一年はあっという間だねぇ今年も無事過ぎていこうとしている・・・
私の家族は相変わらず毎日のほほ〜んと生活しているけど
これが一番の幸せなんだね。
母の病気は今はなんとか大人しくしているようだ。
と言っても治るわけではないけど。
日々進行するだけの病気だけど、せめてあまり辛くないように
夜はやっぱり眠れないんだろうな。
背中をさすってあげたいけど、住む家が違うし、弟夫婦に任すしかないし。
せめて毎日笑顔でいてくれたら。と
そればかり願う・・・
七夕も・・・法事も・・・そして明日の初詣も、いつも願うことは同じ。
”どうか・・・どうか・・・いつもみんなが笑顔で暮らせますように”
病気が治りますようにとはもう祈れない。
沢山の我が儘も、願い事も、もう頼まない。
ただ一つだけ。みんなの笑顔。幸せなら笑っていられる。
健康でなくても心が満たされていれば笑顔でいれる。
だから私の願いは一つ。 みんなの笑顔。
あの日、私は万に一つの可能性を賭けて東京の某有名な病院に出かけた。
母の病状のカルテやCTスキャンフィルムをもって・・・
母はもうあまり遠出はできないから私が代理診察を受けた。
でも・・・結果はやはり悲しいものだった。
もう無理。治療は出来ないと。
気丈にしていたつもりなのに、病院を出て駅に向かう私の目は次第に涙でかすんで何もみえなくなっていった。
拭っても拭っても溢れてくる涙。
覚悟はしていたはずなのに・・・
頭の芯がぼ〜〜っとして何も考えられなくなって・・・
駅の喫茶店で冷え切ったコーヒーを飲み干したのは数時間後の事。
しっかりしなきゃ!
遠い自宅では私からの連絡を待っている人が居る。
同じように僅かな期待を胸に、
でも、なんて話せばいいのか言葉が浮かばずに、
そして私は、母には半分だけ嘘をついた。
精一杯の強がりな私を取り戻して、脳天気な自分を呼び戻し、
少し薄情な娘を演じた。
『やっぱ、本人でなきゃうまく診察できないって。でも、このまま大事にしていれば大丈夫だと言ってたよ。』と
あっけらかんと、どこにでもあるような言葉で けろっと答えた。
母の”人ごとだと思ってぇ”とさも言いたげに苦笑いする母の顔。
これでいい。 これでいいんだ。
人間はそう簡単に壊れるようにはできていないから。
だから動けなくなるその日まで、目の覚ますことが無くなるその瞬間まで、せめて笑顔でいさせてあげたい。
体は辛くても、心まで辛くならないよう・・・
私が明るく前を照らしていてあげたい。
とても難しくてどうすればいいのかわからないけど
ただわかることは・・・親だから、親になった私だからわかること
それは自分の子供が、幸せにしていること。
子供が幸せならその周りも幸せだと言うこと。
心安良かと言うことは、大事な人が幸せにくらしていて初めて生まれる気持ち。
だから私は馬鹿にもなれる。
でも、けしてそれは無理なことをするのではなく、
私自身が本当の意味で幸せになることなのだから・・・