
ジャックの豆の木と蚊と戦いながら、残ったバラの木を何気なく自然に育ててやら無ければいけない。あくまでも内緒で、平気な顔して、だ。
じいちゃんはこんなことばかりしているわけではない。
昨日はとても忙しくて、わかものセンセーやこたにセンセーからいいつかった作り物をしながら、「梅林児童館クイズ集」を作ったのだ。
8問分作ったけど、まず2問、解いてみますか?!


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