2004/10/31

映画「笑の大学」  MOVIE


「笑の大学」観てきました。

予告編では寒い笑いが満載だったのに
本編でこんなに笑えるとは思いませんでした。
いろいろ趣向を凝らしてあって楽しかったです。

三谷作品の映画というと「ラジオの時間」がありますが
あれは、スタジオの外を飛び出して、ラジオ局内や長距離トラックの運転席など
場面があっちゃこっちゃして非常にばらけた印象があり
映画より舞台の方がずっと良い出来に違いないと確信したものですが
この「笑の大学」は密室劇のかたちを崩さないことと
1本の戯曲を巡る検閲官・向坂と劇作家・椿との攻防だけに焦点を絞っているので
落ち着いて腰を据えて観ることができました。

映画を観ているときから
椿役は、本来もう少し年配の人が演じてもいいのでは
と思っていたのですが、
舞台版では、椿と向坂がほぼ同年輩のようですね。
映画版では、夢に向かって突き進んでいく初々しいけど信念をしっかり持っている青年劇作家を
稲垣吾郎さんが、見事に演じていて、これはこれでとても素晴らしかったです。
台本がどんどん面白くるにつれて瞳がきらきら光りだしたり
せっかく一晩で書き上げた台本にけちをつけられ、困ったように半笑いになるところなど
これでは、鬼の検閲官も情にほだされるわと納得。
椿役は吾郎ちゃんで正解でしたね。
お相手の役所さんの演技が気が抜けないほど凄かっただけに、よく頑張ったと思います。
この演技を監督共々今後の金田一シリーズで発揮してもらえるといいのですが。
役所さんに引っ張られるところが大きかったのかな?

この話は昭和15年のある1週間の出来事となっており
その間に浅草の劇場街が、娯楽の街から一変して
軍事色が強くなっていくのは、時代とはいえ切なかったですね。
15年というと、まだまだ日本では戦争に負けることなど考えていなかったように
思われるのですが、そんななかでも、招集されれば「お国のため(命を捨てる)」なんですね。
それだけに、台本を巡り笑いっぱなしだった物語に最後には泣かされました。
凝りに凝ったエンドロールはとてもおしゃれで、
それを見ているうちに涙は乾いてしまいました。
エンドロールに使われたポスターのデザインにしろ、
坂草の街並みと車の通らないだだっ広い道にしろ
警察庁の木の机や椅子にしろ、あの昭和初期の雰囲気が
好いですね。あの時代には生まれてもいないのにあの雰囲気凄く好きです。

ところで、劇中劇である「石川三十五衛門」にしても「貫一とお宮」にしても
実際舞台で興行してもこの映画の予告編並に笑えそうにないのですが、
その辺はどうなんでしょう?
いくら娯楽に乏しい時代とは云え、立ち見が出るほど面白いようには到底見えませんでした。
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