2004/9/21

映画「インファナル・アフェア 無間序曲」  MOVIE


既に他都道府県では公開中の「インファナル・アフェア 無間序曲」に行ってきました。

池袋では、最終上映が午前1時代からしても大ヒット見込んでいますね。
原題は「無間道U」。去年、香港映画らしからぬ重厚な内容とハリウッドリメイクが決まったことで予想外に盛り上がった「無間道」の続編です。

「無間道」が主人公の犬死で終わる内容だったため、続編と言えども、内容的には「無間道」以前の話になっています。
時期としては、ヤンが警察学校を退学する頃から、香港返還までの6年間にあったできごとになっています。
このあたりは「無間道」のなかである程度語られていますが、
それを1本の映画にするため、新しい設定や新しいキャラクターが追加されています。

私は、もともと続編には否定的で
あれだけ1本で完成された「無間道」に余計なものを足して欲しくはありませんでした。
また、香港映画ということで過剰な期待はしていませんでした。



でも、
これは上出来ではないですか?
予想をはるかに上回る出来です。
「仕切りなおした人生がこれからはじめる」ことを示唆したエンディングも含め
むしろ前作より好きです。

それに
このアンソニー・ウォンと
このエリック・ツァンと
このフランシス・ンを
観れたのは大きいです。
彼らの演技だけで持っていかれました。

消火器を持ったまま慌てふためくウォン警部なんて前作では考えられません。
ウォンとサムもくどくも暑苦しくない友情も
ハウの柔らかな物腰や口調も
喋らないロイや、墓地で少し離れて部下を見守る警察学校校長も
好きです。



…ああ、これで前作さえなければなあ。
これ単体だと、いい映画なんですけど、
このあとにあれが来るんですよね。
これで前作さえなければなあ。
前作があるから、この映画に変なところに負担がかかってきたのだと思うと
かわいそうになります。

エンドロール後、「インファナル・アフェア 終局無間」の予告編が流れて
<第1作の謎が全て解き明かされる>となっていましたが、
第2作で、第1作ではありえない設定を追加したがため
謎ができてしまった感じが否めません。

「インファナル・アフェア 無間道」→「インファナル・アフェア 無間序曲」
の順に観てもつじつまの合わなさが気にかかるのに
これを時系列に沿って観る人はどうなんでしょう?
はたして「インファナル・アフェア 終局無間」がそれを全て解決してくれるのでしょうか?





ところで、こんなん
作ってみました。

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2004/9/20

大川興業 第29回本公演「Show The BLACK」  STAGE


大川興業 第29回本公演「Show The BLACK」
に行ってきました。

事前に購入したチケットには
「暗所恐怖症の方、心臓の弱い方、妊婦の方は、あらかじめスタッフにお申し出下さい。」
という注意書きがタイトルのすぐ下に書いてあります。
この舞台では、演出の都合上、暗闇が約1時間30分続くのです。

出演者の名前も明かされず、それゆえ、役者の出待ち入り待ちもこの舞台に限って禁じられています。

今年に入ってまずCSで観て興味を持った劇団をお金と時間が許す限り、はたまたチケットが入手できる限り観るようにしてきました。
大川興業は、CSで「ふたつの神が宿る」「業・業・業」、「ハングリー精神'96」とか観ています。「全身全霊」はビデオ録画したまま行き方知らずになっています。
観るまでは、あまりいいイメージがなかったのですが、観てみるとこれが意外や意外。
観終わってからほんのり気持ちが癒されるのです。
今回は、カムカムミニキーナを観るのに東京に出るついでに他の劇団もはしごしようかなと思い立ち、探したところ運良く告知を発見したので即行でチケットを購入しました。
今年中に観ることになるとは思っていませんでしたが
生で観るのはこれがはじめてです。

