2015/7/5

You talk of times of peace for all and then prepare for war.  MOVIE

本日の映画は

2013年の映画
「フィフス・エステート/世界から狙われた男」

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と映画です。

上の画像を見ていただいてもお判りのように
主演は、未だに
「日本映画雑誌の表紙は俺に任せろ」な
ベネディクト・カンバーバッチです。
出世作「SHERLOCK シャーロック」がある限り
後5年は安泰なベネディクト・カンバーバッチです。

ところが、そんな人気俳優が主演しているというのに
日本では劇場公開されることはなく
まずはビデオ・オン・デマンドが開始され
後にソフト発売されたのがこの映画。

2013年と云えば、
ベネディクト・カンバーバッチが
ノリにノッテいた年(出演映画が5本)のはず…。

本来ならカンバーバッチ人気に託けて
シネコン公開しそうなものを
WHY JAPANESE PEOPLE!!!!

と、今流行のフレーズで叫んでみたところ
理由は単純明快でして、
配給会社に力が入っていないのも無理がなく
2013年に封切られたハリウッドのメジャー映画作品の中で
「最も製作費を回収出来なかった作品」
だったからです。

身も蓋も無い理由ですね。

配給会社も二の足を踏むわ。
むしろ主演が主演だったので
DVDスルーまでには扱ぎつけることができたのです。

Wikipediaの記事によると
この映画はあろうことか
製作費は$28,000,000ところ
興行収入は$8,555,008(←何この端数は?)
と云う大赤字を出したようなのです。

まあ、そういった裏事情はDVDを見終わってから
資料を読んではじめて知ったことで、
予備知識なしでただ見る分には結構面白い映画でした。

 




映画は俗に云う
「The film is based on a true story.」
です。
ただし、主人公に当たる人物は全面否定しているようですが…。

その人物こそが
ここ数年何かとお騒がせな
内部告発サイト「ウィキリークス」を創設した
ジュリアン・アサンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)。

彼がネットを駆使し国家権力の不正に立ち向かう姿を
アサンジと共に「ウィキリークス」の土台を築いた
ダニエル・ドムシャイト=ベルク(ダニエル・ブリュール)
の視点で描いたストーリーとなっております。

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自分の背中にウィキリークスのタトゥーを入れているこの男の視点で話が進みます。

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こちらがウィキリークスのロゴです。

そんな有名な事件今更映画で見なくても…
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、
白髪(それも半端な長髪)を額に垂らしニンマリする
カンバーバッチ氏を見れるのはこの映画だけ!
と、少しばかり見方をミーハー寄りすれば
この映画がどれほど(ファンには)貴重かお判りになると思います。

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「理系の天才なら俺に任せろ」な缶バッチ先生。笑顔が怖い。

それでなくとも私のように
「ウィキリークス」事件について詳しくない人にとっては
2時間足らず、DVDレンタル料百数円で
お手軽に学べるのですから大変お買い得と云えましょう。

しかもただの退屈な伝記映画に止まらず
VFXを駆使し小学生が見ても
「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」ばりに
楽しく学べるように作られているのです。

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ノーパソの前に坐るだけで2人だけの世界にワープします。

また、オープニングロールでは「メディア」の歴史を
スタイリッシュな映像で振り返ることができ
それだけでも楽しいです(私だけですか?)。

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洞窟壁画から活版印刷を経てネットへと進化。映像で見る歴史。

さらには私「カンバーバッチ主演で準新作」
と云うミーハーまるだしな理由でDVDレンタルしてきたため
トレイにセットした時点では、
本作がどういう映画か全く知らない状態で見始めたのですが、
洞窟壁画から始まった通信手段が急速に姿を変え
やがて可視化されたネットのラインが世界中を隈なく包み込み

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この記事のアップでこの映画が何の映画か判りました。

という紙面が大写しになったところで
頭に浮かんだ言葉が
「あ、これってウィキリークスの話なんですね?」
だったのですから人間の脳って大したものですね。

断片的な記憶しか持たない情報でも僅かなヒントで
正解に辿りつけるものなのです。

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ただちょっとしたヒントで判った自分に酔いしれ
冒頭からデヴィッド・シューリスが出ていることを見逃しました。



そんな軽い自慢話(自慢か?)を披露したところで
アメリカ外交公電ウィキリークス流出事件と単語は
新聞の見出しで目にしたことはあっても
実際どういう事件だったのかは詳しいことは
何一つ知らない事が災い転じて福となす。

かなりワクワクしながら映画を見ることができました。

ま、それもこれも冒頭で
「この映画がウィキリークスの映画を判った
私って凄くない?」
なんて気を良くしたからなんでしょうが。

これだけ面白いのに劇場にお客さんが入らなかったと思うと
残念です。
何が悪かったのでしょう?

