2011/10/3

イレイザーヘッド  サスペンス

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監督:デビッド・リンチ
主演:ジャック・ナンス
1977年

評価:★★★☆

デビット・リンチは大好きな監督なのだが、あまり触れなかったので特集を組んでみる。リンチの映画はとにかく理屈を考えてしまってはいけない。悪夢のようなシュールレアリスムな世界にひたっていくことで、心地よくなっていくのだ。

デビッド・リンチが私費と5年の歳月をかけて作成した長編1作目。公開当時は批評家などにも酷評され観客もほとんど入らなかったが、インディペンデント系の映画館でミッドナイトロードショーとなってからカルト映画と化した。

フィアデルフィアの工場地域で印刷工として働いているヘンリーは付き合っている彼女メアリーから子供が出来たと告げられる。しかし、その子供はモンスターのような容姿の赤ちゃんであった。奇怪な声で泣き叫ぶ赤ん坊に嫌気をさしてメアリーは家を飛び出してしまい、残されたヘンリーと赤ん坊は2人での生活を始める・・・・

モノクロの映像にシュールな内容、通常の思考では想像できないような悪夢のような映像が続く。これはジェニファー・リンチが生まれて21歳で父親となってしまった不安のメタファーとも言われている。

本作で登場する怪物のような赤ちゃんは、あまりにもリアルなので牛や羊の赤ちゃんを使ったのではといわれていたがリンチはノーコメントを続けている。

悪夢の映像の中での唯一の救いとなるのは、家のラジエターの中に現れるコブのついた少女である。彼女の天使の歌声がどん底のヘンリーの心を癒すようである。

監督、製作、脚本、デザイン、編集、特殊効果をデビッド・リンチ一人で請け負っている。
主演のジャック・ナンスは以降も「デューン砂の惑星」「ブルーベルベット」「ツイン・ピークス」「ワイルド・アット・ハート」「ロスト・ハイウェイ」といったリンチ作品に端役として出演している。残念ながら「ロスト・ハイウェイ」の撮影後に不可解な死をとげている。

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2011/7/11

真夜中の恐怖  サスペンス

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監督:ジャン・A・バルテム
出演:ジーン・セバーグ、マリソル
1973年 スペイン

評価:★★★

チャップリン風の道化の男とマダム。やがて男はマダムを惨殺してどこかへ去っていく。
場所は変わってある屋敷、ファッションデザイナーのルースと義理の娘クリスは2人っきりで暮らしていた。その生活の中、流れ者の男が住みつくことなる。やがて男はルースといい仲になる。さらに男はクリスとも仲良くなっていく。しかし、雨の日に地下室でクリスは男を見て過去の雨の日に起きたトラウマを思い出し、パニックを起こしてしまいルースは男を屋敷から追い出すことになる。
その後、ニュースを見たルースとクリスは愕然とする。男は連続殺人犯として手配されていたのである。やがて、男は再び屋敷に戻ってくる。ルースとクリスは男を殺すことを決意するのだが・・・。

冒頭からしてショッキングな始まり方である。チャップリン風の男が殺人を犯す。そして、夫がいなくなった屋敷に残された妻とその夫の連れ子の娘。この2人の関係も微妙である。さらに、この娘は雨の日に過去にある男に乱暴され、雨の日になるとパニックを起こす。
そういったプロットの数々が積み重なり微妙なバランスとなり、母と義理の娘が恐慌に陥っていくのである。

本作は珍しいスペイン産の映画であるが、ゴダールの「勝手にしやがれ」のヒロイン役のジーン・セバーグが出演している。また娘役でスペインの女優マリソルが出演している。
本作はビデオもDVDも出ていないのでなかなか鑑賞は難しいかも知れないが、雨の降る屋敷が雰囲気があってなかなかの佳作である。
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2011/1/16

