昨夜 何気なく始めてしまったネット上のファイル整理。
その中に、こんな日記があった。
2005年 夏のある日。
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私が旦那の家を飛び出して・・・早18年がたった
その間に 義父が病気で亡くなり
義母は広い家に一人きりになって・・・
私も色々な人生を送ってはいるが
今、平凡だけど幸せに暮らしている
もちろん旦那の実家ともちゃんとお付き合いはしている
飛び出してすぐの正月にも挨拶に行ったほどだもんね
今では毎朝のように野菜を届けてくれるような そんな義母だ
だけど・・・
確かに表面上は仲のいい朗らかな親子?に見えるだろうが・・・
内心はどうだろう
そりゃどんな親子であれ、礼儀や気遣いはあるよね
まして、あんなことがあったのだから 当然心の奥なんてわからない
その母から 今日の昼 電話があった
この電話も以前は旦那が居ないと用件を言わず切ってしまっていたのだが
私がこういう性格だし?母も段々と気持ちが開いてきたのか話をするようになった
そして、今日 思いもかけぬ言葉
いつものように明るく電話に出た私、
「はい、もしもし あっお義母さん?なんでしょう?」
「あぁぁあのぉ あんた焼き肉せんか?」
(え!?焼き肉!??藪から棒に?なに?)
「え?焼き肉?うん肉はみんな大好きやけど?」
「ほうかぁ 肉をぎょうさんもろたんやけどぉ一人ではくいきれんしの、一緒にどうじぇの?」
(はぁ?焼き肉?一緒に?どこで??)
「あらぁ そうなんやぁ でも、冷凍も出来るよ?うちは肉は大好きやけど・・・」
「ほな、一緒にうち来て焼き肉せんかぁ?そっちいってもいいしぃ」
(えぇぇえええ!??今、なんて言った?うちに来るって言った?マジ?来てもいいって・・・うちに?来るの?)
「あ・・・そうやねぇ 一度旦那や子供らにも聞いてみるわ」
内心ドキドキしてた
必死で平静を装っていたが、かなりテンパッテタ?かも 内容ももっと問答してたけど
取りあえずここで一旦電話を切った
ハッキリ言って えぇぇぇええええ!?って感じだったから・・・
う〜〜ん、確かにお母さんは今一人暮らしだし、寂しいよね
少し前から私も気にかけてはいたんだよ
でも、いくら旦那に たまには家に帰って泊まってくれば?と言っても
全然気にもしないし? 心配もしなければ寂しいだろうなんて思いもしない?
そこんとこ淡泊人間なんだよね
だからそろそろ一度我が家に食事でも喚んでもいいかなぁ と
思ってはいたんだよ 思ってはね? でも・・・・あまりに急でしょ〜〜〜〜〜!!
答えに困ってしまったさぁ
まず 娘らに聞いた。
まぁさほど夕飯食べるだけやし・・・変わり映えしないんだけどね
旦那にも電話した
旦那の答は
「ほんなもん あっち行けばいいげやぁ そのほうが面倒ないやろやぁ」と
う〜〜〜 解ってないなぁ 全く!
あのお義母さんが! 我が家に! 自分から行ってもいいしぃ?と言ってきたんだよ?
解らないのかなぁ その重大性が・・・
取りあえず、旦那じゃらちあかないし
よし!喚ぶべ!と決めた
早速返事の電話をした
「もしもし、あっお義母さん?旦那に聞いたら夜帰宅が遅くなるかもしれないけど焼き肉しようって♪」
「ほ〜〜そうかぁ 遅いのはかまわんよぉほんなら私、何持っていこうかのぉ?」と
なんだか嬉しそう?
「何も持ってこなくても いつも貰ってる野菜もまだあるからいいよ。肉だけ持ってきて〜」
「ほうかぁ?まぁ野菜はようけあるで、少しもっていくかのぉ」
「うん、肉もうちに多少あるし、大丈夫やよ、時間になったら迎えに行くし」
こんな感じで電話を切った
それからが大変だったぁ〜〜〜
なんせ、初めてうちに来るのだから! 第一印象は大事だよね!?