会場は、昨日の本多劇場と同じく下北沢にある「ザ・スズナリ」です。
実は、私にとっては、はじめてのスズナリです。
本多劇場に行くのに3度も道に迷ったの私にしては珍しくスムーズに
しかも開場時間前に「ザ・スズナリ」に到着。
すでに大勢の人が来ていて整理番号順に並んでいました。
順番に並ぶために何人かの人に持っているチケットを見せてもらいましたが、どの人も親切でした。
心なしかほっとしました。
なんとも友達のお母さんみたいな雰囲気のスタッフの人から
開場前の注意事項を受けると、いざ中へ。
階段を上りきったところで、やはり気さくな感じがするスタッフから
ペンライトとパンフレットをいただき、
さらに黒い板で囲まれた細い通路を通ってようやく会場入りしました。
凄く古臭くて昭和のにおいがぷんぷんしているけど
この建物凄く好きです。何か落ち着きます。
ステージの幕に中原中也「茶色いサーカス」などの詩文が墨字で書きなぐられてあるのも好きです。
パイプ椅子が並べられた会場は、これまで観たどの舞台よりも小さいです。
整理番号が38番だったので、さほど期待はしていませんでしたが、
どうやら全部で40席もないようです。
運良く全4列中2列目のセンターに座ることができました。
この小ぢんまりした感じも心地よかったです。

で、待つこと30分くらい、何度も繰り返される
「暗所恐怖症の方、心臓の弱い方、妊婦の方は、あらかじめスタッフにお申し出下さい。」
「万一、上演中に気分が悪くなられて外に出られる場合は、
お渡ししているペンライトを必ず足元に向けてつけ、出口へお進みください。」
というアナウンスに正直幕が上がるまでは、かなり不安にさせられ嫌な汗をかかされましたが、いよいよ開演です。



いつのまにかコンクリートの壁に四方を取り囲まれている暗闇の中に閉じ込められていた6人の男たちの物語です。
突然の暗闇に困惑するサトウ、ワタナベ、タカハシ、スズキ、タナカ、イトウというありふれた名前の男たちは、すったもんだの末にサトウをリーダーとして訳の判らないその状況を乗り切る決意をします。
なんどか暗闇に耐えられずパニックに陥いるも、サトウが昔話を始めたり、生まれつき目の見えないワタナベが光を感じるようになったりいろいろあるうちに徐々に団結を固めていく6人ですが、そこに7人目の男が現れて…。

全ての謎は最後に解けるのですが、これがちょっと判りにくいです。
謎をそのままにしておけない人にはあったほうがいいのですが、
物語の空気を考えると、とってつけたようで無くても全然かまわなかったように思います。
暗闇が舞台のあちら側(演じ手側)とこちら側(客席)の境目までも取り払ってしまい
舞台の6人には最後まで真相が判らなかったように私もこのまま判らなくてもいいや
という気持ちになってしまいます。、。
声だけなのにそれがどの人かすぐに判るほど個性的な6人にすっかり引き込まれてしまいました。

暗闇を見続けると、やはり目も疲れるようです。
舞台はほんと真っ暗で、たぶんここまでの暗闇は、日常そうそう体験していないかもしれません。
舞台上の人はおろか、自分の姿すら観えませんでした。
物語は何幕かに分かれており、そのたびに幕が上げ下げされているようなのですが、それすら判りません。
そのくらい暗いのです。
その中で繰り広げられる声と気配だけの芝居。客席の笑い声でさえ芝居の一部であるかのようでした。
こんな舞台を考える大川前総裁、凄い人です。

本当に好いものを観させていただきました。
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2004/9/19

映画「MASK DE 41」  MOVIE


2001年6月23日発行の映画雑誌「ピクトアップ#11」(表紙:「けものがれ、俺らの猿と」)で見た
田口トモロヲ主演「MASK DE 41」という映画。
いつ公開するのだろう、
もしかしてもう公開してしまったのではないだろうか
などと、思っているうちに、3年が経ってしまいました。

公式サイトによると、金沢のシネモンドでの公開が決まっていますが、
そこはそれ、シネモンドですから
上映してもたぶん、レイトショーになることが火を見るより明らかです。
それだったら今来ている東京でと、新宿K‘s cinemaで観てきました。

41歳厄年で体よく会社からリストラされたサラリーマンが、
大学時代の後輩の口車にのって、プロレス団体を立ち上げるものの現実はそんなに甘くなかった。

突きつめて書くとこんなかんじの映画です。

まず、音楽が凄く好いですね。
ここそというタイミングでここぞなラテン音楽がかかるんです。
そこが気持ちよいんです。
普段、サントラを欲しいと思うことは無いのですが、この映画のサントラは欲しいです。
翌日、池袋のHMVを覗いてみたらありませんでした。
映画を観る前に渋谷のHMVでジャケットを見ていたので、またのチャンスを待ちます。