デクスター  サスペンス

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評価:★★★★

今回は海外TVドラマの一押しを紹介する。もう日本でもシーズン4までDVDのレンタルがされているのでご存知の方は多いと思う。

本作は何が魅力的かというと、なんと!主人公=デクスターが連続殺人を犯すシリアル・キラーなのである。そして、彼の表の職業はマイアミ警察の鑑識で専門は血痕の分析のスペシャリスト(裏の顔とつながるところが嬉しい。)で、彼の義理の妹デボラと同僚がここの警察官なのである。

デクスターは幼少のときにうけたトラウマが原因で動物を殺さないと心の空虚が満たされなくなってしまう。4歳で孤児となった彼を引き取り、それにいち早く気がついた彼の養父でデボラの父であり、今は故人の元警察官のハリーが彼の欲求の矛先を凶悪犯のみに向けさせることにより解消することとなった。
という流れからデクスターは凶悪犯を狩ることとなる。(シチュエーション的には「必殺仕事人」のようである。理由は私的欲求のためであるが・・)

デクスターの面白さは、いつ同僚の警察官にバレるかすれすれのシーンが連続するところである。デクスターが手がけた死体が鑑識にまわされ、自分で自分の殺人の鑑識をすることになったりするのである。
また、デクスターとためを張るような知能的は殺人鬼と対決することもたびたびある。
それとシーズンを追うごとに、彼女が出来たり、家族が増えたりと裏の家業がままならなくなっていくところも面白い。

主演のデクスター役にはマイケル・C・ホール。実はキレものだが、普段はどこにでもいそうな兄ちゃんという雰囲気がぴったりである。

海外ではシーズン5が放送され、完結とうわさされていたが、どうやら高視聴率のおかげでシーズン6の撮影が決まったそうである。

サスペンス、ホラー映画好きの人で未見の方にはぜひ、お勧めな海外TVドラマである。

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2011/1/10

雨の午後の降霊祭  サスペンス

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監督:ブライアン・フォーブス
出演:リチャード・アッテンボロー、キム・スタンレイ
1964年 イギリス

評価:★★★☆

数年前に生まれたばかりの息子アーサーを亡くしてから、霊能力に傾倒するようになった霊媒師マイラは、毎週水曜の午後に会員を集めて降霊を行っていた。夫ビルと一緒に富豪の娘を誘拐し彼女の所在を言い当てることで霊能力者としての知名度を上げようと画策するが・・

日本の黒沢清監督が「降霊」としてリメイクしてオマージュを捧げたオリジナル作品。
「たたり」や「回転」などの同時代の白黒のホラー映画の佳作に共通して言えることだが、冒頭のシーンで水溜りに映る屋敷を撮るカメラワークなど白黒映画ならではのホラーの雰囲気がある。
映画としては怖くないが、身代金はいっさい取らずに霊媒師としての名声を得るための計画が思わぬ結末を迎えることと、生まれてまもなく亡くした息子との交霊などやるせない切なさを感じさせる映画であった。

主演は「ジュラシックパーク」で復活した英国でナイトの称号を持つリチャード・アッテンボロー。良心に苛まれながらも妻の言いなりに誘拐を実行する憎めない男ビルを演じている。

原作はマーク・マクシェインの小説。
こちらはタイトルが「雨の午後の降霊会」となっている。
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2011/1/3

殺しを呼ぶ卵  サスペンス

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監督:ジュリオ・クリスティ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、ジーナ・ロロブリジータ、エヴァ・オーリン
1968年 イタリア=フランス

評価:★★★☆

明けましておめでとうございます。正月映画2作目。昨年のイタリアンホラー特集をひきづってしまうようだがイタリアンスリラー映画の異色作をご紹介。

金持ちの妻アンナが経営する養鶏場で何不自由なく暮す作家で写真家のマルコであったが、アンナの従姉妹のガブリエルとは愛人関係である。また、マルコは倒錯した性癖を持ちハイウェイ・ホテルの一室を借り切って女性を殺していく。

