昨夜もう11時になろうという時間に、火災を知らせるサイレンがなった。
正午のサイレンについては町長時代、消防長・消防署長と協議したことがある。
「“空襲!”という響きがあり、若い人には疑問も多いようだから、やめてはどうか?」
「サイレンはいざというときに鳴らなければ役に立たない。正午の吹鳴はサイレンが正常かどうかのテストでもあるのです」
結局は存続させた。
そのサイレンによって、11時、出動(?)した。野次馬としてである。
消防車が何台も来ている割に、先頭車に近づいてもおとがめがない。火災が小規模ですでに鎮火しているのだろうと予想しつつ現場に行ってみると、工場の外壁に取り付けられた電気のメーターが焼け落ちていた。
モルタル塗りの外壁だったため工場にはそれ以上の損傷はなく、むしろ「原因」がよく分からないということに、駆けつけた人々も現場を離れがたいという雰囲気があった。
当該工場の所有者とも言葉を交わすことができ、一安心して帰路に着く。
すると車のものと思われるサイレンの音。今頃駆けつける消防車もあるのか・・・と、電力会社の車が目の前を突っ走っていった。これで原因究明も進むだろう。
現場で昔と変わらず「ご苦労様!」という消防団員さんの挨拶を受け、ちょっと感激交じりの真夜中の家路ではあった。

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