そんなに派手な映画ではないし、プロレスの映画というよりプロレスファンの映画なので
乗れない人は乗れないかもしれません。
現に私の隣の座席にいたおばあちゃんは孫と一緒に来ていたようなのですが、
それまで楽しんでみていたようなのにリングシーンは目をそむけていました。
その試合も途中から妄想が入って、最後は観戦客も巻き込んだ乱闘になってしまい、
ぐだぐだと終わっちゃうんですけど、
この乱闘のなか客は怒っているのにセコンドの人とかレフリーの人とか楽しそうなんです。
みんなプロレスが好きだからそういう状況も楽しんじゃうんですね。
全編そんな感じなんです。
プロレスが好き!プロレスがあれば大丈夫!男ってしょうがねえ!って感じ。
そういうのがこちらにもびしびし伝わってきて好いですね。
こっちまでわくわくしてしまいます。

パンフレットも買うつもり全然なかったのに、帰り際思わず買ってしまいました。
意外とうすっぺらだったので、もったいないことしたかな?と思わないでもなかったのですが、
田口トモロヲさんの紹介写真がとても素敵だったので満足満足。
主役の倉持ってなんか映画「棒」のときの役柄を彷彿してしまいました。
家族のことが見えてなくて一人頑張っているんだけど嫌われていて、ってそんなダメお父さんなのにかっこいい。
そういう役、演じると上手いですよね、田口さん。
この映画では、脱いだら私凄いんです、になっていますし。
この映画、なかなか配役が渋くて後輩の蝦脇役の松尾スズキさんなんてほんと怪しい上にトラブルメーカーなにおいがぷんぷんしていました。

ラストシーンも日本映画らしくて好きですね。
切干大根をちくわと煮た料理が、何度か出てくるんですが、それが家族の絆を演出しているのが心憎いです。
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2004/9/19

カムカムミニキーナ「超人」  STAGE


19日、20日と2日に渡って東京に行ってきました。
その間に舞台を2幕、映画を1本観てきました。

まず、19日午後2時から本多劇場にて
カムカムミニキーナ「超人」を観ました。

以前勤めていた町役場の埋蔵文化財発掘調査員をしているお姉さんが
「大人計画」のビデオを貸してくれたのがきっかけで
シティボーイズ以外の舞台を観るようになったのですが、
そのお姉さんが「大人計画」以外に好きだと云っていたのが、
このカムカムミニキーナという劇団でした。

そんなお姉さんが阿部サダヲさんと同じくらいファンだったのが
今は、「トリビアの泉」ですっかり有名になった八嶋智人さんで
その八嶋さんが在籍していることもあって
今回、私以外にもはじめてカムカムミニキーナを観にきたお客さんが多かったようです。

私も初舞台と云うことでかなり期待していきました。








まあ、映画でもそうですけど
過度に期待すると
大抵、期待以下で終わっちゃいますよね。












まあ、それだけ書けばだいたい判ってもらえると思うのですが…。

家に戻って2chのカムカムミニキーナの掲示板を見てみたら
だいたい皆さん同じような感想を持たれたようです。

役者さんたちは頑張っていますよぉ。
特に藤田記子さんの女を捨てきったオーバーアクションは
はじめて見る私にはとてもかっこよく見えました。

でも、物語がよく判らないんですよね。
あらすじを書けと云われればあっさりと書けちゃうんですけど
それを相手に判ってもらえるように説明することができない判らなさ、です。

3年前、発掘調査員のお姉さんが観ていたカムカムミニキーナは面白かったのでしょうか?
たぶん、今よりは面白かったのだと思います。
舞台のロビーでは過去作品のビデオや台本が売られていましたが、
舞台がはけた後は、それを手にとってみる気は起こりませんでした。