もし、私のように面白く感じられなくとも
年が経つにつれて刻々と変化していく
ベネディクト・カンバーバッチのヘアースタイルを楽しむ
と云う見方もございますのでご安心ください。
レンタル料金96円(税抜)は元が取れると思います。

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映画が進むにつれてどんどん髪が短くなっていくジュリアン。


ジュリアンとダニエルの出会いは
2007年12月大晦日。

ベルリンのエレクトロニック・データシステムズ社で
物販を担当しているダニエルは仕事で訪れた
ベルリン・コングレス・センターで開催中の
カオス・コミュニケーション会議の受付で
なにやら揉めていた天才プログラマ、
ジュリアン・アサンジに声を掛けます。

2人は元々チャット仲間でしたが、
どうやら顔をあわすのはこれが初めてのようです。

ダニエルが予約なしで会議室を抑えたいジュリアンのために
手を尽くしたことからその日のうち若い2人は意気投合。

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その日のうちにベルリンの美しい夜景を無視して互いの顔を見つめあう仲に。

手始めに2人は富裕層の脱税に加担している
スイスの大手銀行ジュリアス・ベアの
約2千に上る個人・会社の口座情報を
ジュリアンが考案した機密情報公開ウェブサイト
「ウィキリークス」に流します。

それが結果を出したことで、ジュリアンとダニエルは
本格的に「ウィキリークス」を立ち上げます。
そして、優秀なスタッフを集めるため、欧州を巡る旅に出る2人。
(「X−MEN: ファースト・ジェネレーション」みたいですね。)

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おそらく「始めての親友」との旅に浮かれっぱなしのジュリアン。

この期間、2人の距離は急速に縮まります。
挙句の果てにジュリアンは
彼女との甘い時間を過ごしていたダニエルの家に
突然押しかけてそのまま居座ってしまいます。

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なんだかもうラブラブです。(ダニエルの恋人は怒って出ていきました。)

当初のウィキリークスは
匿名の告発者からリークされた内部情報を
一切の加工も編集もせず公開し
誰でも閲覧しコメントできる画期的且つ安全なシステムでしたが、
情報の内容が深刻になればなるほど
情報量が増えれば増えるほど
完璧と思われたシステムにも歪みが出てきます。

やがてダニエルは実名が晒されることで
情報提供者の身に危機が及ぶ事態を危惧するようになります。

その予感は的中。

2010年7月
22歳のブラッドリー・マニングという米国諜報員が
アフガニスタン紛争に関するアメリカ軍や情報機関の機密資料を
ウィキリークス上にリークしたことを皮切りに
同年11月には、アメリカ合衆国の機密文書を
エル・パイス(スペイン)、
ルモンド(フランス)、
デア・シュピーゲル(ドイツ)、
ガーディアン(イギリス)、
ニューヨーク・タイムズ(アメリカ)などの
マスコミ報道が協力し同時公開することになります。

しかし、ウィキリークス自身が
莫大な数の公電を掌握できず
未編集のまま多くのデータがネット上に流出し
公電上に記載された情報提供者の名前までが
暴露されてしまいました。

これによって多くの人間が
命にかかわるような危険にさらされることになります。

「告発者の存在は永遠に秘密」というのが
ウィキリークスの大前提であったため
ダニエルをはじめ主要スタッフの中からも
未編集のまま迅速な機密書類の公開を望むジュリアンの考えに
反発を抱く者が出てきます。

しかし、人命より正義を重んじるジュリアンに
ダニエルらの思いが伝わりません。


物語はやがて
「未編集のまま実名をネットに公開することによって
苦しむ家族がいることを
諭してくれる恋人がいる」ダニエルと
「多少の犠牲は出ても情報の持つ正義力を信じ
政府との戦いにこだわる」ジュリアンの確執に
焦点が移っていきます。

どちらの主張も「正義」に根差してはいるものの
相容れることはありません。

「正義」はいつも同じものとは限らないのです。

過去に一緒にハッカー活動をした仲間に
手痛く裏切られたことのあるジュリアンにとって
唯一「友」と認めたダニエルが自分とは違う考えを持つことは
何よりも許しがたい事でした。

人を見る目だけはあると自負してたのですが、
「友人」だったり「仲間」だったり「パートナー」が
いつも自分の味方(もしくは崇拝者)に
なってくれるわけではありません。

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人を見る目には根拠のない自信があったのですが…

裏切られた腹いせに
子供じみた嫌がらせをし始めるジュリアンに
ダニエルの心はますます離れていくばかり。

いっつもいっつも
「人間元来一人で生まれて一人で死んでいくのである。」
という名言を絵にしたような孤高の天才役しか
来ない缶バッチ先生。なんでだ?

こんなベネディクト・カンバーバッチを見るのは
この映画で何本目?

そして、「ベネディクト・カンバーバッチ」は云えるのに
いつになったら
「モーリッツ・ブライプトロイ」の名前が
空で云えるようになるのだ、私。

そんなこんなで面白い映画ですので
「最も製作費を回収出来なかった作品」という不名誉に
惑わされることなく他の方にも
カンバーバッチファンではない方にも是非観ていただきたいです。

 
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