昨夜深夜からまた状態が悪くなった。
息づかいも ゼイゼイと聞いてるだけで辛そう
朝から、予約で内科の検査をお願いした。
結果を聞くまでもなく、誰が見ても母の状態は悪かった。
結果。
なんと腎臓よりも肝臓が一気に悪くなったと。
通常、人間の血中アンモニアは70〜80
それが母は 180まで増えていた。
つまり肝機能が悪くなり、体内の毒素を分解出来ずにいるのだ
この状態が続くと、脳障害が起きる。
意識がはっきりしなくなり、最後は昏睡状態になる
しかし、母はこの症状を改善するにはあまりにも危険な綱渡りだった
母の腎臓もまた悲鳴を上げているから
母の場合、腎機能が悪いため、利尿剤で水分を排出してるが
これは肝機能を悪化させるのだ
だからと言って利尿剤を使わずにいたら、肺に水分がたまり
呼吸困難になる
そうなれば残るものは苦痛だけ。
どちらを取るか?
どちらも改善させることが出来ればいうことないのだが・・・
それは非常に難しい と
もし、どちらかをとれと言われたら・・・
私達家族は、肝臓を見放す事に決めた
肝機能が悪くなれば、意識障害を起こし、
本人は何も知らないまま・・・まるで麻酔をかけられた状態になる
しかし、肝臓をとって腎臓を見放せば、呼吸困難になる
そして、見てる事もできない苦痛を味わうことになる
出来れば治してあげたい! でも出来ないと解った以上決めるしかない
今は とにかく出来るところまで治療を施し、
この先、必ずくるであろう分かれ道にきたら
その時は私達は腎臓を選ぶことにした。
その方が本人は楽に逝けるだろうから・・・
辛い選択・・・
でも、それまでは、少しでも笑顔ですごせるよう
食べたい物も可能な限り食べさせてあげたい
私は、この選択を一人診察室で聞かされたとき
一瞬泣けそうになった。
でも、
すぐにその涙は消えて、覚悟に変わった。
もう泣かない。
夕方、家族でDrからその話を聞かされたが、私は冷静だった
でも、父は悲痛な顔で・・・来るときが来たんだなぁ と
Drは家族みんなの気持ちを確かめるように何度も繰り返し説明してくれた。
どちらを選ぶか・・・
延命はどうするか・・・
私達の気持ちは、いたずらに延命で苦しめることはしたくない と
最後までそばに居るよ!見ていてあげるよ!
今夜はこっそり、トロミジュースを飲ませてあげるね(^^)
2004/11/27
母が入院し、4日が過ぎた
状態は・・・良くない
食事はミキサー食で普通に出るが、半分食べられればいい方
それも、ベッドを起こし、そこでまず息を整える
座っている事がすでに困難だから。
でも、座らなければ食事は出来ない。お茶も飲ませてあげられない
ようやく息が落ち着いたら、食べやすい形状の物から・・・
一口ずつ飲み込み、咳払い。 でも、なかなか出来ない
お腹も張ってしんどそう。時間を測るまでもなく、
10分もすれば明らかに飲み込みも悪くなるし、目もトロンとしてくる
それでも食べたいと言う。
今はそれだけが楽しみだから、
でも、咽せないはずの母が 激しく咽せ出す。
そして息がヒューヒューいいだす。
また後から食べようね。 と言って片づける。
でも、まず食べることはない。せいぜいお茶くらいだ
寝ていても起きていても 容赦なく呼吸は苦しくなる
胸をさすりながら、 「息 つらい〜〜 」と弱々しく訴える
でも血圧は取りあえず130/80くらいで、酸素量も90はある
だから何もすべが無く、ただ背中をさすってあげるだけ。
苦しくても一生懸命呼吸を整えようと頑張っているから・・・
でも、その姿は見てるだけでこっちまで苦しくなってくる
苦しい〜〜〜と、もがくたびに、ナースコールを押すべきか悩む
いつ、どうなるかわからない不安と戦いながら見守るしかない
頭痛も酷い。頭を抱えながら、顔をしかめる
利尿剤は打たれているから尿は順調に出ている。
足も顔も、浮腫が取れてきて、しわしわになった。
でも、その反面、確実に肝臓も腎臓も悪くなって行く。
「早く 家に帰りたい・・・・」 その言葉が胸に突き刺さる
少しでも楽な体制は無いものかと、ベッドを起こしたり倒したり
手が痺れるほど何十分も背中や 痛がる腕をさする。
でも、その顔の眉間にできるしわは 伸びることがない
口で息をするから喉が乾く。
でも、寝たままではお茶も飲ませられないから、そのたびに苦しむ
今日、唯一嬉しそうにしたのは
ズムージーにトロミをつけて飲ませてあげたとき。
「おいしい〜〜」と
飲み終えてからも 「ミカン おいしかったぁ〜」と
また飲ませてあげるからね♪ と言うと うんうん と頷いた。
たったこれだけ・・・
あとは苦しみを堪えるだけ。
もう少し楽にしてあげられたら・・・これが精一杯なのか?
それでも食への欲求は強い。これが今の母を支えているのかも
だけど、いつかはそれも出来なくなる
起きていられなくなる。
呼吸が苦しくなる様は見ていたくない。
これ以上辛くなっていくの? それはいつ頃?
楽に眠ることもできないの?何もわからなくなるほうが楽だよね
でも、その時は本当の終わりの日。
ただ最後が苦しいかそうでないかと言うだけで、今はただ苦しみを耐えるだけの毎日
せめて、夜だけでも眠れるようにと、頭痛薬(安眠剤)を注入する
でも、効き目はあまり長くはもたない
それでも少しは?
昔から、夜に爪を切ると親の死に目にあえないと言うよね
私はそれが恐かった。 最後は絶対そばに居てあげたかったから
でも・・・
今、私はこんな母を見ていて 逃げ出したいと言う気持ちも湧いてくる
その場に居ることの不安と恐怖
どうすることも出来ないもどかしさ。
だけど、誰もいないところで苦しさと戦わせるのはあまりにも可哀想だ
だから出来るだけそばにいるよ!
その時が来るまで、誰かはそばに居られるように・・・
そしてその時、もし、そばに居るのが私でなかったら・・・
その時はごめんね 許してね
今夜は夜勤を交代してもらった。
明日又会いに行くよ。
そしたら、スムージーをまた飲ませてあげるからね!