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2004/9/17

あたる  MUTTER


朝の読売新聞朝刊のプレイガイドでちらっと
「竹中直人の会 改メ 竹中直人の匙かげん1
『唐辛子なあいつはダンプカー!』
作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ + 松尾
スズキ + 宮沢章夫
演出:竹中直人
出演:竹中直人 木村佳乃 佐藤康恵 …
場所:東京・本多劇場(2004年12月10日〜29日 全25公演)」
の先行発売のお知らせが目に留まり、
何気に、電話受付開始時間の正午丁度に電話をしてみたところ
コール4回目にしていきなりつながり
「お客様のおかけになった電話番号は大変込み合っており…」というアナウンスはなかったものの
まさかつながるとは思っていなかったがために
タイトルすら覚えていなかった私は
「あ、あの今日先行発売の竹中直人主演のチケット1枚。」
というバカな電話応対をしてチケットGETしました。
今朝まで予定にも組んでいなかった舞台なので流石に自分がやばいかも。

だって、「作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ + 松尾スズキ + 宮沢章夫」なんてチケット取るの無理だと思ったんだもん。
竹中直人さんは「四谷怪談」の舞台ビデオを観て圧倒されたことがあるので一度観てみたかったのですが、まさかこんな何の準備もしないままチケットGETなんて!


で、どうしようという心根のまま、家に帰ったら
「インファナル・アフェア 無間序曲」と「機関車先生」の試写会ご招待状が届いていました。
久しぶりに試写会を当てるも
どちらの会場も車で1時間ほどかかる高岡市での試写会。
しかも、21日、22日と続けて…。

あたって嬉しいけど、21日の早朝深夜バスで東京に帰って仕事に行ってそれから試写会はちと辛いような…
加えて次の日まで。

でも、両方観たい映画だから、やっぱる嬉しいです。
特に「インファナル・アフェア 無間序曲」は、富山での公開すら諦めていたので試写会まであって嬉しいです。
やった!!
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2004/9/16

森達也「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」  BOOK


一度、図書館で借りて読んでしまった本ですが、どうしても手元におきたくて購入しました。
出版されてから既に1年と半年経っているので第4版です。

森達也さんの本や映像作品は、読み返すたびに新しい発見があるという本ではなく、ここを起点に混迷した世界に入り込んでしまうかのような本です。
何かひとつ答を出しても、それが本当に正しいのか、
そもそも絶対的に正しい答は存在するのか、
というような世界に踏み込んで立ち往生してしまいます。

上手く云えないのですが、
森さんの作品に触れると、
いつも、安易に物事を「判断」することができなくなってしまいます。
「判断」は一方向からのものでしかないのに
この世の中のすべての事象は、一方向からだけでは捉えられないから、
「判断」することに躊躇してしまいます。
だからといって、無理に多方向から物事を判断するのはとても難しく
そう考えると、ここから一歩足を踏み出さなくてはならないのに
足がすくんで動けなくなってしまいます。

森さんが著作のながでよく使う「思考停止」したまま
答を出すことができなくなってしまいます。

以前、私は映画の感想を中心としたサイトを持っていましたが
映画「A」の感想は上手く文章にするができませんでした。
考えをまとめることができませんでした。
ひとつの感想を書くと、「こういう見方もあるのでは?」とう違う方向から見た感想が次々湧き出て終いには収拾がつかなくなるのです。

「A」を観ながら、私は不思議なほどずっと泣いていたんですが、
そのときも
「人間って…。人間って…。」と云う言葉が繰り返し頭に浮かぶだけで
「人間って〇〇」の「〇〇」の部分をどうしても埋めることができませんでした。

「A」や「A2」については、いろいろ語りたいのにいざ語るとなると、上手く言葉が出てきません。
その出したい言葉の一部がこの本です。
映画に関係なく、この本が書かれるにいたった状況に関係なく、これまでなんとなく思っていて言葉にできなかったことが、ここに書かれています。

ところで、「お薦め」とか云うのではなく
「A」、「A2」は一度観ておいたほうがよいかもしれません。
観てみて批判的な感想を持とうと、肯定的な感想を持とうと、何も感じなかったとしても一度観ておいたほうがよいように思います。

「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」
この言葉を目にすると、今でも泣けてきます。
青臭い理想論かもしれないけれど、ここに込められている意味はとても深いように私は受け取ってしまうから、この言葉ひとつで泣けてくるのだと思います。
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2004/9/15

映画「LOVERS」  MOVIE


「十面埋伏」を観てきました。

邦題は「謀」、もとい「LOVERS」です。
公開からすでに20日くらい経っていますので、もうすでにいろいろなところで
「つっこみどころ満載」とささやかれ続けている「LOVERS」です。
「世界は三人の謀の中」の「LOVERS」です。