トイレも 台所も 玄関も・・・
とにかくせっせと片づけて掃除して・・・狭いながらも小綺麗に・・・
ビールも買いに走った。
そして夕方・・・旦那が帰宅
お義母さんを迎えに行って貰った
「なんで俺がいかなあかんのやぁ 幸かお前が行けばいいげやぁ」と?旦那
オイオイ・・・まだそんなこと言ってるんかぁ! ホント解ってないなぁ
普通に友達が来るわけじゃないのにぃいいい
初めて来るって事 その心境解らないのかな?
なんで私がこんなに気をもまなあかんのやぁ??
私はその間 野菜を切って、テーブル準備をした
旦那が帰ってきた!
「こんばんはぁ悪いの〜」とお義母さんが入ってきた
「あっいらっしゃい!中に入ってぇ」と明るく迎えた
この時、私はかなりテンションは上がってたかもしれない
準備も出来て、まずは乾杯!
娘らは ただ黙々と食べてる。旦那はテレビ見ながら?
たまに相槌? もとより無口だけど・・・
私が話し相手になってたけど、いつもよりお喋りな私だったかも・・・
ビールも結構飲んだ
お母さんも飲んでた 顔が赤くなってきて 機嫌も良さそうで
あれやこれやと たわいない会話
「ようけ食べたわぁ 何日分も食ったなぁ一人やとこんに食わんのにぃ」と
「うん、私もおかげさんで沢山食べたわ。みんなで食べると美味しいよねぇ」
そんな事を言い合いながら・・・
でも、本当は あまり肉の味は覚えてないっていうか・・・
美味しかったとは思う。でも、始終気を張っていたせいか?味わえてなかったかも
少し休んだ後 後片づけ・・・
今日の当番は?お父さんやな と娘らと話したあとに、
「うちは後片づけは当番制なんやよ、今夜は旦那の番」と義母に説明した
とても昔なら考えられないことだよね
でも、あえて私はいつもと変わらない我が家の様子を見せた
それを見てどう感じたかはわからないけど。これが我が家のやり方。
みんなで台所までテキパキと運び、広くなった部屋で足を伸ばす
空になった缶の分 今日の食事は美味しかったんだろうなぁと思いながら・・・
そして、帰りは娘に頼み、
私はやっとむねをなで下ろした
でも、まだテンションは上がったまま・・・その証拠に全然酔ってない
おもむろに私は缶を開けて一気に飲む・・・
フ〜〜〜〜・・・・・(_ _*)
なんか 怒濤のごとく・・・だったような
でもまぁ 初訪問にしては、まぁまぁの感じだったかなぁ
帰り際、私はお義母さんに
「またいつで来てくださいねぇ ご飯もみんなで食べると美味しいし、」と笑顔で言った
「うん、おおきにの〜」
義母は嬉しそうに 千鳥足で車に乗り込んだ
まぁ、いいさ、いつでもまた来てくれて・・・
ホントにそう思った
旦那のお母さんだもんね たった一人の
親孝行は生きている間にしなきゃダメなんだよ?
そう言っても旦那は真剣に考えないしぃ いつまでも元気で居ると思っているの?
私はあの家には帰るつもりも 遺産を継ぐ気も毛頭ないけど
でも、家族を大事にしなきゃいけないって思う気持ちはあるよ
過去は過去
私はこの性格だし(≧m≦)ププ
たとえわだかまりは残っていようとね・・・
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これは、みーさんが交通事故で今の状態になる1年半ほど前のこと。
この時はまさかこんなことになるなんて 思いもしなかった
ようやく、少しずつ歩み寄れて笑顔で話せるように成ってきた頃
これからこんな風に付き合っていけるのかなぁ なんて
でも
人の人生なんてどこでどう大きく変化するか解らないものだよね
この日記を書いたときは苦笑いながらも嫌な気分ではなかった。
だけど今 読み返し、 その思いは刹那にかわる。
ずっと
止まったままの 私の心。
いつ また歩き出せるのかな・・・・

