木曽川公民館長として「お役目上」
山田まささんの講演を聞きに行きました。
なんせ
「主管・中央公民館」なのです。参加者も募りましたよ。
というのは表向き・・・私、山田まささんが
好きなのであります。映画や舞台で見たりまではしないから、ファンとはいえないけど、
お人柄がすきなのです。
ある年ある夏、体育系の若者たちと
キャンプに行きました(毎年どこかでキャンプをやってました)。森の中に小さな池がありました。
「木曽川原住民」を自称する若者たちは、それっとばかりに池に飛び込みました。
と、黒っぽい業界衣装のお兄さんたちが現れ、
「静かにしてくれ、撮影中だ!」と声を荒げました。原住民は血気盛んな年頃だから、
「なにい?」という表情を向けたものもありました。
「あんたたちの池か、これ?」というわけです。お兄さんたちの表情がいっそう険しくなりました。
そのとき、
小柄なおばさんがお兄さんたちを制して、われわれの前に進み出ました。
「ごめんね、今ドラマの撮影やっとるの。マイクがみなさんの声を拾ってまうで、もう少しの間静かにしとったってね。」
これが山田まささんだったのです。「撮影中だから静かに」という伝達事項には何の変わりもないけど、
印象がまるで違う。したがって
影響力は180度違う。私は
「どうもすんません、知らなんだもんやで・・・」と、あっさりあやまりました。
主役女優さんがこんな些細なイザコザの
正面に出てこられる・・・俳優なんてみんなエラソウだとばっかり思っていたので、これはさわやかな印象でしたねえ。池の水面を渡る森の風のような・・・
カッコイイ!
そんなすてきな人を招いて講演会を開いてくれる一宮市・・・その
市役所で、こんなことがありましたよ。
あるお願い事を聞いていただくのに、まず「あそこで相談してください」と言われたその「あそこ」発で、
3つの建物4つのカウンターを歴訪しましたよ。最初の窓口で、住民の思いに対して相談に乗って、ちょっとでも可能性を探ってくだされば、前期高齢者もくたびれずに住んだろうなあと思いました。
カウンターの中の人だけ忙しいわけではなくて、一般市民もけっこう忙しいんだから。
また、ある方から思いあまってのご相談をいただきました。
「お役所さんの説明に、とても残念な思いをした」とのこと。聞いてみて、本当にそんな対応があったのかと、確認のためにあるカウンターを訪れました。
私がその方の姓名の名をまちがえて申し上げたのが悪かったのだけど、まず「
当事者の住所・生年月日を教えてください」と言われました。「1週間ほど前のことだし、稀な例だと思うからわかるんじゃないですか?」と抵抗したけど・・・やっぱり忙しいんですねえ、役所は・・・電話で確認しましたよ。
どんな事例かというと、やはり「
思いが伝わらない」ということなのです。カウンターでしばらくお話してこんなことを思いました。法律・条令・規則などの話だけで
ダメとかムリとか結論を伝えるのが、役所としては一番
スガスガシイやり方なのかもしれない。忙しいんだから。しかし、
市民として国民としての思いは一向にスガスガシクはならないのですねえ。
やはりねえ、とにかく
一度市民の「思い」の上に立って、自分が公僕として適切に市民に向き合っているかどうかを確かめながら対応してほしいなと、その当事者ばかりでなく、私だって思いますよ。この事例、特に切実な思いのこもったものだったのですから。
法律や条令は、ある立場の人にとってはバッサバッサと物事を選別していくための
便利帖なのかもしれないけど、ほとんどの人にとっては、物事の解決に
希望と可能性を示す
「ありがたいお経」のようなものである・・・なーんて甘いことをいっているから、合併で
「失職」したのかもしれないなあ。

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