雑誌なんかで気になるものを見つけて端っこをちょっと折っておく、あれ。犬の耳。はずかしながらわりかしやるんです、わたし。雑誌にかぎらずエッセイや小説なんかでも。雑誌なんかだとこの犬の耳を目印にして再びそのページを開くというのがよくありますが、小説やエッセイはなんだろか。自分がひどくいいなーと思ったとことかおもしろいなぁってとこを折り曲げるわけですが、はずかしい話折る瞬間は人生に悩んだらここに戻ってこようとまで思ったりもするわけです。でもほとんどの場合折り曲げたこと自体を忘れてしまって必要なときに戻ってこれない。
で、しばらくたって何気なく手にとり読んでみると、自分がなぜそこに犬の耳をつけたのか全然わからなかったりして、びっくりする。淋しい。おもしろい。
むやみに犬の耳つけてる当時の自分をほほえましく思ったり。
町田康「へらへらぼっちゃん」、犬の耳だらけでした笑。
なかがわ

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