イタリアのジャーロ(犯罪物)映画に分類されるが、異色の作品である。突然変わるカットや不協和音の音楽などゴダールが監督した実験映画のような趣がある。冒頭の卵のレントゲン写真からして異様な雰囲気をかもし出している。
また、近代社会を風刺しており、養鶏場でバイオ技術により肉を多めに取るために改造する研究を続けモンスター化した鳥が登場するなど恐ろしい場面もある。
ラストもイヤ〜な感じが残る終わり方だ。

監督は「情無用のジャンゴ」で容赦なき残酷描写を見せたジュリオ・クリスティ。主演のマルコ役は「殺しが静かにやってくる」でまさかのヒーローが悪役にやられてしまうガンマンを演じたジャン=ルイ・トランティニャン。マルコの妻役に「わらの女」の美女ジーナ・ロロブリジータとマルコの愛人役の「キャンディ」で自由奔放な美少女キャンディを演じたエヴァ・オーリンが作品に彩りを与えている。本作のエヴァ・オーリンは小悪魔的でよかった。

なかなか見れない作品だと思っていたがDVD化されている。
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2010/12/26

サベイランス  サスペンス

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監督:ジェニファー・リンチ
出演:ジュリア・オーモンド、ビル・プルマン
2007年

評価:★★★

サンタフェの田舎町で起こった男女2人組みによる連続殺人事件。FBI捜査官の2人は生き残った警官、女性、女の子の3人から聞き込みを行ううちに、衝撃の真相が判明していく・・・

「ボクシング・ヘレナ」以来、久々のデビッド・リンチの娘ジェニファー・リンチの監督作の2作目である。
さすがは、奇才の娘だけあって不条理な展開となっているが父親の映画ほどわかりにくい訳ではない。
ストーリィからすると黒沢明の「羅生門」(正確にはその原作の「藪の中」)のように3人の生き残りの証言が食い違っていることから誰が真相を語っているのかという推理ものを期待してしまったのだが、それほど証言に意味はなかった。真相は反則技的であったがところどころにヒントがあるので途中で分かってしまった。
つまらないことはないが、特筆すべき映画でもなかった気がする。

出演はデビッド・リンチ監督の「インランド・エンパイア」にも出演しているジュリア・オーモンドと「ロスト・ハイウェイ」のビル・プルマン。二人とも父親の映画に出演したことでジェニファーと知り合ったのではないかな。
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2010/11/28

シャッター・アイランド  サスペンス

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監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ
2010年

評価:★★★☆
(評価方式を変えてみました。★:20点、☆:10点)


精神をわずらった患者だけを収監する絶海の孤島「シャッター・アイランド」にテディと相棒のチェックの二人の連邦保安官が訪れる。彼らはある女性患者の失踪事件を捜査しに島を訪れたのであった。残された暗号、隠された囚人、消えた医師、厳重警備の灯台などの色々な手がかりを元に、真相に近づいていく・・

真新しさは感じない結末ではあったが、ナチス、収容所、ロボトミー手術(余談だがジェシカ・ラング主演の「女優フランシス」という映画を思い出した。)などの恐怖の対象や色々な小道具をうまく散りばめながら、真相に向かっていく演出はさすが巨匠マーティン・スコセッシだなと関心させられた。
特筆すべきはテディ(ディカプリオ)の見る悪夢の映像が美しくも残酷で下手なホラー映画よりはよっぽど巧い。(あるシーンはミレーの「オフェーリアの死」の絵画のようである。)
劇中でかかるマーラーの「ピアノ四重奏曲イ短調」もなかなか良い。

ディカプリオ演じる主人公のトラウマぶりがが同じ時期に公開された同じくディカプリオ主演の「インセプション」とかぶる気がした。
最後はもうちょっと曖昧にして、想像を観客にゆだねた方がいい気がした。

「エクソシスト」「スリープレス」のマックス・フォン・シドー、「ガンジー」「スピーシーズ」のベン・キングズレーなどの名優が脇を固めている。

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2010/11/14

真夜中の狂気  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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チラシ画像