この映画がどうこういうより
張芸謀監督のアクションの構成がよくわかりませんでした。
張芸謀監督はどうして音楽で云えばサビの部分にあたるアクションを一番最初に持ってくるのでしょう?
前作「HERO 英雄」での無名(李連杰)と長空(甄子丹)との対決、
本作「LOVERS 謀」での牡丹坊の演舞。
これらをしょっぱなに持ってきています。流石、巨匠、張芸謀監督。
しかも、牡丹坊の章子怡の舞は一度随風(金城武)に見せた後、
間髪おかず続けて劉(劉徳華)に見せる念の入れよう、です。

ただ、最初にこんな素晴らしい映像を見てしまうと、後が、後がちょっと…。

特に今回のクライマックス。
映像的に「白」に真っ赤な血飛沫を持ってきたかったのかもしれませんが、
先ほどまで紅葉だった野山が、たった1日でまるで「ムーミン谷」のように雪に埋もれてしまい
全てがなし崩しになった、…ような?最後がなんかぐだぐだだった…ような?
このラストに比べたら
あのいろんな映画サイトで評価が低かった「サル」のラストシーンのほうがよっぽど心に残ります。
(「謀」という点においても「サル」のほうがまだ納得できました)
まあ、あの三人については、雪が降り始めたあたりから、もうどうでもいいから早く決着つけてくれ、
ぐらいにしか思えませんでしたが、「飛刀党」と朝廷の闘いがどうなったのか、気になります。

そもそも「飛刀党」の謀略もなんかいまいちのような気がします。
なにもこんな手の込んだことをしなくても、
むしろほおっておいても朝廷は動いたように思われるんですけど、どうなんでしょう?

古龍の「辺城浪子」を読み終えたばかりだったので
最後の飛刀の使い方も監督がただ映画に使ってみたかっただけ、みたいに見えます。
この映画は、監督が、程小東でなく張芸謀なので武侠映画になり損ねて
べたべたのラブストーリーなっちゃったんですね。
おかげで古龍の小説のように得られる教えも、映像以外に心に残るものがほとんどありません。

俳優については
台湾の濃ゆいのと香港の濃ゆいのが一緒に出ているので
はっきり行って目が疲れました。
男二人は、もう少し違うタイプを持ってきて欲しかったです。

でも、劉徳華、上手いですね。
「一晩寝ていないんだぞ」と云うときの寝ていない顔の演技が
目の下に見えない隈が見えました。

章子怡については、どこかの映画掲示板で
「井森美幸」がどうとかと書いてありましたが、
確かに時々顔が井森美幸に見ました。
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2004/9/14

古龍「辺城浪子」  BOOK


先週からお昼休みの短い時間で読みつないでいた「辺城浪子」全4巻(古龍/岡崎由美訳 小学館文庫、1999)を今日ようやく読み終わりました。

やっぱり古龍は面白いです。
といっても、他には「陸小鳳伝奇」と「多情剣客無情剣」しか読んでいません。
もっと邦訳本、出版して欲しいです。
同じく中国武侠小説家、金庸の作品と比べるとストーリーよりキャラクターに重きをおいているため、古龍のほうが断然読みやすいです。

「辺城浪子」も1993年にドラマ化されているのですが、誰がどの役、といろいろ想像してみると楽しいかも。
主人公の暗くて人嫌いで性格が引きこもりの「傳紅雪」は18歳なんだけど、私がまず思いつくのは鄭伊健さんです。だとするともう一人の主人公いつも笑顔の「葉開」は陳小春さん?笑顔といえば今はヨン様なんだろうけど、劇中腕自慢のこわもておじさんがわんさか出てくるので、ヨン様なんて物語の冒頭、速攻でひとたまりもなく殺されて話が終わっちゃうと思います。
最近の中華系で若い俳優さん知らないんですよね。普通F4あたりを持ってくるのかな?

