2016/2/7

彼らはショーマンです。単純かつ、時に残酷な真実を派手に飾り立て、見るものを驚かす。  MOVIE

本日の映画は
インド国宝級名優アーミル・カーン主演作
「チェイス!」

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原題は「Dhoom: 3」。何故「3」かと云いますと…。

です。

日本では
「きっと、うまくいく」と本作の2本しか
劇場公開されていませんが、
既に(予告編で)「インド国宝級名優」と称される
アーミル・カーン。

この映画でもその存在を余すところなく見せつけています。


……と云っても

主に雄っぱ…大胸筋のことですが。

いや、もう、ほんと目のやり場がないくらい
凄いんですよ。

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アーミル・カーン(公開時47歳)、インドで結果にコミットする。

始めて目にしたときは心の中の歌丸師匠が
「山田君!男性用ブラ一枚持ってきて!」
と、叫んでましたもの。

インタビューによると
筋肉質で脂肪率の低い身体をつくるため
準備期間1年を要したのだとか。

インド国宝級名優ともなると
RIZAP!で298,000円(税別) 2ヶ月間 全16回
なんて目じゃないと云うことですか。



始まりは1990年のシカゴ。

少年サーヒルの父親であるイクバールが運営する
大インド・サーカスは

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一世一代の勝負を前に妙にテンションが低すぎる父親に悪い予感しかしない。

公演にかかる多額の融資を取りつけるため
シカゴ・ウェスタン銀行の頭取アンダーソンを招き
プレゼンとして一世一代のショーを披露します。

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最初から金など貸す気のない頭取。池井戸潤の小説に出てきそう。

しかし、頭取の反応は芳しくなく劇場は差し押さえとなり
失意のあまりイクバールは
息子の見ている前で拳銃自殺を図ってしまいます。

確かに銀行が融資を渋るのも判るんです。
基本ジャグリングとマジックで構成されており
素人目にもとても劇場のキャパに見合うとは思えません。

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素人目にもショーのフィナーレにしてはショボ…地味すぎます。

かように本作では、製作上
お金をかけるところにはたっぷりかけ
絞めるところはきっちり締めており
それがちゃんとストーリーに反映されているのが素晴らしいです。

と云う短めの感想はここまでにして
それから20年。

ウェスタン銀行の支店ばかりを狙った金庫破りが発生します。

犯人は白昼堂々奪った金を銀行の屋上から地上にばらまき、
その隙に警察の包囲網をついて逃走することに成功。

犯人は云わずと知れた成人後のサーヒルです。

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何をしているかと云うと銀行の壁を垂直に降りているところです。

この流れで犯人がサーヒルでなければインド人もビックリです。

しかし、観客が真に驚かされるのは
サーヒルが繰り出すバイクアクションです。

とにかくこの逃亡シーンのバイクアクションが凄まじく
それだけでお口あんぐり、なんですが、
実はこの時点ですでにアーミル・カーンが
「ある演じ分け」をしてたことが
後々判り、もうなにがなんだか。
とにかくアーミル・カーンに圧倒されます。

そして、興奮冷めやらぬうちに
インド映画おなじみのダンスシーンへ。

もうアバンタイトルだけでお腹一杯だというのに
映画はまだオープニングクレジットですよ。


キレッキレのダンスよりベストからチラチラ覗く胸の谷間に目が行ってしまう。

オープニングクレジット明けは
舞台は一転してインド・ムンバイに。

え?何、この展開?

サーヒルの復讐譚はなかったかのように
ムンバイ警察の
凄腕捜査官ジャイ(アビシェーク・バッチャン)と
相棒のアリ(ウダイ・チョープラー)の活躍が
10分ほど紹介されます。

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実は本作はこの2人を主人公としたシリーズ映画の第3作に当たります。…え?

この2人がバイクの腕を買われ
シカゴ警察からの依頼を受け
シカゴ・ウェスタン銀行の強盗事件の捜査に
参加することになります。

一地方都市で起こった銀行強盗に何故インドから刑事を要請?

