2011/8/11

夜の大捜査線  ドラマ

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※宣材がなかったので続編のチラシで代用

監督:ノーマン・ジェイソン
出演:シドニー・ポアチエ、ロッド・スタイガー
1967年

評価:★★★

人種差別の強いミシシッピー州のある街で汽車から降りる黒人。彼は地元の警察に黒人だからという理由で街の有力者が殺された事件の容疑者として拘留されてしまう。
警察署長をはじめ署のメンバーは決めつけで逮捕するような連中であった。しかし、黒人はフィアデルフィア警察の敏腕刑事ヴァージルだった。ひどい待遇に腹を立てながらも、街で起きた殺人事件の調査の手伝いをすることとなる・・・

有色人種がスーツを着ているというだけで、リンチされかねない南部の街で、抜群の洞察力を使って孤軍奮闘していくヴァージル(シドニイ・ポワチエ)が格好良い。
また、本作で印象深いのは警察署長(ロッド・スタイガー)であろう。最初は頭ごなしに馬鹿にしていた署長も、ヴァージルの論理的は推理に徐々に心を開いていくところである。別れ際のヴァージルと署長のやりとりは熱い男の駆け引きである。

監督は「シンシナティ・キッド」「華麗なる賭け」のノーマン・ジェイソン。主演のシドニー・ポワチエは「冒険者たち」のヒロインで女神のジョアンナ・シムカスと再婚し、娘のターミアはタランティーノの「デス・プルーフ」にも出演している。
本作はアカデミー作品賞と主演男優賞(なぜかロッド・スタイガー)を受賞している。
主人公のキャラクターのみの使いまわしとなった「続・夜の大捜査線(1970)」、「夜の大捜査線 霧のストレンジャー(1971)」が作られている。
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2011/8/8

ネットワーク  ドラマ

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監督:シドニー・ルメット
出演:フェイ・ダナウェー、ウィリアム・ホールデン
1976年

評価:★★★

大手TV局のニュース番組のキャスターであるハワード・ビールは長年番組の顔として働いていたが、近年の視聴率低下のため降板させられることになる。四面楚歌に陥ったビールは番組内で最終日に自殺することを明言する。突然の狂態に周りは彼を降ろそうとするが、ビールの発言以降、うなぎのぼりに上昇した視聴率に眼を着けた敏腕プロデューサーのダイアナと上司ハケットはビールを預言者として番組を立ち上げる・・

局にとって不利な発言をし始めたビールを阻止し他局に引き抜かれないように、番組中にテロリストを使ってビールの暗殺を計画するダイアナとハケットであった。視聴率のためなら殺人さえ演出してしまうTV局の内幕を誇張した内容は恐るべしである。

TV局からビールとともに外される報道局の部長シューマッカーを「ワイルドバンチ」のウィリアム・ホールデンが演じており、役柄上、ダイアナと不倫関係になる。ダイアナに別れ際にシューマッカーが捨て台詞を言うが、彼も人のことを言える立場じゃないと腹立たしくなった。

メディアの情報操作の恐ろしさを描いた社会派作品の監督は先日も「評決」のレビューを書いた「12人の怒れる男」のシドニー・ルメットである。
「俺たちに明日はない」のフェイ・ダナウェーがやりすぎのプロデューサーダイアン役、彼女の上司「ハケット」を「ゴットファーザー」の相談役ことロバート・デュバルが演じている。


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2011/7/3

評決  ドラマ

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監督:シドニー・ルメット
出演:ポール・ニューマン、シャーロット・ランブリング
1982年

評価:★★★★

酒びたりで仕事もない落ち目の弁護士フランク・ギャルビンは、友人の弁護士が見つけてくれたかなりの確率で示談に持ち込めて、しかも和解金の高い病院の麻酔処置ミスにより妹が昏睡状態になってしまった姉の訴訟を請け負う事となる。
ギャルビンは最初、病院側の弁護団の提示した示談に乗って簡単に済ませて高い配当金を受け取る予定であったが、被害者であるこん睡状態の原告の妹を見て、忘れていた自分の中の正義を貫くために訴訟を行うことを決意する・・・

