2004/10/21

映画「隠し剣 鬼の爪」  MOVIE


「隠し剣 鬼の爪」の試写会に行ってきました。

アカデミー賞ノミネートの「たそがれ清兵衛」
に続く山田洋次監督×藤沢周平原作映画第2弾です。
わざとらしさが鼻につくエピソードがいろいろと盛り込まれていた
「たそがれ清兵衛」に比べ地味ではありますが、
こちらのほうが私は面白かったです。
藤原周平の短編2本を片桐宗蔵(永瀬正敏)という下級藩士の身に
起こった出来事として無理なく描いています。
明らかに2つの話が別々に進行しているのですが、
それが気にならないくらいちゃんとできていて
山田監督は前回の「たそがれ清兵衛」から得た
反省点を丁寧に修正して作り上げたという感じがします。
物語の流れがとても誠実です。

俳優人もいかにも「極道の女たち」を引きずっている高島礼子さんには、
ちょっと引いてしまいましたが、
それ以外の配役は無理がなくすんなり観ることができました。
松たかこさんもきえの役は松たかこさんしかかんがえられないくらい
しっかり嵌っていました。

タイトルとなっている「隠し剣 鬼の爪」は、
その名の通りの剣技で意表をつかれました。
なぜ、戸田寛斎(田中泯)が門下生である片桐と狭間弥市郎(小澤征悦)のうち、
剣の腕が劣っている片桐に伝授したのかも納得できます。

このあたり時代劇として見て、最初から小太刀の達人であるたそがれ清兵衛より、
劣っている上で秘策を得て斬りあいに挑む片桐のほうがしっくりときます。

ラストは、ちょっとできすぎなきもしないでないですが、上手くまとまっています。

どうしても「たそがれ清兵衛」の2番煎じてきな扱いをされてしまうそうな
「隠し剣 鬼の爪」ですが、
下手に日本アカデミーで賞を取り巻くってしまってその印象が強い「たそがれ清兵衛」より、
賞なんてとらなくてもいいからこのまま心に残るような作品でいて欲しいです。

ところで
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緒形拳さんが演じられた家老役は
あの「必殺仕掛人藤枝梅安」と同じ殺し技で始末されてしまうのが見たくての
配役なんでしょうか?
というくらいあのシーンは「おおっ!」でした。

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