27日、「木育」の研修を受けてきた。
木育・・・「もくいく」と読む。園庭の木を育てるのに苦労しているじいちゃんとしては、あの緑いっぱいの岐阜県美術館で行われるのだから、てっきり「木を育てる」ための研修かと思って出かけた。
それがなんと「木で育てる」ための研修だった! つまり、食で教育の食育に対して木で教育の木育・・・木の国岐阜県ならではの新しい発想に基づく研修だったのだ。
案内を改めて見てみると、サブタイトルに〜就学前児童に対する木育指導〜とある。いずれにしてもじいちゃんが学ぶべき課題であるからして、謙虚な気持ちで勉強することにした。
主催は「岐阜県立・森林アカデミー」、英語で GIFU ACADEMY OF FOREST SCIENCE AND CULTURE と仮名(?)がふってある。
学校案内によれば
・・・森林アカデミーが目指しているのも、自然を代表する「 森」と再生可能な「木」の活用を通じて、自然の循環と一体になった持続可能な社会を築くことです・・・
じいちゃんとしては願ってもないところに紛れ込んだということだが、いきなり願ってもないことが始まった。開講の挨拶を聞き終わったとたんにテストをやるというのだ。
これ!
5分間でこれだけやれということになると、あせりが生じてすらすらっというわけには行かない。特に最後の「知っている木の名前をすべて書け」という問題など、入学試験みたいに絶望的になってしまうから、じいちゃんもかわいいもんだ。
講義のあとの実習は『水のつみきづくり』・・・水の積み木・・・水で積み木をつくるのか? んなわけはなくて、水に浮かべて積むつみきを作るのだ。
カシ、ヒノキ、クリ、ホウノキ、など比重の違う材料で船の部品を作って、完成の暁にはこれを水に浮かべて、思い思いに船の形を作っていく。
「比重の違い」がみそで、どこに積むかで船は不安定に傾いて、最後のひとつでひっくり返ってしまう・・・楽しさがいつの間にか“知育”に変わっていくというおもちゃだ。水の上で積む、比重の違い・・・その発想に脱帽!
作るといってもわれわれの仕事は最後の仕上げ。サンドペーパーで積み木の角を取り、表面を滑らかにするというもの。
これが楽しいんだねえ。目よりも手のひらの感触が重要・・・こどもたちが触って心地よいと思うように、遊んでいて危なくないようにと、触覚で確かめていく。
すっかり木の魅力のとりこになって、いい大人がみんな夢中・・・そうだ、こども自身がこれをやるといい!
木のぬくもりと、自分の力でだんだん感触がよくなっていくことを味わい、カシは重たくて磨けばつるつるになる、ヒノキは重たくないけどにおいと色がいい、ホウノキは削りやすくて軽い・・・そんな木の不思議を学んでいく。
もうひとつそうだ! 公園や金華山で見る木のどれがかたくてどれがやわらかいか、ぶらさがるとポキッと折れるか折れないか・・・そんな想像をしながら散歩をすれば、山でも森でも楽しさ倍増である。
落葉樹、常緑樹を取り混ぜて、森になってしまった沖ノ橋保育園のの園庭・・・日曜日も水をやりに行ったけど・・・自信を持ってしまった!
例によって保育園にメモリーカードを忘れてしまったので、写真は次回。

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