新党さきがけ結成から
細川政権誕生へ・・・政治の激動期にその頭脳大いに冴えて、私なぞは
「この人を首相に」と思ったほどの人物です。
【略歴】にいわく「平成5年
新党さきがけを結成、代表代行。細川政権発足時の
首相特別補佐官。第一次橋本内閣で
経済企画庁長官」
一宮で講演・・・ちょっとビックリ、といっては一宮に失礼だが、私、かけつけましたねえ。
眉も凛々しい風貌はちょっと老化の兆し、でも渋みが増して相変わらずのハンサム・・・そして相変わらず
気取らない感じが良い。人はこれを
「ぶっきらぼう」と言います。
講演内容を語録的に(断片的にしか憶えていないから)
○サミットのプラスの成果は、地球温暖化についてこれまで
「説得される側」だったアメリカを、中国・インドを
「説得する側」に引き込んだこと。
○マイナスの成果は、
原油、穀物価格の高騰が示す社会的異変の中で、よくぞ美しい湖畔でうまい物を飲んだり食べたりしていられたということ。
○サミットの課題の深刻さを考えたら、
福田首相は
いたたまれないはずだ。お忍びで国民の状況を見てまわるくらいのことをしなければいけない時期に、
「夏休み」とは! 大声で叱ってやりたい。
○今福田首相がやるべきことは、サブプライムの‘毒饅頭’を放ったらかしている
ブッシュ大統領に、バブル崩壊後の
日本の失敗の実例を語って聞かせることだ。当時、やるべき
大手術をせずに先送りしたため、国民はどれほど苦しんだか。
○福田首相は、たとえれば
マジメで真剣なバスの運転手。だが乗っているバスは
エンジン(霞ヶ関)にガタが来たポンコツで、行く先すらはっきりしない。こんなバスは、多少ワルで荒っぽくても、ガーっと目的地に連れて行ってくれる運転手が良い。
○細川政権は
「政治腐敗」でつぶれた。現在は
「政治劣化」、時代の課題に立ち向かう能力がない。解決能力がない。
劣化は腐敗よりまずい事態だ。
○現在は、あの92年当時に政治状況がよく似ている。
「望ましい政権」についてのある調査では、自民単独政権は9%、民主単独は10%、
一つの政党には任せられないというのが
80%になる。さあどうするかだ。
あとは
政局のお話し・・・私は次の日程のためやむなく
途中退席したので、結論は聞きそびれました。
ぶっきらぼうに飾り気なく・・・期待通りの話しぶりに、なぜか
安心感を憶えて帰らせていただきました。
田中秀征先生、途中退席、おわび申し上げます。

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