被告である病院は多額な弁護費用を元に敏腕弁護士を雇い、さらに決定打である証言するはずの医者も姿を消してしまいギャルビンは絶体絶命のピンチに陥る。

フランク・ギャルビンは普通の等身大の男として描かれ、何度も不安に陥ったり酒にもおぼれる。最初はお金の誘惑にもかられる。魅力的な女性にも誘惑されてしまう。しかし、心の中にくすぶり続けている何かを捨て去ることは出来なかったのである。
これはかつて信念を持って正義を貫いたが、コテンパンにやられてしまい目的を失ってしまった主人公が自分の心の中の忘れてしまった信念を思い出し再生する話である。

自分の仕事においてもつらい事がたまにあり、正しいと思ったことを貫き通すことに勇気をもらえる映画であった。

ラストは爽快な終わり方ではなく、全てを出して闘いきった疲労感が残る心にズシンと響く終わり方であった。こういう映画も悪くない。
TUTAYAが選ぶ映画100選でも紹介されているの興味があれば借りてくるのも良いだろう。

監督のシドニー・ルメットはデビュー作「12人の怒れる男」という陪審員たちを主人公にした傑作法廷劇を撮っている。
ポール・ニューマンが劇中で出会うヒロインに「愛の嵐」「エンゼルハート」のシャーロット・ランプリングが扮しており、物語に深みを与えている。

余談ではあるが、スクリーン誌を読んでいた昔、スティーブ・マックイーンとポール・ニューマンは同じようなジャンルの俳優であるために比較されていた。仲間内でもマックイーン派なのかポール・ニューマン派なのかと議論がなされていた。私はマックイーンも好きだったがポール・ニューマン派であった。思い出したが「タワーリング・インフェルノ」での2人の共演は凄く嬉しかった気がする。
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2011/5/16

バーレスク  ドラマ

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監督:スティーヴン・アンティン
出演:クリスティーナ・アギレラ、シェール
2010年

評価:★★★☆

ロサンゼルスでの華やかな生活にあこがれて、田舎町から出てきたアリは、たまたまのぞいて見たバーレスク・クラブのショーに魅了される。バーレスクにウェイトレスして働き出し念願の舞台に立つことになる・・・・・

グラミー賞受賞の2巨星クリスティーナ・アギレラとシェールが共演したことでも話題となったミュージカル・ドラマ。
何にも考えずに見れるので「ムーラン・ルージュ」「シカゴ」「オペラ座の怪人」などのミュージカル・ドラマもついつい見てしまうのだが、本作はなかなか楽しめた。

本作品のアギレラはキュートだし歌も上手いし惚れてしまう。シェールは60代にはまったく見えない。それに2人とも歌の上手さはグラミー賞でお墨付きなのだが、さすが迫力ある。


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2011/5/16

チャンプ  ドラマ

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監督:フランコ・ゼフェレッリ
出演:ジョン・ボイド、リッキー・シュローダー
1979年

評価:★★★

かつてボクシングのチャンピオンであったビリーは、30半ばを過ぎてギャンブルに明け暮れるやさぐれた生活を送っていた。しかしながら、彼をいまだに「チャンプ」と呼んで慕っている息子のTJだけが心のささえであった。7年ぶりに自分の成功のために去っていった元妻と会いTJを引き取りたいという意思を聞いたビリーはTJの中での英雄を取り戻すべくボクシングに再起をかける・・・

「ロッキー」+「クレイマークレイマー」のような映画であるが、泣ける映画としてベスト作品を選ぶとしたら10指に入るのではないか。
昔、最初に見たときは、子供の立場で父親=チャンプ=英雄として尊敬しているTJの立場で見て泣けたが今回は同年代の親の立場として見て泣けた。同じ映画でも見る年代によって感じ方も変わってくるのだなと思った作品である。
愛してやまない息子なのに、収監されてしまい面倒を見れなくなり、金持ちになった元妻のもとへ「お前なんかいらない!」と行かせるシーンは感涙ものである。

ストーリィが進行していくなかで色々なビリーを取り巻く背景が分かってくる。
かつてくらったヘビィパンチで頭に爆弾を抱えたことからボクシングを引退したこと。
ビリーは分かれた妻をいまでも愛していて、戻ってきて3人で幸せに暮らしたいと思っていること。しかし、既に再婚してキャリアーウーマンとしての立場を確立しており現実的には無理なのである。ビリーは自分が唯一得意な分野のボクシングで人生の決着をつけに最後の戦いを挑んでいく。