監督:ルッジェオ・デオダート
出演:デビッド・ヘス、アニー・ベル
1980年 イタリア

評価:★★☆☆☆

夜のニューヨーク、6人の男女のセレブなパーティーに暴行魔のアレックスとその仲間達が乱入する。そして、恐怖一夜が始まった・・・

舞台はアメリカであるが、内容はイタリア風の復讐劇である。デビッド・ヘスが本作でも憎憎しい何をしでかすがわからない悪役を演じている。

監督は「食人族」のルッジェオ・デオダートということで気になる作品ではある。出演はウェス・クレイブンの「鮮血の美学」でもやはり、暴行魔の役であったデビッド・ヘス。セクシーな美女リザを「卒業生」「愛の妖精アニー・ベル」のアニー・ベルが演じている。

DVDは廉価版が出ていたが今は廃盤となっている。


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2010/11/7

血のコンパートメント 女たちの深夜特急  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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監督:アルド・ラド
出演:フラビオ・ブッチ、マーシャ・メリル
1975年 イタリア

評価:★★★☆☆

クリスマス休暇のため、2人の女学生がドイツから故郷のイタリアに帰るため列車に乗り込んだ。しかし、そこには2人の暴行魔が潜伏していた。女学生の父と母は家で彼女達の帰りを待ちわびていたのだが・・

「ファニー・ゲーム」や「鮮血の美学」といった不条理に一般人が暴力に巻き込まれて一方的にヒドいことをされる作品は気分が悪くなるので好きではないが、本作は良く出来ていたと思う。それは、ストーリィは1972年のウェス・クレイブンの「鮮血の美学」とほぼ同じであるが、2人の暴漢に加え、列車に乗り合わせた貴婦人(マーシャ・メリル)がサディスティックな悪女として加わり妙味が利いていたからである。

出演者はダリオ・アルジェント監督作品の同窓会とも言える顔ぶれで、「サスペリア」の盲目のピアニスト役のフラビオ・ブッチと「サスペリア2」の霊能力者役のマーシャ・メリルの2人+もう1人が悪役で「インフェルノ」のヒロインなのだが途中で殺されてしまうローズ役のアイリーン・ミラクルが暴漢に襲われる役となっており、アルジェント・ファンであれば押さえておきたい作品である。

こちらも「TRASH MOUNTAIN VIDEO」レーベルから「暴行列車」のタイトルで販売されていた。
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2010/11/7

ソランジェ 残酷なメルヘン  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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監督:マッシモ・ダラマーノ
出演:ファビオ・テスティ、クリスティーナ・ガルボ
1972年 イタリア

評価:★★★☆☆

イギリスのお嬢様学校の生徒の一人が公演で殺されていた。その学校の体育教師に嫌疑がかかり、独自に調査を始めるが、彼と彼の恋人でもある女学生にも危険がおよぶ。やがて、被害者の少女達が関わったある事件が浮かんでくる・・・・

日本未公開のイタリアン・ジャーロ(謎解き殺人鬼もの)作品。とはいえ、ジャーロの体裁をとってはいるが謎解きはあまり重要ではなく若い少女達が持つ残酷さを描いた映画である。

監督は「毛皮のヴィーナス」のマッシモ・ダラマーノ。彼はセルジオ・レオーネ監督でイーストウッドが主演しているマカロニ・ウエスタンの傑作「夕陽のガンマン」の撮影を担当している。
イタリアンゾンビ映画「悪魔の墓場」のヒロインのクリスティーナ・ガルボや「悪魔のえじき」のカミール・キートンなどの女優などの顔ぶれが出演している。
曲はイタリアの巨匠エンニオ・モリコーネである。

カルトな映画を発掘してくれている「TRASH MOUNTAIN VIDEO」レーベルよりDVDが発売が発売されている。
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2010/9/23