それは銀行の金庫の残された犯人のメッセージが
タミル語だったからです。

そうなの?そんな理由でいいの?
という国際的疑問はさておき
一方、父親の夢だった
「大インド・サーカス」を再開させることに
成功したサーヒル。

その準備中テレビのニュースで
インタビューに応え
犯人を挑発するジャイの発言を目にしたサーヒルは
「犯人を知る」人物としてわざとジャイに近づきます。

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明らかに怪しい人物ですが、割と簡単に信用されます。

サーヒルを信用したジャイは彼を捜査に参加させます。

そして、サーヒルがジェイに予言した日時に
再びウェスタン銀行の支店が強盗に遭います。

お得意のバイクアクションを駆使し逃走する犯人。

何故か素顔丸出しです。

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ええええええっ!!!!!

ジャイの発砲により肩に被弾したものの
無事逃げ切ったサーヒル。

しかし、警察の手は大インド・サーカスに。

そりゃそうですよね。
あれだけ素顔を晒して
インド本国では検挙率ナンバーワンの刑事ジャイでなくとも
その足で大インドサーカスに駆けつけます。

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現代の大インド・サーカス。シルク・ド・ソレイユも斯くやと云うレベルに上がってます。

一応この映画の見せ場の一つでもあるので
華やかなショーの終演を待ってサーヒルを追い詰める
ジャイでしたが、
どういうわけかサーヒルの肩に肝心の銃痕がありません。

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銃を突き付けて無理やり脱がさせるとか…。脱ぎシチュエーションも工夫されてます。

証拠不十分でサーヒルを見逃すことになるジェイ。

そんなばかな。
一体どんなトリックが?

その後すぐに
映画「プレステージ」(2006)を見ていた方でしたら
ハッとなる種明かしがなされたところで
インド映画特有の「インターバル」に突入。

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ま、こういうトリックです。

サーヒルの秘密はインターバル明けまもなく
清掃員に変装しサーカスに潜入したジェイに
一卵性双生児であることがばれてしまいます。

件の銀行強盗は、サーヒルが計画し
サヴァン症候群(?)と思われる双子の弟サマルが
実行犯とした兄弟2人による犯罪だったのです。

1週間のうち6日間、サーヒルの影武者として生きる
サマルにとってサーカスの休業日だけが
唯一「自分として生きることができる」自由な日です。

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身体だけ立派になってもう…。

兄に比べ頭が幼いままのサマルが休日を過ごすのは
決まって遊園地です。

でも、一人で回るにはちょっとさみしすぎます。
それに付けこみ変装しサマルに近づくジェイ。

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後半はアビシェーク・バッチャンの七変化を楽しんでください。

飽く迄、捜査のため、事件解決のため
サマルと親交を深めていったジェイでしたが、
ジェイのことを「初めての友達」と
すっかり心を赦して慕ってくるサマルに
徐々にほだされていきます。

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こんなふうに懐かれたら無碍にできませんよね。
実際はアラフィフのおっさんに抱きつかれているのですが…。


潜入捜査官に起こりがちな
捜査官という立場と友情の板挟みに苦悩するジェイ。

という熱い心情描写はさらっと描くだけに押しとどめ
後はクライマックスまで一直線です。

いくら主役とは云え
いくら復讐のためとは云え
そして、いくらインド国宝級名優が
キャスティングされているとは云え
サーヒルもサマルも犯罪者には変わりありません。

2人の兄弟はどうなってしまうのか?
はたしてジェイ捜査官の決断は?

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やってることは逃がしては追い詰め、逃がしては追い詰めの繰り返しですが。

ということで147分。
アクションシーンでメリハリをつけるためか
やたら乱用されるストップモーション、スローモーションが
なければ2時間ちょっとで収まったのでは?
と思わないでもありませんが(*)
怒涛のカーアクションと主演の肉体美
…ではなく演技力で魅せてきますので
退屈することはまあありません。

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表情だけで双子を完璧に演じ分けるアーミル・カーン。

アクロバット・バイク・チェイスを売り物にした
「Dhoom」シリーズの第3弾と云う事になりますが、
これ1本でも充分に楽しめてなんだったらおつりが来ます。

でも、できれば第1作第2作もソフト化されると嬉しいです。
どうですか、ポニーキャニオンさん!!


(*)
と思ったら全長版は171分もあるんですって!
マジか!
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