「社長」さんと紹介しましたが、きちんというと「代表執行役社長」の田中英成氏、創業者会長田中恭一氏のご長男であります。
創業50周年を機に社長に就任されて以来、使い捨て新商品の攻勢の中で苦労を強いられたメニコンの業績を、「夢」と「創業の精神」を柱にした新戦略で、ググッと回復させられた豪腕の持ち主です。あ、だから風貌がお父上そっくりになってこられたのだ。
やはり「夢」について語られました。それも夢の実現への道筋を実に念入りに具体的な「可能性」で固めていかれるという非常に力強いもので、私、スクリーンに映し出されるレジメを、ほとんどカメラに収めましたよ。これをどこかで応用しようとしても、力不足で無理なんでしょうがね。
ところで、前回「お目当てがある」と言いましたね。
それは“記念制作オペラ『明日の瞳』の一部上演”です。
実は社長さんはオペラ、ミューカルに造詣が深く、ご自分で脚本を書いたり上演のプロデュースをされたりすることもあると聞いています。どこかのだれかと似ていますね!
ただしその桧舞台が「名古屋能楽堂」と「木曽川町公民館」という程度のちがいはありますがね。
創業者田中恭一氏のコンタクトレンズ開発への挑戦をリアルに描いた「夢と創造」のドラマ! 一体誰がそれを紹介してくれるのか興味津々ですねえ・・・なんちゃって、プログラムに書いてあるから「お目当て」といえるんですよね。
この人です!
わっ!というくらいファンなのです、私。
「ただのオペラじゃいけない、世界で上演される‘名作’を作れと言われていまして」
「合成樹脂とか旋盤なんてリアルな言葉が出てくるオペラは初めてでして・・・」
「ラブストーリーじゃないオペラも初めてですねえ」
などと例の調子で興味を引き寄せながら、男女2人のオペラ歌手が紹介されます。
歌詞、すごいです。
本当に旋盤とか合成樹脂とか風防ガラスとかゼロ戦とかB29とかが頻繁に出てきます。
全然正確じゃないけど、こんな風にうわれていました。
♪ 合成樹脂の風防、B29の“瞳”だ!
焼き尽くされる日本の街
この透明な板の一枚一枚に写っていたんだ!
その材料で、人々の目の代わりをするレンズをつくるのだ
同じ材料で 平和な風景を見る
過ちを繰り返した 過去を見続けるためにも!
繰り返しますが、正確じゃない。
けれど「風防ガラス」という言葉がフォルテッシモで歌われるんです。
2013年秋、まずは東京公演、必ず見に行きます!
さて、もう一つのお目当ては、メニコン技術顧問・田中勇輝氏のボトルアーキテクチャ「薬師寺東塔・西塔」です。
人が吹ききれる最大級のガラスボトルの中に、一つ一つ手で削り出した何万点というパーツを手で組み立てて封入していくという、まさに“神業”によって作り上げられた国宝を、見ました!
信じられますか? これ、あのボトルシップの要領で作られたんですよ!
ということで「記念展示」を拝見した後、いよいよ(?)歓迎レセプション。
ここでは宮川彬良(あきら)さんがジャズバンドを編成して演奏してくれましたが、私のお目当てはこれ!
ワッハハハハ! それにしてもなんという魚なんでしょうね、これ。
木曽川の会長の同級生さんも3人来ておられまして、記念撮影です。
そして大変興味深かったのがこれ、「目の絵ハガキコンテスト」3年連続最優秀賞のお嬢さんの表彰式です。
あ、ごめんなさい、表彰式じゃなくて表彰後、お嬢さんが会長さんにお礼の手紙を渡しているところです。
その作品というのがこれ
1番右の絵の中にカマキリが描かれていますが、分かりますか?
見えない人にはコンタクトレンズが必要!
なんてことより、作品といえばこの日開催された「チャリティー即売会」・・・田中会長の‘達磨刻画’などが多数展示され、売り上げはすべて東北大震災被災地に寄付されるというもの。
私、これ、買いました!
ペーパーナイフです。「一福延寿」の刻字・・・ちょっとピンボケですなあ。カメラにコンタクトレンズを装着するか!・・・なんて冗談が出るほど、実用品としてこのナイフを持つという、なんつうか、心のゆとりがもたらされましたなあ。
会長さんはコンタクトレンズの開発に取り組まれた頃から、一日の睡眠3,4時間という生活を続けておられるそうで、その後趣味の作品製作も、決して本業に差し支えないように、夜中にやり続けてきたとおっしゃっています。
あるとき、こういわれたことがあります。
「何かやろうというのなら、睡眠を削れば時間はいくらでもある」
その影響でしょうか、今朝は時計を見間違えて4時に起きてしまいましてね。書きおわった今、まだ5時40分ですがな。
さあ、園児たちの似顔絵を仕上げなきゃ!
(ほんとに、睡眠時間を削ると時間はある!)

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