美女連続殺人魔  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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監督:アンソニー・アスコット
出演:エドウィジュ・フェネシュ、ジョージ・ヒルトン
1972年

評価:★★★★☆

ローマのあるアパートで美女連続殺人事件が起こる。同じアパートに住むモデルのジェニファーは、秘密の乱交クラブに所属していた頃の昔の男につきまとわれ、彼を怪しむようになるが・・・

冒頭のエレベーターでの殺人劇はブライアン・デパルマ監督の「殺しのドレス」のシーンを彷彿させる。(「殺しのドレス」は1980年なのでこちらがオリジナルであろう。)
お色気シーンはフェネシュ他美女達のサービスシーンも多いが低俗な感じではなくファッショナブルである。怪しい人物も次々と登場し、飽きのこない展開で美男・美女が出演している典型的なジャーロ映画の佳作といえよう。アルジェント監督の初期のジャーロ映画に似ているところも多い。

主役のジェニファー役はエドウィジュ・フェネシュ。猫系の色白の美女で、最近ではタランティーノ&イーライ・ロスの「ホステル2」で起用されている。(たぶん本作か「青い経験」シリーズかバーバ監督の「ファイブ・バンボーレ」を見たのであろう。)
本作で登場するカメラマンは若い頃のウッディ・アレンにそっくりな気がする。

脚本の一部に関わったダルダノ・サケッティは「サンゲリア」「わたしは目撃者」などの脚本も書いている。

国内では劇場公開されたようだが、ソフトが販売されていないのが残念である。アメリカの輸入版のDVDで鑑賞。
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2010/8/26

サイコ・ファイル  サスペンス

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監督:ダリオ・アルジェント他
出演:アルド・レッジャーリ
1973年

★★★☆☆

イタリアのテレビ局RAI(イタリア放送教会)で放送された4話のオムニバスのスリラーTV映画。

「変死体」:路面電車で女性の死体が発見される。ジョルダーニ署長は捜査に乗り出す・・・。
ダリオ・アルジェントがシリオ・ベルナドッティという別名で監督をつとめた作品。

「目撃証人」:ロベルタは帰宅途中に轢きそうになった女性を助けるが、彼女はすでに死んでいた。その場にいた男に銃を向けられ逃げ出すロベルタ。後日、現場に行くが死体はなくなっていた・・・

「人形」:病院から抜け出した分裂症患者の行方は・・・
カメラワークが分裂症患者の目線で動いていくのが、他のアルジェントの作品と似ていて興味深い。「四匹の蝿」の脚本もつとめたマリオ・フェリエッティが監督している。

「隣人」:生後7ヶ月の赤ちゃんを連れた夫婦は、引越し先の海辺のアパートに向かうがそこの隣人は殺人鬼であった・・・
ローマにあるアルジェントの映画ショップ「プロフォンド・ロッソ」の店番をしているルイジ・コッツィの監督作。赤ちゃんを抱える夫婦なので動きが思うように出来ないところがスリリングでなかなか面白い作品である。ラストもハッキリさせずに終わるところが良い。

ビデオでは「サイコ・ファイル」(「変死体」「目撃証人」を収録)と「新サイコ・ファイル」(「人形」「隣人」を収録)が出ている。
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2010/8/25

四匹の蝿  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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パンフレット画像(リバイバル)

監督:ダリオ・アルジェント
出演:マイケル・ブランドン、ミムジー・ファーマー
1971年

評価:★★★☆☆

イタリアン・ホラー特集のため加筆・再録。

ミュージシャンでドラマーのロベルトはしつこくつきまとう男を殺してしまう。以来、度重なる脅迫と身の回りで連続殺人が発生する・・・

「歓びの毒牙」「私は目撃者」と並ぶアルジェントの初期作品であるがタイトルにもなっている蝿がからむ謎解きもあり、ところどころアルジェント的な演出が見受けられる。ストップモーションを使ったラストシーンはなかなかの演出である。