ビリー役にはいまではアンジェリーナ・ジョリーの実父で有名なジョン・ボイド。天才的な演技で観客の涙をうばった少年TJ役はリッキー・シュローダー。最近ではすっかりおじさんになってしまいTVシリーズ「24」にも出演している。また、別れた妻の役でフェイ・ダナウェーが出演している。
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2011/2/20

ソーシャル・ネットワーク  ドラマ

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監督:デビット・フィンチャー
出演:ジェシー・アイゼンバーグ
2010年

評価:★★★☆

2003年、ハーバード大学の学生、マーク・ザッカーマンは親友のエドゥアルド・サベリンとともに大学内での交友を促進させるサイト&ソフトを作り上げる。それは、「フェイスブック」という名前で大学のみならず、世界的にも広がっていきマークは若き億万長者となるのだが・・・

個人的にはIT業界の仕事がら、マイクロ・ソフトのビル・ゲイツやI-PHONEのアップル・コンピュータの創設者スティーブ・ジョブズの若き頃を描いた「バトル・オブ・シリコンバレー」など企業の黎明期を描いた作品は好きなジャンルである。
本作は実在のソーシャルネットワーク(日本ではmixiが有名。)「フェイスブック」を立ち上げたマーク・ザッカーマンをモデルとしているが、ザッカーマン本人が服装以外はまったく真実ではないといっている実際の出来事にフィクションを交えた映画である。
今年のアカデミー作品賞で「英国王のスピーチ」と並び候補となっている。

この作品のマーク・ザッカーマンはコミュニケーション障害を抱えている設定になっている。冒頭のマークが憧れている女性エリカとの会話を見ればわかるのだが、マークが自分の言いたいことを早口でまくしたて、彼女の話を聞かず会話がなりたっていないのである。エリカは腹を立てて席を立つがマークはなぜ彼女が腹を立てているのかわからないのである。
映画では、マークが「フェイスブック」を立ち上げ拡大していく中で、「ゴットファーザー」のごとく頂点にいくにつれて親友たちも切っていくことになる。

主演のザッカーバーグ役には「ゾンビランド」のジェシー・アイゼンバーグ。笑ったり怒ったりという感情を全て監督に封鎖されての演技は大変だったであろう。親友のエドゥアルドには「スパイダーマン」の新シリーズに抜擢されたアンドリュー・ガーフィールド。
観客の化身として、映画の中で客観的にザッカーバーグの姿を判断する女性弁護士の役でクインシー・ジョーンズの娘ラシダ・ジョーンズが出演している。
フィンチャーは撮影技巧に凝る監督であるが、ここではウィンクルボスという双子の悪役を俳優の顔をもう一人にかぶせることで2人にしており違和感がないところがすごい。

この作品は監督のフィンチャー自身が「市民ケーン」をハワード・ヒューズがリメイクした作品と評するようにオーソン・ウェルズの「市民ケーン」に影響を受けた作品だそうだ。「市民ケーン」では新聞王ハーストが頂点の登りつめるが、死ぬときに残した「バラのつぼみ」という言葉をある男が調査していくことにより「バラのつぼみ」を発見する話だが、「ソーシャル・ネットワーク」では何が「バラのつぼみ」となるのか?
詳しくは映画評論家 町山智浩氏のネットラジオ「アメリカ映画特電」「第104回 もう観ちゃった人のための「ソーシャル・ネットワーク」」にて解説されている。

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2010/12/18

ハートロッカー  ドラマ

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監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー
2008年

評価:★★★☆

かなり前に鑑賞したのだがチラシの保管先が分からなくなってしまっていたのでレビューが遅れてしまった。

イラク・バクダットの郊外。アメリカ軍の爆弾処理班の日常をドキュメンタリータッチ描く静かなる佳作。トラップ爆弾の解体に失敗し解体の専門家を失ってしまった爆弾処理班にウィリアム・ジェームズ一等軍曹が赴任する。彼は一流の腕前と度胸を持っているのだが、あまりにワンマンな行動ぶりにチームのメンバは自分達の身の危険を感じるようになる・・

