2011/11/16

アンチクライスト  サスペンス

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監督:ラース・フォン・トリアー
出演:ウィレム・デフォー、シャルロット・ゲンブズール
2011年

評価:★★★

外では雪景色の中、セックスにいそしむ夫婦。その間にベビーベットから抜け出た赤子が窓から落下していく・・・。やがて、絶望が夫婦に訪れる。夫は精神科医で、打ちひしがれた妻の治療を始めるのだが。

カンヌ映画祭で上映され、シャルロット・ゲンブズールが主演女優賞を受賞する中で審査員からはあまりの内容の過激さに酷評を受けることとなる。

冒頭のシーンは夫婦が愛のいとなみをする中で赤子が落ちてくという絶望的な内容なのだが、モノクロのスローモーションの映像の中、ヘンデルのアリア「私を泣かせてください」が流れ美しいシーンとなっている。
また、風景を切り取ったような森の遠景の映像に小さく写った人物がスローモーで動いていくのは絵画のような美しさの場面もある。
その反面、窓に一瞬映る悪鬼のような顔など悪夢的な映像がところどころインサートされ、ゾッさせられるところは、さすが「キングダム」シリーズの監督だと思った。

本作は題名からも分かるようにキリストの物語に対するアンチテーゼ(反意)となっている。
キリストの降臨を知った東方の三賢者(メルキオール、カスパース、バルタザール※「エヴァンゲリオン」の巨大コンピュータ「マギ」の3つの人格のネーミングとしても知られているが)に対となる、赤子を引きずるシカ(=絶望)、腹を割かれたキツネ(=苦痛)、羽を折られたカラス(=絶望)の3動物(=3人の乞食)が登場する。

主人公の夫婦は妻が「エデン」と呼ぶ森の中の山小屋へ行き、治療を続けることになるが、かつて妻がその山小屋である研究論文を書いている時の衝撃的な真相を知ることになる。そして、ネタバレになるので書かないが後半で夫婦は凄いことになってしまう。(あまりにも過激なので、カンヌの上映会では4人が失神したそうだ。不快に感じる人も多いであろう。)

見終わった後も理解できず、頭の中が??になってしまい、デビッド・リンチ作品に通じるようなすっきりしない思いが残ってしまった。

監督は海外TVドラマ「キングダム」シリーズで病院を舞台に悪夢世界を描き一躍有名になったラース・フォン・トリアー。「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ドッグヴィル」など主役の女性が受難に会う映画を撮り、俳優に過酷な演技を強いるのでも有名な監督である。※「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を劇場で見たときはあまりの救いのなさに絶句した。

主演の夫婦役は「プラトーン」「スパイダーマン」「処刑人」のウィレム・デフォーとジェーン・バーキンの娘、シャルロット・ゲンブズールで過激なシーンに体当たりの演技を見せている。
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