主役のロベルト役にはマイケル・ブランドン。彼はTVドラマ「バイオニック・ジェミー」の女優リンゼイ・ワグナーと結婚したが4年で別れている。
また、ロベルトの妻ニーナ役は「炎のいけにえ」やルチオ・フルチの「恐怖!黒猫」などに出演しているミムジー・ファーマーが演じている。イタリアかフランスの人かと思ったがアメリカ生まれである。
ロベルトと恋に落ちるダリア役はフランシーヌ・ラセット。モデル同然で演技の経験がなかった彼女は本作で相当苦労したようだ。彼女は後にドナルド・サザーランド(「24」のキーファーの父親。キーファーの母親は女優のシャーリー・ダグラス)と結婚して三児をもうける。

裏事情のせいか、アルジェントの作品の中でなかなかソフト化されず、輸入版を手に入れるしかなかったが、国内ではシアターNで上映され、DVDソフト化のメドがたったのは嬉しいところだ。

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輸入版DVD

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2010/8/25

わたしは目撃者  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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監督:ダリオ・アルジェント
出演:ジェームス・フランシスカス、カール・マルデン
1971年 イタリア

評価:★★★☆☆

失明した元新聞記者フランコは姪の少女と暮している。ある日、向かいの遺伝子研究所の前に止まった車から物騒な会話を聞いてしまう・・・・。

科学雑誌に記載されていた犯罪者に多い暴力的になるという異常染色体の記事をヒントに、原案のルイジ・コッロとダルダーノ・サケッティが脚本を書きアルジェントが肉付けして仕上げた。

本作にはアメリカ資本も入っているので、ジェームス・フランシスカス、カール・マルデンといったハリウッド俳優が参入している。
また、フランスのカトリーヌ・スバークをヒロインに迎えている。
フランコの姪役のチンツィア・デ・カロリスは前述の「悪魔の微笑み」にも出演しているが、驚いたのは「地獄の謝肉祭」の主人公の隣の家のお姉さんを演じていることだった。

アルジェントの初期三部作はそれぞれ動物の名前が冠されており、本作は「九尾の猫」である。
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2010/8/25

歓びの毒牙  サスペンス

<イタリアン・ホラー特集>
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監督:ダリオ・アルジェント
出演:トニー・ムサンテ、スージー・ケンドール
1969年 イタリア

評価:★★★★☆

イタリアン・ホラー特集のため加筆・再録。

イタリアに休養に来ていた作家サムが、黒ずくめの男とブロンド女性が争っているところを見かける。女性はナイフで刺されるがサムの通報で一命をとりとめる。彼はローマで起きている連続殺人事件に関連するものだと思い事件を独自に調べ始める・・。

「サスペリア」のダリオ・アルジェント監督の劇場デビュー作。既に外国からイタリアに来た旅行者が事件に巻き込まれるという設定やある動物の鳴き声から謎を解いていくなど基本プロットは完成されており、以降のアルジェント作品のプロトタイプ的な映画といえよう。主人公が目撃した何かが、あとで犯人を見つけるためのヒントとなるところも後の作品で繰りかえされる。
また、このデビュー作で殺人鬼の手を熱演しているのはアルジェントである。

劇場公開時の最初の入りはさんざんだったらしいが、ローマなどを中心に口コミでロング・ランを続け世界的なヒットとなった。イタリアの犯罪殺人鬼ものジャーロブームのさきがけとなった映画だそうだ。

主役のサムはトニー・ムサンテ。アルジェントとは終始ウマが合わなかったようだ。
また、サムの恋人ジュリア役にはジャーロ映画「影なき陰獣」のスージー・ケンドールが出演している。
音楽は巨匠エンニオ・モリコーネ。彼はダリオの父サルヴァトーレの友人で少年に頃からの顔見知りであった。

アルジェントの初期3作品「歓びの毒牙」「私は目撃者」「四匹の蝿」の中では一番好きな作品である。原題は「水晶の羽を持つ鳥」となっている。
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