その道のプロフェッショナルというキーワードに弱い私は「ブローン・アウェイ 復讐の序曲」や「ジャガー・ノート」などは爆弾の専門家と犯人の対決を描いた映画など好物なのだが、本作のリアルな怖さは圧倒的である。特に言葉や考え方の通じない異国の地で誰が起爆装置を持っているか分からない中での爆弾解体ほど恐ろしいものはない。
また、本作に出てくる生きた人間の体に巻かれた爆弾や子供の死体にしこまれた爆弾トラップなど、とても常人の考えるようなものも実際の戦場ではありそうで怖い。

ウィリアム・ジェームズ一等軍曹は本国に妻も子もいるのだが、死と隣り合わせの日々を続けるうちに日常生活の平穏な日々には満足出来なくなっている。彼が最後に取る選択肢はある意味、戦場に狩り出されるものの悲劇を代表しているようだ。

監督は「ハート・ブルー」「ニア・ダーク」のキャスリン・ビグロー。毎回思うのだが女性監督ながら男顔負けの骨太な映画を撮る才女である。本作は第82回アカデミー賞で作品賞、監督賞も含めた6部門を受賞している。

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2010/10/31

去年マリエンバートで  ドラマ

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監督:アラン・レネ
出演:デルフィーヌ・セイリグ、ジョルジュ・アルベルタッフィ
1961年 フランス・イタリア合作

評価:★★★☆☆

「去年マリエンバートで、私とあなたは愛し合い、夫と別れて私と一緒に行くと約束した・・・。」青年は金持ちの夫人に1年前の約束について何度も繰り返す。しかし、婦人は記憶がないという。

映画史上もっとも難解な映画として、数々の批評家から評される映画である。私が愛聴している映画評論家町山氏のネットラジオ「町山智浩のアメリカ映画特電」の「第98回「インセプション」発「去年マリエンバートで」経由SF行き」で見解が紹介されていたのがあり、所持していた映画を鑑賞した。

感想としては、確かに非常に内容がわかりずらい。なぜなら、同じ登場人物が突然、背景が変わり、衣装も変わるのだ。(解説ではこれは、青年、女性、その夫のそれぞれの視点で描かれているそうだ。)
ストーリィはあってないようなもので、あるホテルの中で青年が人妻との間に交わした約束とその時のディティールを繰り返すだけである。しかも女はその事を否定する。二人の認識の相違は何を意味するのか?黒沢明監督の「羅生門」の元ネタの「藪の中」に影響受けたともされる。
また、女性の夫は二人の関係を全て見通していることを彼がたびたび行う「ニム」という彼が必ず勝つゲームで暗示している。

本作の怖いところは、正装したパーティの人々が時間が止まったように動かなかったりするシーンがところどころにあり、彼らは死んでいるのか、止まった時間の中に幽閉されたりしているかのようである。
また、チラシの画像の上半分を見て頂ければわかるが人々の影が長くのびているのだが、木のオブジェの影などはなく不気味だ・・(この絵は「インセプション」のポスターで似たアングルがあり影響を受けているそうだ。)
映画として面白いかというと、意味が分からず難解で眠くなるが映画史を俯瞰するのであれば見ておいてもいい作品だと思われる。脚本家のグリエによると緻密に作られた作品で注意深く見れば分かるそうである。

本作の脚本家アラン・ロブ・グリエはSF小説「モレルの発明」に影響を受けており本作の元ネタだと町山氏は言っている。

「インセプション」と本作との類似点も紹介されているので詳細が知りたい方はぜひ、町山氏のネットラジオを聴いてみて欲しい。
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2010/10/3

逃亡地帯  ドラマ

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監督:アーサー・ペン
出演:マーロン・ブランド、ロバート・レッドフォード
1966年

評価:★★★★☆

アーサー・ペン氏 追悼特集により再録。

監獄から脱獄したババー(レッドフォード)は妻(ジェーン・フォンダ)を頼って、石油成金バル・ロジャースの牛耳るテキサスの街へ近づく。街の保安官カルダー(マーロン・ブランド)は情報を聞きつけバーバを保護しようとしたが、街の人々はバーバを私刑にかけようと熱気につつまれていた・・・。

本作の脱獄囚ババーは凶悪犯ではない。しかし、退屈な街の生活に飽いた人々は凶悪犯だと決め込みリンチにかけようという群集の心理は怖いものがある。(フランク・キャプラの「群集」という映画も群集心理の恐怖を描いた映画である。)
本作で描かれる街の人々の多くは私利私欲で行動する自分勝手な連中である。
ババーを法の裁きにかけるため保護しようとする唯一、正義感を持った保安官カルダー=マーロン・ブランドが興奮した街の人々にボコボコに殴られるシーンはショッキングな上、見ていて怒りを感じた。

