
母の毎日は 一つ一つがリハビリだ
食事すること 排泄すること 車椅子で散歩に出ること
そのどれもが生きていくことに必要なリハビリ

立ち上がるどころか座ることの難しさ
とうてい一人では無理
でも、母は目を離すと一人でそれをしようとする
もし、転んだりしたらどうするの??
目を離すことが出来ない
でも、これでもかなり進歩したよね
座っていられる時間もそうとう長くなったし
相変わらず母の我が儘言い放題はあるけど、私達も頑張っているんだよぉ
食事介助も出来るように勉強したし
夜中のカイカイ(痒いところを撫でてあげる)も
リハビリも何かいい方法はないかと毎日考えながら
そして、少しずつ付きそう時間も短くしていった
とても心配だけど、そういう決まりだから
この病室もいづれ出なくてはいけなくなる
ここを出たら、次はリハビリ病棟に移ることになっている
そこは此処よりもっと厳しいんだよ
でも、自宅に帰るためには頑張らないとね
そして、この月・・・
姪の麻由の入院の日取りが決まった
この子も頑張っている! 命をかけて頑張っている
嫁さんは今月からその子の、麻由だけのお母さんに戻った
その分私が母の介護に付ききりになった
時々父も交代してくれたけど、この父がまた大変なんだよねぇ
目があるだけでも助かるのだけど、勝手に何でも食べさそうとするし
きちんと指導を受けてないからやり方も不安だ
でも、とにかく乗り切らなきゃ!
来月には病棟の引っ越し。
家族みんながギリギリのところで頑張り合っているんだよ
2003年10/7

母はリハビリ病棟に移った
ここでの生活は母にとって快適とは言えなかったようで
移って早々に発熱をした 微熱で治まったがなんとも心配な幕開け。
私は院長の許可を貰い、母の精神状態が落ち着くまで付き添いをすることにした
朝、決まった時間に起床。顔をタオルで拭き、服を着替え、食事をするために部屋を出る
食事はみんなと一緒に一つの部屋で頂く
その際、母はまずアイスマッサージをし、看護士とワンツーマンでの食事

ヘルパーさんではなく、看護士とでないと食べさせて貰えない。だからどうしても他の人より時間が遅れる
何故なら、看護士は少ないから・・・
特に土日はお休みの人が多いので 時として私が介助に回る
だからその為に私も指導を何度か受けた
しかし、母の食べ方は以前の母ではなかった
一番最初、やっと食べ物を食べたときのあの笑顔が
少しずつ 少しずつ失われていった
ただ黙々と口に物を運ぶ
周りを見て 人の食べ物を羨ましそうに見る
でも、どうすることもできないよね
私はこの母の食事時間が唯一の休憩時間でもあった
約1時間。 私は病院から外に出て朝の空気を胸一杯に吸い込み、自分も朝ご飯を食べる
母の前では何も食べられないからね だって母は普通食を食べることが出来ないから
時計を見ながら 母を食堂まで迎えに行くと
ぐったりとした母がそこに居る
食だけでも疲れるのに、その後の20分座りが更に疲労を喚ぶんだよね
解っているけど ぐっと心を鬼にしなければいけない
どんなに私が責められようと、悪者になるしかない
いつか、きっと今よりもっと元気になれる
そうすれば今の苦痛も無くなってくるよね
同日 ばぁちゃんの飲み込み検査があったが その結果はあまり良くなかった
笑顔で受けたのにすごい残念 なかなか簡単には進まないね
一番本人がショックだろうから全てを話すことはしなかったけど やっぱり落ち込んだ
私も一瞬力が抜けそうになった
もしかしたら 喉の状態も快復してて、
少しぐらいは固形の物も呑み込めるようになってるかも?と
そう願いながら祈りながら検査におもむいたのに
STさんもこの結果にショックを受けていた
見た目はしっかり飲み込んでいるようだったのにね と
ホントに見た目だけは全然咽せないから
でも、この咽せないのが一番の危険性を持っているのだ
咽せない。気道に入っているのに咽せない!
つまり傍目には誰も気が付かないうちに誤嚥しているのだ
微量ずつ、確実に入っている
それでも何とかエヘン!と咳払いをすることで肺炎を免れている
母にとって大事な嚥下療法
その障害から少しでも快復に向かっていたら嬉しいのに
ダメだった・・・
母の落胆は見るより明らかだよね
固形の物が食べられるようになるかも、と楽しみにしていたのに、なんて励ましていけばいいのだろう
もうリハビリする意欲をなくしてしまったらどうしよう
いや!あきらめちゃそこで終わりだから もっと勉強して一番いい方法を見つけて行かなきゃ!
今は ちょいブルーで笑顔もゆがんでしまいそうだけど
みんなの前では笑顔で
気力が今の原動力だというのに、こんなことではダメだよね
諦めないぞ!! 落ち込んでちゃだめなんだよね
2003年 10月 12日(日)
いつも、深夜病院にでかける前と着く前は
体もだるいし眠いし
ほんとに気力的にまいってる状態で
ついつい誰かに背中押しされたくてメールしたりして、
でも不思議と病院着いて ばぁの顔見たら眠気もひいて体が動く。
同じようにじぃの声や疲れた弟の顔見たら 私しか居ないやん!
みたいな気になってさ、だけど辛くなると誰かにすがりたくなるよね
2003年 10月 18日(土) 本日快晴
私は数日 風邪でダウンしていた
今朝は私の熱も下がったみたいだ。でも喉はまだ痛い
今日の快晴がにくたらし〜!!こんな日に缶詰かい!
でも今日は明日の用意しなきゃ!寝ていられないぞ。
明日はじぃの誕生日会&喜寿のお祝い。
外出許可がおりたから ばぁも一緒にお祝いができる
でも、ばぁの食べるもの作らないといけないんだよね
西瓜のゼリーとかフルーツペーストを決められた堅さで作るんだよなぁ。
う〜ん 難しい
それにしてもいい天気やなぁ
はぁ〜(=__=)
<夜の日記>
☆スイカのぜりー
☆オレンジゼリー }果汁300cc×粉ゼラチン20cc
☆メロンのゼリー
☆コーヒー豆腐 ―――― コーヒー豆乳200cc×にがり25滴
☆オレンジとろみジュース ― オレンジ果汁200cc×つるりんこ
☆バナナペースト
★ぷっちんプリン
★ヨーグルト
★ラムネ味ミネラルゼリー
★生クリーム
なんとか初めて作ったけど固まったかなぁ普通の堅さより少し柔らかめで
でも、水分が浮くといけなくて、
う〜〜ん・・・
これを明日、綺麗にガラス皿に盛りつけて♪
多分子供らも欲しがるだろうなぁ 少しずつ分けて飾ろう。
今回は時間の関係でデザート系だけど、次回は食事ができるといいね。
昼の1時から5時頃までの数時間だけど焦らず欲張らず
少しずつ帰れるようにしていこうね
ばぁは明日配るお餅も食べたいってダダこねて困らせるけど、ダメなものはダメ。
少しの油断で何も食べられなくなるかもしれないから。
心を鬼にしてでも駄目なものをダメ!と言えなきゃ自宅復帰はできない
目を真っ赤にして涙浮かべて、まるで本当に子供だけど
これからは特にこういう誘惑にうち勝って、がてんして
自分の体を自覚していって欲しい
一緒に頑張ろうね