親の代からの因縁に主人公たち若者が振り回されているあたり、今年ブームの「冬ソナ」に相通じるものがあります。ドラマにしたらほんと受けるかもしれません。

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2004/9/13

映画「サル」  MOVIE


治験体験映画「サル」を観ました。
それもまだ新作レンタル中のを借りて。


この映画、ハンディカムによる隠し撮りというスタイルをとっていますが、
どこからどこまでが隠し撮りなのか判りません。
ドキュメンタリーっぽく撮っていますが、ところどころ変です。
変なのをいちいち気にしたら気になって観ていられなくなります。

治験のアルバイト説明会から副作用が顕著に現れる投薬最終日まで
淡々と病院生活を描いたところはドキュメンタリーっぽくて面白いのですが、
副作用による暴動騒ぎからは、ちょっとばたばたしています。
ばたばたしていて判りにくいです。
副作用によって何が起こったのかも判りにくくしています。
そうしているうちに治験期間は終了し、治験者達は元の生活に戻ります。
主人公達も「あれ〜?あの治験の結果はなんだったんだろう?」という顔をしています。
ところが、まもなく一人に副作用の兆候が現れて…
そこからの展開は早いです。
2001年から2003年まであっという間に時が流れて
そして、とても苦い結末を迎えます。
最後にみせる水橋研二さんのとまどったような笑顔に救われますが、それでも苦さは残ります。

監督の実体験に基づいているそうです。
監督が入院中、「これってこういうことだったりして〜」と想像したことを映画にしたのではないかと思います。
つたない描写や映像が多いので、映画としてはまだまだな感じがありますが、
割と好きです、こういう映画。
へらへらと力なく笑っているような映画です。
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2004/9/12

阿佐ヶ谷スパイダース「はたらくおとこ」  THEATER−TV


阿佐ヶ谷スパイダース「はたらくおとこ」
作・演出:長塚圭史
池田成志 中村まこと(猫のホテル) 松村武(カムカムミニキーナ)
中山祐一朗 池田鉄洋(猫のホテル) 長塚圭史 伊達暁  
富岡晃一郎 志甫真弓子



私がコント以外ではじめて観た舞台は、阿佐ヶ谷スパイダース「みつばち」でした。
以来、暗い話は好きではないけれど、つい阿佐ヶ谷スパイダースは観てしまいます。
全てが逃れられない不幸へと突き進んでいる中でのハッピーエンド。
それが、阿佐ヶ谷スパイダース、しいては長塚圭史作品のよさ
ではないかと思っています。


今回、CSシアターテレビジョンで観た「はたらくおとこ」は
舞台のつくりが、ちょっとウーマンリブ「熊沢パンキーズ」に似ていました。
そして、おはなしのほうも………


「過疎地の村の小さな工場を舞台に夢以外は何もない8人の男が繰り広げる、ちっぽけだけど彼らにはかなり壮大な物語。」(@ぴあ より)


工場が舞台ですが、彼らが作ろうとしているのは、渋くて苦い林檎です。
くだんの工場は、その林檎を包装するさいのスチロールパッキンを作るためのもの。
ただし、パッキンの形状に懲りすぎたため採算があわず、事業は大失敗し、工場は閉鎖されます。
それでも、社員は朝8時に出勤し午後5時に退社する毎日を過ごしています。
だれも工場を立ち去ろうとはしません。
何故、彼らがそんな食べられもしない林檎を作ろうと必死になっているのか、徐々に明かされていきます。

途中から凄くグロテスクになってきますが、物語に引き込まれているので耐えられます。
そして、そのグロテスクさがなければ、あとに続くカタルシスは得られなかったと思います。


終わり方が凄く好きです。
最後ですべてが浄化されるんですね。
たぶん、「赦す」という台詞で終わるとは思っていました。
それ以外に考えられなかったし。
でも、あんなふうにどんでん返しで持ってくるなんて……
最後の台詞がいつまでも余韻を残す舞台、好きですね。これはどうしようもないです。


役者さん、どの人も好きです。
終盤にかけての中村まことさんは渋くて素敵でしたし
池田鉄洋さんはこれまで見たどの役よりもよかったです。
こんな普通の青年もいいですね。
池田成志さんは、これまで観て記憶に残っているのが劇団☆新感線「レッツゴー忍法帖」のバッテン不知火だけだったので、余計にかっこよく見えました。

今にして思えば、生で観に行けばよかったと悔やまれます。
そのくらい辛くて痛くて心地いい舞台でした。
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