後味の悪さでは私的ベスト10に入る映画である。
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2010/10/3

小さな巨人  ドラマ

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監督:アーサー・ペン
出演:ダスティン・ホフマン、フェイ・ダナウェー
1970年

評価:★★★☆☆

アーサー・ペン氏 追悼特集。

インディアンと白人の社会の狭間で育った男ジャック。現在121歳の彼はインディアンの生活習慣についての取材で、インディアンと白人の間で何度も行き来した稀有な人生について語り始める・・・・

10歳でインディアンの襲撃で生き残り、他のインディアンの部族に助けられ、「小さな巨人」と名づけられ酋長の息子として生きるが、アメリカの軍隊に引き取られたりして、白人とインディアンの間を何往復もして生き、インディアンと白人の双方の視点から、観察することが出来るジャックの目を通して人種とは何なのかを考えさせらえれる映画。
ワイルドビリー・ヒコックや、カスター将軍など歴史的な人物との交流を織り交ぜながら、コメディ調に描いている。しかし、自分が所属していた軍隊にインディアンの妻と生まれたばかりの赤ん坊を殺されるシーンは切ない。
インディアンの世界に白人が生きるというプロットは「ダンス・ウィズ・ウルブス」の習作といえる作品であるがどちらかというと本作の方が好きだ。

SF・モンスターなどのスペシャルメイク好きの視点からすると本作の見所はディック・スミスによるダスティン・ホフマンの121歳の老人メイクであろう。スミスは「ゴットファーザー」での弾着シーンや「タクシー・ドライバー」でのデニーロのモヒカン頭(これもメイクだそうだ。)、「スキャナーズ」での超能力対決、「アルタード・ステーツ」などを手がけている。
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2010/9/30

俺たちに明日はない  ドラマ

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パンフレット画像

監督:アーサー・ペン
出演:ウォーレン・ビューティー、フェイ・ダナウェイ
1967年

評価:★★★★☆

アーサー・ペン氏追悼特集。28日死去、享年88歳。

アメリカの30年代の大恐慌時代。実在のギャング、ボニー&クライドの死への逃避行を描いたドラマ。

ハリウッドの形式ばった体制から反撥し、反体制−自由−暴力−性といったものを描いたアメリカン・ニューシネマというジャンルの1作目と言われる作品。
ラスト87発もの弾丸を受けるシーンが語り草となっているが、いまの生活から脱却したい二人の哀しい青春映画としても良く出来ている。

全米公開時はあまり話題にならなかったが、イギリスなどヨーロッパで大反響を起こすこととなった。
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2010/9/20

ラムの大通り  ドラマ

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監督:ロベール・アンリコ
出演:リノ・バンチェラ、ブリジッド・バルドー
1971年

評価:★★★☆☆

息抜きでついでにもう1本。

1920年代アメリカの禁酒法の時代、密輸船の船長であるコルニーは映画で見た美女に心を奪われてしまう。彼女はハリウッドの女優リンダであった。やがて、コルニーはリンダと知り合い恋をする・・・

私のフェバリット映画でアラン・ドロン、リノ・バンチェラ、ジョアンナ・シムカス出演の冒険映画「冒険者たち」の監督のロベール・アンリコが監督しているので多少期待して見たがそれほどの感慨はなかった。リノ・バンチェラはバルドーにメロメロだし、バルドーは自由奔放だし・・。バルドーはどうも私と相性が悪いようである。
スクリーンの中の憧れの人と恋に落ちるという夢のような展開は「カイロ紫のバラ」と同じくハマる人も多いであろう。

「ラムの大通り」とは禁酒法の頃にカリブ海のラム酒の密輸ルートのことである。

近々、BB(ブリジット・バルドー)の生誕祭で5作品が公開されるそうだ。以下がそのチラシ。
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2010/9/20

魚が出てきた日  ドラマ

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チラシ画像

監督:ミカエル・カコヤニス
出演:キャンディス・バーゲン、アイバン・オギルビー
1968年

評価:★★★☆☆

イタホラ特集が続いたので、気分転換のため夏に見たホラー映画以外の紹介を。

ギリシアのエーゲ海を飛んでいた原子爆弾を積んだ爆撃機が故障のため墜落した。墜落前に2人の操縦士は墜落前にカロス島付近に爆弾と金属製の箱を安全のためパラシュートをつけて落下させる。爆弾は海に落下するが、島の山羊飼いがこの金属の箱を見つける。やがて、カロス島は何故か観光ブームとなり、観光客が押し寄せる。また、爆弾の捜索チームは観光客に扮し島を捜索する・・・

冷戦のまっただ中の時代、核の恐怖を風刺したコメディ映画。中盤までは2人のパイロットが島に辿り着きパンツ一丁ですったもんだを繰り広げる展開のため、自分的には面白くなかったが、島に観光客が訪れてからが俄然面白くなる。
赤ん坊が泣いている横で金目のものが入っていると思い込み金属の箱を開けようとする羊飼いの夫婦のスリリングさ。島に広がりつつある核の恐怖の裏側で、ダンスに興じる観光客など・・やがて海辺に打ち上げられるのはタイトルが示す通りである。
アメリカ娘役のキャンディス・バーゲンの可愛らしさと、監督がデザインしたという衣装も見所である。
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2010/6/20

フェイドtoブラック  ドラマ

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監督:ヴァーノン・ジンマーマン
出演:デニス・クリストファー
1980年

評価:★★★☆☆

映画フィルムの倉庫に勤めるエリックは部屋には映画の写真やポスターが貼ってある超映画マニアである孤独な青年である。
ふとしたきっかけでマリリン・モンローそっくりの女性に出会う。
ある日、叔母にしかられたエリックは映画「死の接吻」さながらに叔母の車イスを階段から突き落として殺してしまう。以降、映画に登場するドラキュラやミイラ男に扮しては殺人を繰り返していく・・・・

本作で登場するマリリン・モンローのそっくりさん(リンダ・カーリッジ)は必見。ヒッチコックの「サイコ」そっくりなシャワーのシーンのパロディが素晴らしい。

主人公が勤める映画フィルム会社に張ってあるポスターが「デビルズ・ゾーン」だったり、ラストシーンはチャイニーズ・シアターなど映画好きにはたまらない。
他にも「王子と踊子」「白熱」といった映画のシーンが再現されている。
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2010/6/2

バックトラック  ドラマ

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監督:デニス・ホッパー
出演:デニス・ホッパー、ジョディ・フォスター
1989年

評価:★★★☆☆

デニス・ホッパー追悼特集

組織のボスが殺人する場面をたまたま目撃してしまったアン(フォスター)は組織の殺し屋たちに追われ、各地を転々とすることになる。殺し屋の一人マイロ(ホッパー)は彼女を調べていくうちに運命の女だと思うようになり、殺し屋家業を捨てて彼女と逃避行をするようになる・・・・・

「ハートに火をつけて」のデニス・ホッパー編集バージョン。「ハートに火をつけて」の方は配給会社が勝手に編集してしまったため、デニス・ホッパーが監督のクレジットを拒否しアラン・スミシー(架空の名前のこと:ALAN SMITHEEは THE ALIAS MEN「
偽名の人達」のつづりを並び替えたとされる)名義でクレジットされている。

「ハートに火をつけて」との違いは比較していないので詳しくわからないが音楽などが差し替えれたりショットが違ったりしているようだ。そのうちじっくり比較してみたい。

デニス・ホッパーはエキセントリックな殺し屋を演じていて、ジョディ・フォスターを殺し屋として追跡する際もホテルの部屋に写真やら所持品などを並べたりしてストーカーのようである。本作のホッパー氏は割りとダンディだ。
ジョディ・フォスターは運命の女=ファム・ファタール的存在のいい女でエロ可愛く撮られている。個人的にはジョディ・フォスターの出演作の中では本作が一番いい。

ヒットマンの狙っていた標的が運命の女と知って一緒に逃避行するというシチュエーションは男の妄想願望的な内容である。
殺し屋なのに好きな女性の前だと緊張して子供みたいになってしまうところは「レオン」を思い出した。

ヘリの追跡劇などスケールの大きなところもあり驚いた。
チャーリー・シーンやヴィンセント・ブライスがちょい役で出演している。

↓こちらは「ハートに火をつけて」

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